摘録


最終更新日:令和7年6月17日

令和7年6月6日

 

報告案件

<1.5月市会の議案審議結果>
 本日終了しました令和7年度京都市会定例会5月市会の議案審議結果についてご報告をいたします。

 5月市会につきましては、5月23日から6月6日までの15日間の審議期間で開催し、5月28日には10名の議員が、市政一般について代表質問を行いました。
 今市会は、元ラクト健康文化館の有効活用に係る整備構想の策定、新型コロナウイルスワクチン接種等に係る補正予算のほか、条例の改正等について審議をいたしました。
 それではお手元の資料、「5月市会審議結果総括表」をご覧ください。

 市長から提出されました議案は、令和7年度京都市一般会計補正予算など、計18件でございました。
 市会では、本会議で市長、副市長から提案説明をいただいた後、予算特別委員会や常任委員会において活発な議論を行ったうえで、18件を原案のとおり可決、同意または可と認めることにいたしました。
 そのうえで、令和7年度一般会計補正予算の議案に対し、1個の付帯決議を、また、指定管理者の指定(京都市南岩本公園)の議案に対し、1個の警告を付すことといたしました。
 続いて、意見書については、8件を可決し、地方消費者行政に対する恒久的な財源確保等を求める意見書などを国に提出することといたしました。
 また、決議について沖縄戦の歴史に真摯に向き合うことを求める決議など3件を可決しました。
 その他請願については、1件、不採択といたしました。
 5月市会における議案審議結果は、以上でございます。

<2.委員会における直接傍聴について>
 次に、委員会における直接傍聴について、お知らせをさせてください。

 この委員会における直接傍聴についてでございますが、5月28日付で報道発表しておりますが、京都市会では、常任委員会及び予算(決算)特別委員会などについて、委員会の様子を直接委員会室等でご覧いただける、いわゆる直接傍聴を6月2日から実施しております。
 これまで常任委員会などは、インターネットや市会モニターにおいてリアルタイムで視聴いただいておりましたけれども、今回の実施によって、実際に同じ会場におきまして、議員の熱い議論をご覧いただけるようになりましたので、ぜひ、市民の皆様には傍聴にお越しいただきたいと思っております。

<3.議会のペーパーレス化等について>

 次に、議会のペーパーレス化等ですが、昨今のデジタル技術の活用により、市民の利便性や行政サービスの向上につながることが求められており、議会においても例外ではなく、DX(デジタルトランスフォーメーション)による取組が必要であることから、今5月市会から市会運営委員会において、クラウドシステムを活用した会議資料のペーパーレス化を試行的に実施しております。
 また、4月開会市会で委員会条例を改正し、大規模な災害等の発生など、または重大な感染症の蔓延により、議会に参集することが困難であると認めるときは、いわゆるオンラインによる委員会への出席が可能となるよう、規定の整備も行ったところであります。

 私からの報告は以上です。

質疑応答

<発表案件に関する質疑>

記者
 今ご報告の中にもありました北陸新幹線の現行ルートへの反対決議ということですけれども、この決議が、法的な拘束力はないものの、京都市民の代表である京都市会で可決をされたということへの受け止め、また議長の見解などありましたら、まず教えてください。

議長
 これにつきましては各会派においてご決定されたことでございますので、それは当然尊重すべきであり、北陸新幹線については、いろんなご意見があろうと思いますけども、まずは市民の皆様に納得、安心していただくことが重要であり、こういったことをベースに議会も考えていくべきではないかと。
 各会派でお考えになられたことについては、当然尊重すべきだと思っています。

記者
 この北陸新幹線の現行ルートに対して決議が出されるのは市会では初めてという認識でよろしいでしょうか。これまでにもあったんでしょうか。

議長
 事務局に確認させます。

記者
 もう1点別の決議で沖縄戦の歴史に真摯に向き合うことを求める決議、西田昌司参議院議員の発言を元としたものだと思いますが、これについても議長の可決されたことへの受け止めがあれば教えてください。

