京都市会だより 令和5年

最終更新日:令和5年7月14日

京都市会だより第130号(HTML版)

  • 令和5年(2023年)7月15日発行
  • 発行/京都市会
  • 編集/京都市会事務局
  • 〒604-8571 京都市中京区寺町通御池上る上本能寺前町488番地
  • TEL.075(222)3697  FAX.075(222)3713

【目次】

5月開会市会の報告

  5月17日から5月29日の13日間で、市長から提出された令和5年度補正予算や条例の改正、契約の締結等の議案を審議しました。

○令和5年度補正予算を可決

●物価高騰への対応(109億7,900万円)

 事業内容
  ・中小企業・小規模事業者への追加支援金交付
  ・住民税非課税世帯等への現金給付
  ・生活困窮者への支援の強化
  ・福祉・子育て施設等への運営費支援

(議員A)
 中小企業・小規模事業者への追加支援金交付
  ・個々の事業者の経営状況に応じた伴走型支援を行うべき。
  ・今後も物価高騰が続く場合に市の独自財源を活用してでも事業者を支援すべき。

(議員B)
 住民税非課税世帯等への現金給付
  ・対象者への制度周知を漏れなく行うとともに家計急変世帯への周知を図るために区役所・支所で申請書の配布が必要。

(議員C)
 生活困窮者への支援の強化
 ・地域によって支援に偏りが生じないよう体制の構築が必要。

(議員D)
 福祉・子育て施設等への運営費支援
 ・施設運営に対する支援だけでなく、施設職員に対する支援も必要。

●市立芸術大学移転整備事業の資材・労務単価の上昇に伴う経費(2億8,700万円)
 議論の一部
 ・インフレスライドによる契約変更の効果を下請事業者にも波及させるべき。

議案に対する付帯決議 …可決した議案に付ける、市会から市長への意見や要望
市営住宅等の管理が指定管理者でも可能に
・市営住宅を管理する事業者からの報告と本市の評価を毎年議会へ報告し、ホームページで公表すること。

翔鸞小学校(上京区)と柏野小学校(北区)の統合
・両学区住民に引き続き丁寧に説明を実施すること。
・柏野小学校の跡地活用については、今後も地域活動が行えるように配慮すること。

意見書…市会から国への要望等
・小中学校給食無償化を求める意見書
・進行性の障害の状態を踏まえた障害支援区分認定及び支給決定に係る適切な運用を推進するための措置を求める意見書   ほか5件

令和5年定例会の会期
5月17日~令和6年3月22日(311日間)

そのほかの議案や審議結果、意見書等の全文などは、こちらへ!

5月26日の本会議で11名の議員が代表質問を行いました!

代表質問とは?
 本会議において、議員が各会派を代表して、市長等に対し、市政のあらゆる事業や取組等について、現在の状況や将来に向けての方針等の確認、政策提案などを行うものです。

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本会議の代表質問から

 5月26日の本会議では、次の11名の議員が各会派を代表して、市政の各般にわたって市長や関係理事者に質問を行いました。ここでは、その主なものをお伝えします。

自民党=自由民主党京都市会議員団
維新・京都・国民=維新・京都・国民市会議員団
共産党=日本共産党京都市会議員団
公明党=公明党京都市会議員団

録画映像はこちらからご覧いただけます。


自民党

橋村 芳和議員(伏見区)


【市バスの運賃改定の必要性に係る認識】
Q市バスの運賃改定を見込まざるを得ないとのことだが、努力の余地は残されているはずであり、乗客の回復状況を見極める必要もある。人件費や燃料費の高騰など、依然経営状況が厳しいことは理解しているが、運賃改定の必要性に係る認識を伺う。

A市バスネットワークは、コロナ前でも1/4の黒字路線が3/4の赤字路線を支える仕組みとなっており、これを維持するためには、運賃改定を見込まざるを得ない状況に変わりはない。お客様数の動向や収支状況を見定めつつ、運賃改定は「最後の手段」との認識のもと、なりふり構わずあらゆる経営改善に取り組んでいく。


