日本国民で満18歳以上の者は国政選挙の選挙権を,加えて3か月以上住所を有していればその属する地方公共団体の選挙(議員及び長)の選挙権を有します。平成27年6月の公職選挙法改正で,満20 歳以上だった選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられ,平成28年6月19日から施行されます。
選挙は「投票」で行うこととされ,「一人一票」(選挙区と比例区がある国政選挙ではそれぞれ一票)「投票所で」が大原則です。
投票時間は,7時から20時までです。ただし,特別の事情のある場合のみ,選挙管理委員会の判断において,一定の範囲で開始時刻や終了時刻を繰り上げ又は繰り下げる(終了時刻は繰り上げのみ)ことができます。自分の行く投票所の場所や開いている時間は,自宅に送られる「選挙のお知らせ」はがきに書いてありますのでよく確認しましょう。
投票日当日,用事のある有権者は,投票日の前に「期日前投票・不在者投票」をすることができます。各区に最低一か所,20時まで開いている期日前投票所があります。
授業や仕事だけでなく,遊びに出かける予定でも利用できます。
視覚障害者や病気やけがなどで投票の記載ができない人は,期日前投票を含めて投票所の係員が代理で代筆する「代理投票」の制度があります。また,投票所には,点字投票用の投票用紙や点字器が用意してあり,「点字投票」が可能です。
海外に住んでいる人が,外国にいながら国政選挙に参加できる「在外投票」の制度があります。
選挙には投票用紙に「候補者の名前」を書く選挙と,以下のように「政党等の名称」を書く選挙があります。投票を記載する台には,候補者や政党等の名称などが掲示されているので,判別できるように正確に書きます。
衆議院議員総選挙は,小選挙区選挙と比例代表選挙の2つからなります。また,最高裁判所裁判官国民審査も同時に行われるので,3つとも投票してください。
参議院議員通常選挙は,選挙区選挙と比例代表選挙からなるので,2つとも投票してください。
日本国憲法は,「すべて選挙における投票の秘密は,これを侵してはならない。選挙人は,その選択に関し公的にも私的にも責任を問われない」としています。誰からの干渉も受けずに,皆さん自身が投票先を決めるのです。
投票先の情報を集める方法は,様々です。街で目にする選挙運動や日頃の政治活動・報道機関の情報・知人の意見など,インターネット上にも情報は大量にあります。
自分の考えに近い意見をもつ者,関心が強い分野に詳しい者,日頃好ましいと思っている政党に所属している者,どのような基準でも,それが皆さんの政治参加です。自分で考え,選択することがとても大切なのです。
なお,情報はあふれていますが,誰が発信したのか,事実を述べているのか,発信者の意見なのかなどを見極めることが必要です。