平成27年定例会(7月特別市会)

最終更新日:平成27年7月9日

意見書・決議

全国水平社創立宣言と関係資料の「ユネスコ記憶遺産」登録に関する決議

(平成27年7月9日提出)

 

「ユネスコ記憶遺産」は,世界的・歴史的に価値のある重要な古文書や書物等の歴史的記録物をデジタル保存化し,広く公開することを目的とした事業で,世界記憶遺産とも呼ばれ,これまで我が国では,2011年の筑豊炭鉱の記録画,2013年の慶長遣欧使節関係資料及び御堂関白記が登録されるとともに,2014年には,京都に関係する東寺百合文書及び舞鶴への生還シベリア抑留等引き揚げ記録が,国内候補に選定されている
 中でも,日本の歴史と伝統文化に重要な役割を果たし続けている京都市においては,歴史的価値のある重要な記録物が多く存在する都市と言える。とりわけ,大正11年,旧岡崎公会堂で開催された全国水平社の創立大会で決議された我が国初の記念すべき「全国水平社創立宣言」は,人間の尊厳と自由平等の理念を掲げ,差別の撤廃と人間解放をうたい,近代日本の人権文化の創造運動の原点として,その後の人権運動に果たした役割は極めて大きく,歴史的価値に値するものである。
 現在,関係資料を所有する京都市下京区の柳原銀行記念資料館等の市民団体及び公益財団法人奈良人権文化財団が中心となって記憶遺産登録に向けて取組が進められているが,人権文化の息づくまちづくりを重要政策と位置付ける京都市会としても,「ユネスコ記憶遺産」への登録を強く求めるものである。

 

 以上,決議する。