●オランダ
お話を聞いた人:男性
28才(オランダ在住)
オランダの一般的な平均家庭というのは、女性の社会進出にともなって変わってきてはいますが、今までは子どもが2人ほどで、父親が外に働きに出かけ、母親は主に家事をし、場合によっては外で簡単な仕事もするという形をとってきました。
僕の家庭では、いつも家族一緒に夕食をとっていました。そうすることで、家族の絆が強くなっていったような気がします。また、家族で休暇もたくさん過ごしました。フランスにキャンプに行ったこともあります。
オランダでは15歳から働いていいことになっています。15歳くらいの子どもの仕事は、新聞配達、スーパーマーケットでのアシストなどが一般的です。このように働くことによって、子ども達はお金の価値など、価値観を学んでいきます。僕も毎週土曜日、働いて小遣い銭をもらっていました。最近では、若者は土曜日だけでなく、日曜日や夕方にも働いているようです。
僕の両親はアドバイスや意見はくれますが、僕の専攻科目などは僕の判断にまかせてくれます。このように理解を示してはくれることも多いですが、両親と言い争いをすることもあります。そんなときは、僕は部屋にいないといけないか、外出を禁止されたりします。
僕は、両親とよい関係を築いていくことはとても大切だと考えています。つまり、自分が考えていることや今行っていることなど話をしたり、定期的に両親に会うことも大切だと思います。家族が一緒にいることは、本当に重要なことです。また、子どもを育てることは母親だけの仕事ではないと思います。
また、子どもたちが新しいものやお金をもらうときだけ幸せを感じないよう、親に甘やかされないで育てることも大切です。それで、子どもにお金の価値を示すことも重要なのです。子どもにお金は見た目ほど単純でないこと、つまり、お金は勝手に湧き出るものではなく、働いて得なければいけないものだということを、きちんと教えないといけないのです。
ものの善悪についても、しっかり教えなければいけません。それは、悪いことからすべて彼らを守ろうとすることではないです。たとえば、時にはお酒にひどく酔っぱらうことも必要かもしれません。そうすればもう二度としなくなるでしょう。本当に必要なら、両親は僕をたたいたりします。もちろん顔をたたかず、「正しい方法で」ですよ。たたかなくても、声を荒げるだけで、自分が何か悪いことをしたんだなと自覚するのに十分な場合もあります。
いつか僕も両親に育てられたように子どもを育てようと思います。
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