【消防団員の確保とモチベーションの向上】
Q新型コロナ感染症の影響により消防団活動が自粛され、消防団員数は減少に転じている。地域防災の中核を担う消防団員の確保は喫緊の課題であり、少子高齢化や若者の地域活動離れなど様々な問題はあるが、今後どのように消防団員の確保とモチベーション向上に取り組むのか。

A4年ぶりに開催する消防団総合査閲等の機会を通じ、消防団の勇姿を披露し魅力を発信するほか、実践的な訓練や研修を拡充し、やりがいと誇りを感じていただけるよう支援する。また、消防団フェスタ開催時に入団促進キャンペーンを展開するなど、幅広い世代への入団勧奨を推進する。


寺田 一博議員(上京区)


【地域活性化へのサポート体制】
Q地域の困りごとに対する行政のサポート体制の強化が今こそ必要である。人口減少問題における各課題への対応や健康長寿で生きがいのあるまちづくりを進めることは、地域の活性化につながる。地域活性化のサポート体制について、市長の考えを伺う。

Aこれまでから地域コミュニティサポートセンターを設置し、地域の活動を支援してきた。人口減少は本市の重要課題であり、タスクフォース(※)を立ち上げ、全庁的に対策を推進する。また、地域に根差した健康づくりの推進等、各局区の取組も重要。引き続き、多様な主体と連携し、地域特性等に合わせた総合的な政策を進める。

※タスクフォース
緊急性の高い特定の課題を解決するために、特別に結成するチーム。本市では、人口減少対策を全庁横断的に推進するため、庁内の関係部局や地域での取組を担う各区の実務者が結集した「人口減少対策タスクフォース」を立ち上げた。


【子育て環境の充実に向けた取組】
Q昨年度改正された民間保育園等への人件費等補助金制度について、現場の実態を早急に検証し、修正が必要な部分は見直すべき。また、子育て世代にとって公園は大切な場であり、関係部署が情報共有を行い、子育て拠点として充実させるなど、本市の子育て環境充実に向けた取組を伺う。

A補助金制度は、各園の実態等を検証し、そのうえで必要に応じて柔軟に対応していく。また、公園は子育てにおける重要拠点となるよう、様々な政策と連携しながら、充実を図る。今後、国の子育て政策の状況も踏まえ、更なる子育て環境の充実に全庁を挙げて取り組んでいく。


しまもと 京司議員(南区)


【住みやすさ実現の推進と市内経済の活性化】
Q働く場所の創出、市内への移住促進の取組などを総合的に勘案して、「住みやすさ」実現に向けて、どんな地域でどう具体的に取り組むのか。また、市内発注の推進など裾野の広い経済波及効果を追求するとともに、市内地域企業を守り育成する支援も講じるべき。

A西部工業地域や京都駅南部などの都市計画の見直しや既存住宅の流通・活用促進、路地再生などあらゆる施策を融合し、全庁一丸で取組を進める。また、市内発注の呼びかけとともに、今後の市内の開発の推進に当たっては、周知啓発に取り組み、市域内の経済循環を促進する。


維新・京都・国民

中野 洋一議員(東山区)


【本市の「行財政改革計画完遂」に向けての今後の進め方】
Q市長任期が残り9か月となる中、改革をどうやりきるのか。市民に進み具合を分かりやすく伝えるべき。また、計画に掲載された老朽化する公共施設の統廃合・集約化・民間活力の導入をいつまでに、どういう形で全てやりきるのか市長の覚悟を伺う。

A行財政改革の推進については、市民に丁寧に説明しながら、持続可能な行財政の運営の推進に関する条例に基づき、取組を一層進める。公共施設については、計画や施設保有量の最適化方針に基づき、着実に成果を挙げている。今後も施設の維持・発展をはじめ、改革と成長戦略を果敢に進めていく。


久保田 正紀議員(伏見区)


【次世代への投資となる予算の増加】
Q次世代への投資である少子化対策、子育て環境の充実、そして教育は最大かつ喫緊の課題である。本市が本気で「こどもまんなか社会」の実現を目指すのであれば、限られた財源の中でも、大きく施策を打ち出すべきであり、更なる改革と計画性、選択と集中で財源を生み出す必要がある。

