安養寺

GA014

あんようじ
石碑(0028258)石碑周辺(0028259)

 安養寺は東一口の浄土宗寺院で,本尊十一面観世音菩薩は鎌倉時代初頭に弥陀次郎という人物が淀川から引きあげた仏像であるという伝承を持つ。その伝承では,弥陀次郎は一口(いもあらい)の漁師で,殺生を好み悪次郎と呼ばれた。その後行跡をあらため信心を深めた悪次郎は,夢告により淀川から十一面観音像を引きあげ,その信心から弥陀次郎といわれたという。海や川の中から霊験あらたかな仏像を引きあげ本尊としたという伝承はひろく見られるが,弥陀次郎伝承はとくに宇治川・淀川・巨椋池を舞台としたその一バリエーションである。安養寺のほか宇治市五ヶ庄の西方寺の本尊阿弥陀如来像も弥陀次郎により引きあげられたと伝える。

所在地京都府久世郡久御山町東一口(安養寺前)
位置座標北緯34度54分13.6秒/東経135度44分23.7秒(世界測地系)
建立年1928年
建立者三宅安兵衛遺志
寸 法高253×幅32×奥行32cm
碑 文
[北]
奉引上観世音尊像
                              安養寺
弥陀次郎堯円大居士
[西]
北淀町   十丁
[東]
      伏見向島   一里
      八幡町      一里
[南]
昭和三年春      京都   三宅安兵衛依遺志建之
調 査2010年3月29日
備 考 本碑およびHU118(一口村安養寺/淀川渡場径【道標】)HU161(淀川渡船場道【道標】)GA013(淀川渡船所)の4基は京阪淀駅から現久御山町一口(いもあらい)安養寺へ参詣者を導くための一連の碑

位置図
位置図

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