議長
 決議は先ほど申し上げたように各会派の思いが反映され、議決されたものと理解していますが、西田昌司参議院議員については、個人的なコメントは差し控えたいと思っております。
 当然沖縄県民の皆様方とそういった過去の教訓を生かしながら、しっかりと寄り添いながら、平和な社会の構築に向けていくということについては、当然、議会としては引き続き行っていくべきという認識は持っております。

記者
 議長ご本人の一連の西田議員の発言に対してのお考えとかはありますでしょうか。

議長
 議長としてのコメントは差し控えたいと思っております。

記者
 北陸新幹線についての決議の採決で伺いたいんですけれども、議場で我々記者も見ていたんですけれども、議員がたくさんいらっしゃる中で賛成多数というふうに結果出ましたが、かなり拮抗した状態だったなと思っているんですね。
 それで当日、実際どうなるかっていうのは短い時間で判断する難しかったんですけれども、今回賛成多数というふうになったのは、その中何人が賛成で、起立されたのかってのは伺うことできるんでしょうか。

議長
 それも事務局の方でお答えさせていただきたいと思います。

記者
 議長が賛成多数と発言されましたけれども。

議長
 全体的な数で言っていますので、人数までは把握しておりません。

記者
 これはもうすぐに賛成多数でも分かるものなんですか。

議長
 見られたらわかると思います。多数というのは、過半数以上ですから。

記者
 1人2人とかの違いだと、見ていてですね、一瞬で判断がつかないなと私は個人的に思ったんですけれども、議長からご覧なってすぐに多数少数の分かるものなんでしょうか。

議長
 分かります。

記者
 先ほどの北陸新幹線の反対決議に対しての受け止めというのを、副議長からもいただいてよろしいですか。

副議長
 2つの決議、それぞれ会派が賛否を表明されて、内容が少しずつ違う内容の決議だったと思います。
 そこに込められた様々な会派また議員さんの思いが、この2つの決議の文案にも反映しておりまして、それぞれ過半数で採決されたと認識をしておりますので、それぞれが、この北陸新幹線の問題に関しましては意見が拮抗していますし、また、状況状況に応じて、国との交渉等においても、松井市長が表明されていることに対しても、それぞれの議員や、また会派も注目をしているところでありますので、この決議を踏まえて、国にも働きかける動きも出てくるでしょうし、市民の皆様に対しての説明責任も、それぞれが果たしていかなきゃいけない。
 議会もそうですし行政も、そうであると。
 従って、それぞれの会派の判断は尊重もしないといけないという思いであり、また多様な意見がまだ、まとまらない部分もあるので、それらを踏まえた今後の、動きというものがまた大事になってくるんじゃないかなという認識です。

記者
 これまでは委員会室のキャパシティの関係から、市民の方が来られても直接委員会の場で傍聴ができなかったと聞いてるんですけれども、直接傍聴ができることによって、議会として開かれたものになるのか、議長のお考えがあれば聞かせてください。

議長
 6月2日から委員会の直接傍聴が始まり、私がお聞きしているのはまちづくり委員会でお1人傍聴されたということなんですけども、モニター室におられるのは、やっぱり空間が違いますから、直接傍聴となると、市民の方が、傍聴される方がおられるという、お1人お2人しかおられなくても、一席設けただけで私自身は緊張いたしましたし、多くの議員も、やはり同じ部屋で傍聴されるというのは、モニターで見られるよりもはるかに緊張しますから、そういう意味では、開かれた議会ということで、どの議員がどんな質問をして、どういう議論をして、行政がどう答えるか、市民の方と議員と理事者が、三位一体で同じスペースにいるというのは非常に大事なことであろうと思いますので、できる限り、定数には限りがありますけども、ご参加いただいて、傍聴していただきたい。我々議員についてしっかりと、見極めていただけたらと思っております。

