唐人雁木旧趾

HU050

とうじんがんぎきゅうし
石碑(0029062)石碑周辺(0029065)

 「唐人」とは江戸時代将軍の代替わりや慶事に際して,朝鮮王から祝賀のため派遣された朝鮮通信使をさす。「雁木」とは船着場の階段の意。通信使は,対馬から瀬戸内海を経て大坂へ着き,大坂から川船に乗りかえ淀川をのぼり,淀城下で上陸し,休憩または宿泊後,京都へ出発し,さらに東海道を江戸へ向かった。上陸地点がすなわち唐人雁木であるが,延享5(1748)年の通信使到着を描いた絵図(淀渡辺家文書)では,仮設の舞台のような船着場が作られていて,本来の意味の雁木を使ったわけではなさそうである。この石標は唐人雁木の跡を示すものである。この石標は唐人雁木の跡を示すものであるが,最初に建立された地から移設されているので現在地を指すわけではない。

所在地伏見区淀本町(淀城跡公園内)
位置座標北緯34度54分18.0秒/東経135度43分05.0秒(世界測地系)
建立年1928年
建立者三宅安兵衛遺志
寸 法高143×幅20×奥行19cm
碑 文
[北]
唐人雁木旧趾
[南]
昭和三年春   京都三宅安兵衛遺志建之
調 査2012年3月28日
備 考この碑は最初納所村に建立されたが劣化して1990年に新しい碑に立て替えられ原碑は淀城跡公園内に保管された/原碑は2006年ごろ與杼神社参道に再建された/その後2011年ごろ原碑は現在地に移設された/現在西から本碑・やはり與杼神社参道に再建され現在地に移設された淀小橋旧趾(HU076)・與杼神社参道から現在地に移設された淀城故址(HU114)の三基の碑が並んでいる/原地に立つ原碑の写真(1987年撮影)はここ

位置図
位置図

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