摘録
最終更新日:令和4年12月23日
令和4年12月12日
報告案件
冒頭に、新型コロナウイルス感染症について、第8波に入った感染拡大のなか、連日、最前線でご奮闘いただいている医療機関をはじめとする各機関の皆様の懸命のご尽力に対し、さらには、市民・事業者の皆様による感染拡大防止のご協力に対し、深く感謝申し上げる次第であります。京都市会といたしましても、京都市や京都府、国などの関係各所と連携し、市民生活の安心・安全を守り抜くため、今後とも全力を尽くすことをお誓い申し上げます。
<1.11月市会の議案審議結果>
それでは、本日終了しました令和4年京都市会定例会11月市会の議案審議結果について報告いたします。
11月市会につきましては、11月25日から12月12日までの18日間の審議期間で開催し、12月1日には9名の議員が市政一般について代表質問を行いました。
今回の市会は、職員の給与等に係る補正予算や、物価高騰への対応として、幅広い中小企業・小規模事業者を対象とした支援、福祉施設・子育て施設等の運営費に対する支援などの補正予算、条例の制定、改正などの議論がありました。
物価高騰に対しての今回の補正予算は、事業継続の支援や施設運営の支援などの事業者支援が中心となっています。物価高騰の影響を深刻に受けている事業者の皆様の安定した経営等のためにも、市長においては、速やかに支援に係る事業を進めていただきたいと思います。
それでは、お手元の資料、11月市会審議結果総括表を御覧ください。
市長から提出されました議案は、「令和4年度京都市一般会計補正予算」など、計151件ございました。
市会では、本会議で市長、副市長から提案説明を聞いた後、予算特別委員会や常任委員会において活発な議論を行ったうえで、151件を原案のとおり可決、同意又は可と認めることとしました。そのうえで、議第199号「京都市児童館及び学童保育所条例の一部を改正する条例の制定について」に1個の付帯決議を付すことといたしました。
続いて、決議については、「前子ども若者はぐくみ局長収賄事件に関し市民の信頼回復と市民に開かれた組織風土の構築を求める決議」の1件を可決し、意見書については、「女子差別撤廃条約選択議定書の批准に関する環境整備を求める意見書」、「帯状疱疹ワクチンへの助成及び定期接種化を求める意見書」、「保育士配置基準の抜本的な見直しを求める意見書」、「知的障がい者への行政の対応拡充を求める意見書」の4件を可決し、国に提出することといたしました。
その他、請願1件を採択、28件を不採択といたしました。
「11月市会の議案審議結果」については、以上でございます。
<2.第18回世界歴史都市会議における安東市との議会交流について>
次に、安東市との議会交流についてであります。
11月14日から16日にかけて、韓国の安東市で開催された「第18回世界歴史都市会議」には、市会からは私を含め計5名の議員が参加しました。
会議では、「コミュニティに根差した未来志向の歴史都市」をテーマに、参加各都市の代表者による取組発表や、意見交換などが行われました。また、最終日の総会では、今回の会議の成果として、「安東宣言」が採択され、将来にわたって誰もが住みたい、訪れたいと思う地域コミュニティを中心とした歴史都市の再生を行うため、情報交換やネットワークを介したお互いの経験や実践を共有することが確認されました。
また、開会期間中、京都市会としても、安東市議会の議員団との懇談を設け、「伝統産業・文化の次世代への継承」をテーマに、需要の喚起や後継者不足などの課題について、同じ歴史都市としての共通課題など、多岐にわたる意見交換を行いました。
今回の成果につきましては、議員はもちろんのこと、市民の皆様と共有するため、市会だよりやフェイスブックなどを通して、広く発信してまいります。
今後とも、各歴史都市との交流の輪がますます広がるよう努める所存でございます。
<3.寄付受納(市会議場VR映像)について>
最後に、京都市会議場のVR映像の寄付受納についてであります。
有限会社丸重屋をはじめ、株式会社すみれ測量設計事務所、ライカジオシステムズ株式会社、フォーディーラボ、株式会社神戸清光の5社で制作された、京都市会議場のVR映像について御寄付の申出をいただき、京都市会としても大変有難く、謹んでお受けすることといたしました。
このVR映像は、現在の市会議場を3Dレーザースキャナーで計測し、制作いただいたものであり、VRゴーグルを通して見るデジタル空間の中で市会議場を体感していただくことができます。
12月21日の水曜日に、寄付受納式を執り行いますので、是非、取材していただきたくお願いいたします。
私からは、以上でございます。
質疑応答
