「特定経路と準特定経路の設定」について説明します。

 交通バリアフリー法では,特定旅客施設と周辺の主要施設とを結ぶ経路のうち,特に重点的にバリアフリー化を図るべき経路を「特定経路」と位置付け,この特定経路を構成する道路において,道路特定事業と交通安全特定事業を実施するほか,特定経路を構成する道路以外の駅前広場,通路等においても,バリアフリー化のための事業の実施に努めるものとしています。

 京都地区の道路の特定経路の設定に当たっては,重要施設として抽出した武田病院,下京区役所,下京福祉事務所,プラッツ近鉄,アバンティ,龍谷大学,キャンパスプラザ京都,東本願寺,西本願寺及び東寺に着目し,当該駅とこれらの施設とを結ぶ主要経路について特に重点的にバリアフリー化を図っていくべきであると判断しました。また,今後,重点整備地区のひとつとして取組を行う京阪七条駅を中心とした七条地区との連続した経路の確保のため,京阪七条駅から西方面に向かう経路についてもバリアフリー化を図るべきであると考えました。
 ただし,このうち,主要施設へ向かうための歩道が,一部道路幅員が狭く勾配が急であるなど,2m以上の歩道幅員の確保や勾配の緩和が難しく,かつ,特定事業の目標年次である平成22年までに,道路拡幅に必要な用地を確保することが極めて困難な区間については,特定経路を補完する経路として「準特定経路」に位置付け,特定経路の整備に併せてできる限りバリアフリー化を図っていくこととしました。
 なお,道路以外の主要な移動経路としては,京都駅北口駅前広場と京都駅南北自由通路を特定経路と位置付け,バリアフリー化を図っていくこととします。

「特定経路と準特定経路の設定」について具体的に説明します。

 特定経路は,道路で4つ,その他で2つ設定しました。
 特定経路1は,京都駅から東本願寺までの経路です。この経路は京都駅から烏丸〔からすま〕通を北に,七条〔しちじょう〕通との交差点まで進み,さらに国道24号を北に進み,斜め東側へ折れる国道24号から分かれる市道を経て東本願寺へと至る経路です。
特定経路2は,京都駅から西本願寺までの経路です。この経路は京都駅から塩小路〔しおこうじ〕通を西に向かって,国道1号との交差点まで進み,さらにここから国道1号を北に進み,西本願寺へと至る経路です。
 特定経路3は,京都駅から下京区役所の南方(西洞院通〔にしのとういんどおり〕と塩小路通の交差点)までの経路です。この経路は京都駅から京都中央郵便局の南側の道路を西に向かって,キャンパスプラザ京都のある西洞院通との交差点まで進み,さらにここから西洞院通を北に進み,下京区役所の南方(西洞院通と塩小路通の交差点)へと至る経路です。
 特定経路4は,京都駅からアバンティ及び,国道1号と東寺道〔とうじみち〕の交差点の伏見稲荷大社御旅所〔ふしみいなりたいしゃおたびしょ〕までの経路です。この経路はアバンティから京都駅を経由して八条通を西に向かって,国道1号との交差点まで進み,さらにここから国道1号を南に進み,国道1号と東寺道の交差点の伏見稲荷大社御旅所へと至る経路です。
 また,京都駅ビル前面空地を含む京都駅北口駅前広場,及び京都駅南北自由通路の2つをその他の特定経路として設定しました。

 準特定経路は,3つ設定しました。
 準特定経路1は,烏丸通と七条通の交差点を起点として,ここから国道24号を東へ向かって河原町通との交差点へと至る経路です。
 準特定経路2は,国道1号と七条通の交差点を起点として,ここから七条通を西へ向かって龍谷〔りゅうこく〕大学へと至る経路です。
 準特定経路3は,国道1号と東寺道〔とうじみち〕との交差点を起点として,ここから東寺道を西へ向かって東寺へと至る経路です。


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