長明方丈石

HU030

ちょうめいほうじょうせき
石碑(0006192)石碑周辺(0006296)

 この地は,鎌倉時代の歌人鴨長明(1153?〜1216)が『方丈記』を著した場所といわれる。長明の父祖は代々下鴨社の氏人で,父は禰宜であった。後鳥羽上皇(1180〜1239)に見出され和歌所の寄人となる傍ら父を継ぐことを望んだが,果されず元久元(1204)年出家した。大原に隠棲した後,建暦元(1211)年,日野の一隅に草庵を結び,この地で没した。この石標は,鴨長明草庵の跡といわれる巨岩方丈石を示すものである。

所在地伏見区日野船尾
位置座標北緯34度56分01.3秒/東経135度49分27.9秒(世界測地系)
建立年明和9年
建立者
寸 法高121×幅41×奥行21cm
碑 文
[南]
長明方丈石
[北]
物之伝於世也固難矣銘識懿器以遺諸後昆者蓋以牽恋身後
之名云而猶且有時泯泯焉逸人高僧之弁髦毀誉偶然会心適
賞即其物微叔世称之不已者有焉天実為之抑亦有以人伝者
也   蓮胤上人芬棄青紫腴味浄寂遺形骸於雲水之表娯神情
於風雅之林方丈室宇游方有脚一車琴書随処葆真曽住此境
亦鵬搏之一息非有情於牽恋者矣然其高風麗藻為騒人墨客
所欽慕即一時栖徨之処自然成蹊徑千載令名同磐石不朽者
天耶人耶何其偉也此当与鳥萇之*衣饒州之磨鏡并称伝
明和壬辰夏五                              平安   巖垣彦明撰
                                                         岡部長啓書
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調 査2002年2月12日
備 考


碑文中「*」字


位置図
位置図

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