記者前子ども若者はぐくみ局長が逮捕された収賄事件について、今議会で、全会一致で決議が可決されました。まず、これに関する議長の受け止めと、議会のトップである議長として、市に対してどのように求めていかれるのか、お伺いします。
議長
私と副議長が初当選したのが平成19年で、その前年に職員の不祥事で、数多く事案が出て、問題になっていた時でございます。そして、職員の不祥事に関する特別委員会も設置し、改めて職員の行政に対する職務体制等、色々な面での規律を議会として求めた経過もあり、私もその特別委員会のメンバーでもありました。その中で随分、昨今は以前に比べて、職場の風通しが良くなり、色々な面で仕事に対して、前向きに取り組んでいただいていると私どもも認識しておりましたので、今回の前局長が逮捕されたということは非常に重く受け止め、またびっくりした次第ですが、その中で、今回議会でも、「市民の信頼回復と市民に開かれた組織風土の構築を求める決議」を全会一致で可決しました。教育福祉委員会でも随分活発な議論があり、夜中の11時半過ぎまで審議があったということですが、改めて今一度、一人一人の職務規律の見直しも含めて、市民に開かれた行政であっていただきたいと思いますし、それぞれ仕事を一生懸命やっていただく中で、この事案が発生したのではないかと思いますので、そういう部分も含めて、仕事と、また、プライベートはしっかりと区別をしていただいて、京都市行政に当たっていただきたいという思いです。
記者
京都市の新庁舎整備の関係で、職員が入りきらないのではないかというお話があり、前回の議長会見でも市議会のスペース等をめぐり、議長が行財政局と話し合いを進めていきたいということをおっしゃっていました。その後、何か進展はありますか。
議長
市長からも先立ってお話があった通り、この賃料の部分で、市庁舎の整備も見直していこうというところが大きかったので、現在の1.7億円の賃料をゼロにしていくという決意で話をされていましたし、私どもも行政の方から、できるだけ早期にその賃料をゼロにしていくという決意も聞いています。
また、この間、私どもも提案させていただいた、区役所の業務を市庁舎に集積したことによる空きスペースの活用、また、空き小学校の活用等も含めて、全庁的に賃料の解消を求めていくということで、どちらも同じ方向を向いておりますし、その中で今、北庁舎も建て替えを進められているところで、当初の予定通りの議会スペースの在り方の見直しも含めて、そこまで話が出来る状況ではございませんので、今後、北庁舎の建築・整備が進み、その中で、改めて行政の方からも、色々と提案があれば、議会としても話し合いをさせていただくということはやぶさかではないと思いますので、まずは行政側でしっかりと空いている所を活用して、賃料の解消に努めていただきたいと思います。その中で、政令市の中でも非常に議会スペースが狭隘な部分がございますので、他都市並みに広げていただき、議会運営、議会としての提案がしっかりできるような体制も作っていただきたいと思います。
まずは、北庁舎をしっかり整備して、そこにどれだけはまっていくのか、はまらない部分は、空きスペースをまず活用していただくというところが大前提だと思いますので、そこは行政の説明を待ちたいと思います。
記者
安東市の世界歴史都市会議に、議長をはじめ5人の議員が参加されたということですが、これについて、令和4年度当初予算で600万円の経費を計上してると思うのですが、議員5人の視察に関する経費というのは、この600万円の中から出ると伺ったのですが、調査研究費等ではなく、市の予算で賄うことになるのでしょうか。
議長
これは京都市として、特に歴史都市会議は会長都市ですので、京都市が中心となっているものですし、その中で、議会としてもどのような会議が開かれているのか、また、各都市との今後の連携についても見させていただくということですので、その中の経費で賄われるのではないかと思っています。
その中で、今回、安東市の議会の方々とも有意義な意見交換ができました。各歴史都市は共通の課題があって、それぞれ長くその国で精神的な支柱として栄えてきた都市ですので、もちろん京都は日本人の心のふるさとですので、その中で、各都市伝統産業をたくさん持っており、その伝統産業や、コロナ禍で以前にも増して疲弊してきておりますので、そこの部分の今後の対策も含めて、色々な意見を聞かせていただきました。京都市としてはこういうことをしている、安東市としてはこういうことをしているということで、お伺いしましたので、その辺をまたいかして、議会活動につなげていくという意味でもございますので、それは当初から経費で充てられている部分で視察に行くということで良いのではないかと思っています。