「バリアフリー化事業計画の概要」について説明します。

1.「トロッコ嵯峨駅及び京福嵯峨駅前駅並びにバス車両のバリアフリー化事業計画の概要」

駅のバリアフリー化事業計画として,まず,嵯峨野観光鉄道がトロッコ嵯峨駅において次の2項目を挙げています。
 1つ目は,入口から切符売り場までの視覚障害者誘導用ブロックの適切な設置であり,平成19年を目標年次として行います。
 2つ目は,多機能トイレへの改善についての検討であり,事業実施時期は未定ですが,できるだけ早く事業実施できるよう検討を行います。
京福電鉄は,京福嵯峨駅前駅において,路線図の改善,点字表示設置を,平成22年を目標年次として実施します。
 また,トロッコ嵯峨駅及び京福嵯峨駅前駅における共通のものとして,次の4項目について,事業実施時期は未定ですが,できるだけ早く事業実施できるよう検討を行います。
 1つ目は,案内表示や緊急情報表示の在り方の検討
 2つ目は,わかりやすい料金表や路線図の検討
 3つ目は,様々な設備の改善の検討
 4つ目は,各鉄道事業者における共通課題の検討を行います。

 バスの公共交通特定事業計画としては,平成22年を目標年次として,京都バスが嵯峨嵐山地区のバス停を発着する車両の約70%をワンンステップ・ノンステップバスに,京都市交通局が嵯峨嵐山地区のバス停を発着する車両の約90%をノンステップバスにします。

2.「道路及び信号機などのバリアフリー化事業計画の概要」

 特定経路においては,道路特定事業として,段差,勾配の改善を始めとするバリアフリー化事業を重点的に実施します。
 特定経路を補完する準特定経路においては,駅から連続してバリアフリー化を図れるよう歩道の拡幅の検討,歩車共存道路の整備の検討を行うとともに,段差,勾配の改善などを進めます。
 また,駅周辺に居住する市民や観光客のJR嵯峨嵐山駅,トロッコ嵯峨駅及び京福嵯峨駅前駅へのアクセス経路の確保,地区の居住環境整備などの観点から,重点整備地区内のその他の道路について,バリアフリー化事業以外の施策を含め,できる限り一体的にバリアフリー化を図れるよう,歩行者優先策の検討などを進めます。
 交通安全特定事業計画としては,京都府公安委員会が次の2つの項目を挙げています。
 1つ目は,すべての特定経路・準特定経路において,違法駐車の指導・取締り及び広報・啓発を継続的に推進していきます。
 2つ目は,三条通と嵐山高架道路の交差点において,平成22年を目標年次として,信号機へ視覚障害者用付加装置,いわゆる音響装置の設置を検討します。

3.「地区内のその他の事業及び取組」

 JR嵯峨嵐山駅改築及び自由通路整備事業について
本事業計画は,自由通路を整備してJR嵯峨嵐山駅へのアクセス及び南北を結ぶ歩行者動線の確保を図るとともに,JR嵯峨嵐山駅の橋上化による改築を行うものです。駅舎改築においては,バリアフリー化の基準に適合させるよう努めるとともに,できる限りガイドラインに沿った設備整備を目指します。また,自由通路整備事業においては,立体横断施設のバリアフリー化基準に沿った整備内容とします。この事業については,現在事業を進めているJR山陰線複線高架化事業にあわせた実施を目指します。

 国鉄嵯峨駅北通整備事業について
本事業計画は,主要地方道鹿ヶ谷嵐山線(通称・丸太町通)とJR嵯峨嵐山駅北側を結ぶ都市計画道路国鉄嵯峨駅北通を,自由通路整備事業等に併せて整備するものです。整備に際しては,駅へのアクセス道路としての道路の機能を検討しながら,できる限りバリアフリー化の基準に沿った整備を行います。

 嵐山観光地交通対策について
京都市では,当地区において,地元の皆様や関係機関等のご協力を頂きながら,秋の観光地交通対策に取り組んでいます。今後とも,他の事業との連携を図りながら,安心で快適な歩行者空間を創り出していけるよう,地区内の交通円滑化に向けた取組について検討を進めていきます。

4.「ソフト施策の概要」

 バリアフリー化設備の整備に併せ,市民が高齢者や身体に障害のある方などに対する理解を深め,手助けなどの積極的な協力を行うことのできる環境を整備するため,市民,公共交通事業者及び行政機関などが互いに連携し,広報・啓発や教育・研修などのソフト施策を展開することにより,国民すべての責務である「心のバリアフリー」を推進していきます。
 また,バリアフリー化された施設が有効かつ適切に機能するようにするための,バリアフリー化設備に関する適切な情報提供や,駅や歩行経路における分かりやすい案内情報の提供や伝達方法の確保・充実などのソフト施策に取り組むことにより,「情報のバリアフリー」を推進していきます。


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