瑞典皇太子同妃殿下千石船御台覧記念碑

UK137

ずうぇーでんこうたいしどうひでんかせんごくぶねごたいらんきねんひ
石碑(0029086)石碑周辺(0029084)

 「瑞典」はスウェーデンの音訳表記。大正15年9月2日にスウェーデン王国皇太子グスターヴ・アードルフ(Gustaf Adolf 1882〜1972)夫妻が来日した。9月24日から27日にかけて京都に滞在し,考古学者であった皇太子は,京都帝国大学教授浜田耕作のすすめで26日に天塚古墳(右京区太秦松本町)を見学した。本碑の碑文によれば天塚古墳見学の途次皇太子夫妻は篠田幸二郎の別荘千石荘で千石船を一見したという。この碑はスウェーデン皇太子夫妻の来臨を記念するものである。

所在地右京区太秦野元町(千石荘公園内)
位置座標北緯35度00分30.2秒/東経135度42分45.7秒(世界測地系)
建立年1926年
建立者篠田幸二郎
寸 法高180×幅27×奥行25cm
碑 文
[東]
[瑞典]皇太子同妃殿下御台覧記念碑   【[   ]内双行】
[北]
太秦千石船   【この行以下5行の上に位置】
   国賓殿下には池田京都府知事閣下の御案内の下当園御幸遊ば
されいと御熱心に長栄丸を御台覧の事右船の由来及移船の理由等御下問
あらせられしを以て具に奉答申上しに至極御満足の態を拝せり尚御帰途両殿下には」
御揃ひにて丘陵の頂に登らせられ御手つから千石船を「カメラ」に収め給ひ
不肖一々有難き御諚を賜り重ねて御鄭重なる御使節をも賜りたり
[西]
大正十五年九月廿六日               篠田
                                                花園田中石材店
調 査2012年4月10日
備 考2012年に千石荘児童公園が千石荘公園として再整備され児童公園時代から立てられていた本碑も移設された/長栄丸移据の由来(UK111)および明治天皇歌碑(UK136)と並び立つ/上記3碑はいずれも千石荘児童公園内に建てられていたが公園再整備にあたり現在地へ移設されたものである/皇太子夫妻の天塚古墳見学については山田邦和「考古学者スウェーデン皇太子入洛」(丸山宏他編『みやこの近代』2008年思文閣刊)に詳しい


位置図
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