●ペルー
お話を聞いた人:女性
32才(在日18年)
ペルーでは、子どもたちはとても温かく育てられます。両親は、「愛してる」、「大好き」、「あなたを誇りに思っている」、「あなたはパパやママの宝物」などと言って育てます。子どもが大人になっても、両親からするといつまでもかわいい子どもなのですね。
言葉だけでなく、スキンシップもとても大切にします。抱き合ったり、ほっぺたにキスするのは、毎日のようにします。このようなスキンシップを、家を出かけるとき、家に戻ったとき、寝るときなどに毎回する家庭もあります。子どもたちは愛されていると感じると、自分の気持ちや感情を出しやすくなると思います。ラテン系の人達が「情熱的」といわれる理由はここにあるのかもしれません。
現在、多くのペルー人が日本で生活しています。そのほとんどの家庭では、両親がやむを得ず共働きをしています。日本では物価が高く、働かなければいけないところが多いからです。でも、忙しくても親子のコミュニケーションはしっかりとれていると思います。
私の場合、子どもに怒ったり、ほめたり、甘やかしたり、場合によってはたたいたりもします。子どもをたたくときはとても辛いです。たたいた後で、子どもの寝顔を見て、頭をなでながら泣いたこともよくあります。子どもの前では、私の弱いところをなるべく見せないようにしています。また、怒るときにはなぜ怒ったかを説明し、私が間違っているかどうかも息子に確認します。息子が納得するまで話し合います。そうすることによって、私たち親子の絆は深まり、ますます仲が良くなります。
もし、今ペルーに住んでいたら、もっと家族とふれあう時間があると思います。ペルーではのんびり過ごすことができるし、一日が長いような気がします。また、よく週末に親戚の家に集まったりもします。そのときは大家族になりますね。
ペルーでは、また自分の子どもだけでなく、お互いの子どもも可愛がり、面倒をみます。隣人とのつきあいも盛んです。お互いに助け合って生活しているのです。 |