A子育て・教育環境の充実を市政の最重要課題と位置づけて積極的な予算配分に努め、京都ならではの地域力をいかし、全国トップ水準を実現してきた。さらに、令和5年度予算では、子ども医療費を政令市トップ水準まで充実させた。今後も、子育て支援・教育の充実に全力を尽くしていく。


江村 理紗議員(右京区)

【新型コロナワクチン接種関連業務の過大請求】
Q新型コロナワクチン接種におけるコールセンター業務において、約4,000万円の過大請求があった。市民との信頼維持のため、同類事案の再発防止に向けた仕組みづくりと業者への適切な処分が必要。今後の対応も含め、本市として、不正を許さない徹底した対応を行うことを求める。

A当該業者には、契約期間中のすべてのタイムシート等の提出を求め、その間の請求に問題がなかったか調査を進めており、更に令和5年度からは確認事務の厳格化を図っている。今後とも、不正が疑われる事案には、厳正に対応するとともに、契約事務に係る規定等の遵守、徹底を行う。


【認知症の早期発見に向けた取組の推進】
Q認知症になってからの共生社会の構築も大切だが、発症を抑制し、進行を遅らせるに越したことはなく、その体制構築に自治体として向き合うことは市民生活の安心に寄与する。認知症の早期発見の技術革新に大きく寄与している事業者が市内企業であることもいかし、連携を図るべき。

A市内企業による認知症の診断に資する測定機器の開発や、日本の製薬会社による治療薬の薬事承認申請がなされており、今後の動向を注視する。一方、運動不足の改善、社会的孤立の解消等により発症を遅らせる可能性が示されており、認知症予防を含めた介護予防の取組を進める。


北川 みき議員(西京区)


【子育て支援に係る「教育と福祉」の一本化】
Q発達障害を含む様々な特性をもつ子どもをトータルで支える体制の構築が求められる中、本市では「教育と福祉」の連携が大きな課題だ。子どもとその保護者に安心できる生育環境を提供するため、縦割り行政を解消し、子育てに関する対応を一本化すべき。

A学校と放課後等デイサービスの連携について、毎年子ども若者はぐくみ局の研修会に教育委員会の指導主事を派遣するなど、両局でしっかりと連携しており、地域によって、送迎時の引継など実践的な取組も進んでいる。今後も、子ども若者はぐくみ局を中心に福祉や教育も一緒になって、充実した子育て支援に取り組む。


共産党

北山 ただお議員(山科区)


【敬老乗車証制度見直しの撤回】
Q敬老乗車証は、高齢市民が生きがいを持つとともに交通権を保障し、社会参加を進めるもので、制度の改悪の強行は許されない。直ちに令和3年度の元通りの制度に戻し、当面、10月の更新で市民の負担金を3倍にすることは中止するよう強く求める。

A制度の持続可能性を高めるため見直すものであり、10月からの自己負担額においても、全利用者の6割以上が年額9,000円の負担で年額20万円相当の価値があるフリーパスを利用できる。加えて、額面1万円分までを半額で交付する敬老バス回数券の新設や、民営バス敬老乗車証の適用地域拡大により、利便性向上を図る。


【山科区小金塚の循環バスへの支援】
Q山科区小金塚の循環バスは、平成30年度から本市の補助金を得てスタートしたが、3年間の実証運行を終えて補助金が大幅に減額されたため、民営バス事業者が撤退し、住民ボランティアで運行されている。直ちに補助金を復活して住民の足を守るべき。

A小金塚地域では生活交通確保に向け、地域の皆様と本市が一体となって取組を進めてきた。令和4年4月からは住民ボランティアによる無償運送が行われ、本市においても、運行補助に加え、運行計画策定や安全対策など、様々な支援を実施している。今後も地域の皆様に寄り添いながら、しっかりサポートしていく。


山田 こうじ議員(右京区)


【伝統産業活性化に向けた販路拡大と職人支援】
Q職人の工賃が低く抑えられ、フルに働いても月20万円にも満たない状況の中、高齢化が進んでいるのが現状で、後継者が育てられない。手作りの工芸品として適正な単価、地位の保障が必要である。販路拡大とともに、職人への直接支援、適切な単価で受注できるよう支援を求める。