記者
 反対にこれまでは直接傍聴が叶わなかったということで、取材の中でせっかく仕事や家庭の都合をつけてきても、直接、委員会でのやりとりは見られないといった不満の声も聞いたことがあるんですけれども、そうした市民の不満の声は、今回で解消できたとお考えでしょうか。

議長
 即、一朝一夕にはできないと思いますので、一般市民の方が傍聴していただけるということを多くの京都市の広報を通じて積極的にお知らせすることが、おそらく、まだご存じない方の方が多いんではないかと思っていますので、見える化するためにも、もっと多くの方に知っていただく。市民しんぶん、或いは様々な方法で。
 まだ始まったところですので、これからが開かれた議会の第一歩だと思っています。

記者
 議会のペーパーレス化のことで伺いますけれども、今、議長、副議長ともども紙を使われていますけれども、ペーパーレス化についてはどこまで進める、どのような紙と電子媒体、電子機器の使い分けをすべきか、何か思いがありましたら伺えますでしょうか。

副議長
 どうしてもやはり、昭和時代から生活していますと、紙に慣れていますので、ドラスティックな転換というのは、すぐには見えないかもわかりませんけれども、ただ、少しずつ意識の前進が図られていくのではないかと、いうことは感じております。
 今現時点では試行実施中のときでもありますので、各議員が、使い勝手等の感想など、それぞれが持っておられるものも共有したりしながら、改善をしていくことが大事ではないかなと。そういう試行実施段階で、いろんな人の意見をこれから求めている段階ではなかろうかと考えております。

議長
 いわゆる議員団室の中でもペーパーレス化、或いは今回市会運営委員会に議長として初めて出席させてもらったら、もうすでにそういうDX化されておりました。
 ただ、副議長が言われたように昭和の人間にとっては、紙ベースっていうのはなかなか捨てがたいものではあるかと思うんですけども、今5月市会から、市会運営委員会においてクラウドシステムを活用した、会議資料のペーパーレス化を試行的に実施していますので、今後こういった経過も含めて、常任委員会や、そういったところについてもどう拡大するかというのは、おそらく、各会派を通じていろんなご意見を賜りながら、決定していくことじゃないかと思っています。

記者
 議会のDX化のお話にもつながってくるかと思いますけれども、採決のときに、今のところ賛成多数また全会一致というのが出てくるわけなんですけれども、何人が賛成だ、何人が棄権、反対か、というのは、もしDX化されて、例えば電子投票だとぱっと分かるわけです。
 そのあとで市民の方が、自分が投票した自分たちの代表者の方がどのような意見表明あったかというのは検証がしやすいということもあるわけですけれども、そうした採決の在り方については、何かお考えはありますでしょうか。

議長
 これは議長というより個人的にですけれども、外国か、どこかわかりませんけど、そういうのは議員がボタンを押すことによって集計・集約できるということもあります。
 それはデジタル化だと思いますけども、政令指定都市の中でどういったところがそこまで進んでいるか、ちょっと私も事務局に伺ってみないとわかりませんので、ゆくゆくは記者さんからご指摘いただいたように多数、少数が見て分かるかというと、これも経験上ですけども、それは市民の皆さん、傍聴に来られている方々に、しっかりと分かるようなことも考えていくべきではないかと思っております。
 どういったことがいいのかどうかも、各会派通じてやっぱり議論いただくことが大事だと思っています。
 
副議長
 今採決についての、ご指摘と言いますか、ご提案がありましたので、これは貴重なお話として受け止めていきたいと思います。

記者
 今回の北陸新幹線にしても、沖縄の話も、色んな決議、色んな採決が行われましたけれども、どういう結果になったのかというのが、賛成多数、全会一致以外に、どれだけその議論が拮抗したのかを示すことにもなりますので、ぜひそこの辺りも情報開示についてご検討いただければと思います。

議長
 ご提言ありがとうございます。

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