A本市では、設備改修補助や技術者育成等に加え、令和2年度からコロナ禍や物価高騰対策を繰り返し実施している。また、新商品開発支援や魅力発信に取り組み、令和5年度から販路拡大等を伴走支援する事業に、新たに海外展開枠を新設した。今後も、伝統産業の活性化に全力で取り組む。


公明党

西山 信昌議員(下京区)


【中学生・高校生への献血の啓発】
Q将来にわたって安定的に血液を確保するためには、若年層の献血者を増やすことが必要。市立高校では、献血の意義への理解を更に深められるよう啓発の取組を推進するとともに、中学校でも、献血の果たす役割などに触れられる取組を進めていただきたい。

A献血の仕組みや必要性の若年層への啓発は重要であり、厚生労働省作成の中学生向けポスターの掲示や高校でのテキスト配布等を行っている。今後、献血に関するセミナーへの参加、中学校段階からのテキスト活用等、生徒の個別の事情にも配慮しながら取組の充実を図り、助け合いの精神や態度を養うことにつなげる。


【ベンチを活用した歩きたくなるまちづくり】
Q国では、「居心地が良く歩きたくなるまちなか」の創出に向けた取組が進められ、本市も賛同している。これには、ベンチが重要な役割を果たすため、「ベンチプロジェクト」として、ベンチの設置推進に大々的に取り組む自治体もある。本市もこのような取組をぜひ進めるべき。

Aベンチ活用は歩きたくなるまち実現を後押しするものであり、公園の整備に加え、主要交差点や駅前広場にも、道路整備に合わせて設置している。また、民間のプロジェクトにおいても、都市計画等に基づく制度を活用し、敷地内に憩える場の創出を働きかけ、官民一体で設置を進める。

    
くまざわ 真昭議員(左京区)


【保育の人材確保の取組】
Q保育士が不足しており、その人材確保・育成が急務である。本市は全国的に見ても手厚い配置基準を維持しているが、より必要なところに必要な人材を配置することが最も重要だと考える。保育人材確保の取組を進める中での課題や取組の方向性を伺う。

A本市が全国に誇る保育環境を維持・充実していくため、保育の担い手確保が重要。そのため、新規資格取得者の確保、潜在保育士の再就職支援、就業継続支援の観点から、様々な取組を進めている。今後も国に対し、保育士の処遇改善を求めるとともに、関係団体と協議を重ね、担い手確保の取組強化に全力で取り組む。

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5月開会市会の審議結果   

 5月開会市会で審議した市長提出議案47件、議員提出議案13件の審議結果は、こちらからご覧ください。

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5月開会市会で、次の議員を選出しました。

 監査委員
 山本 恵一 議員(自民/北区)
 青野 仁志 議員(公明/中京区)

 関西広域連合議会議員
 椋田 隆知 議員(自民/南区)
 菅谷 浩平 議員(維京国/北区)

 京都府後期高齢者医療広域連合議会議員
 下村 あきら 議員(自民/下京区)
 朝倉 亮 議員(維京国/中京区)
 玉本 なるみ 議員(共産/北区)
 青野 仁志 議員(公明/中京区)

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市会からのお知らせ

9月市会の開催予定
 9月市会は、9月21日(木)から10月30日(月)まで開催する予定です。

 ■代表質問 10月2日(月)、3日(火)
  市民の声を届ける! KBS京都テレビでも生中継
 
 ■決算特別委員会総括質疑 10月19日(木)、20日(金)  
  詳しい日程は、こちらからご覧いただけます。
  (※日程は変更になる場合があります。)

テレビ中継
 本会議の代表質疑・質問の模様をKBS京都テレビで中継しています。

本会議等の傍聴
  本会議、予算・決算特別委員会総括質疑を傍聴することができます。本会議では、事前申し込みによる手話通訳も実施しています。

委員会のモニター視聴
  委員会の模様を市役所本庁舎4階のモニター室で放映しています。
  ※傍聴・モニター視聴のご案内については、変更の可能性があります。
    最新の情報は 「傍聴するには」のページをご確認ください。

本会議や委員会の生中継と録画の映像をインターネット配信しています。ぜひ、ご視聴ください。
 インターネット議会中継はこちらからご覧いただけます。

市会だよりに関するお問い合わせは
市会事務局調査課
TEL:222-3697  FAX:222-3713

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