(要旨)
ホテルアバンシェル京都(左京区高野西開町,カナート洛北店東隣)を取り壊し,跡地にパチンコ店を新設するとの計画が施主である株式会社ホテルパートナーズによって発表された。パチンコ店建設予定地は,法律上(京都府・市条例含む)の規制対象にならないようであるが,当地は,1,法律上パチンコ店の建設ができない住居地域に隣接している。2,小・中学生の通学路,保育園児の散歩コース,歴史的にも由緒ある大原街道に面している。3,西開児童公園に隣接している。4,幹線道に面していない等,パチンコ店の出店には不適切な場所である。強引に計画が実施されるようなことになれば,近隣の生活環境への影響,青少年の健全育成の阻害,交通渋滞及び事故の増加等がもたらされるおそれがある。このような理由で,私たちは当地へのパチンコ店新設計画に強く反対し,計画の見直しを求める。
さらに,この計画によって2013年春には現存のホテル建物が解体されることになり,当該建造物については,住宅地に密接した立地という環境の中で,解体工事によって引き起こされる粉じんと騒音による被害の発生,大量の産業廃棄物の搬出に伴う交通安全上の問題の発生が危惧される。また,当該建築物の解体に当たっては,アスベストが使用されている疑いもあり,地域住民への健康被害も懸念されるところである。よって,建物の解体が住宅地に隣接した場所で行われるという状況に鑑み,京都市においては施主及び施工業者に対して,解体工事に先立って近隣住民への納得のいく説明を行い,近隣住民が安心して日常生活を送れるよう最大限の配慮をするよう指導を願う。
ついては,次のことを願う。
1 ホテルアバンシェル京都跡地へのパチンコ店新設計画について,施主であるホテルパートナーズに対し,計画の見直しと隣接,近隣住民への十分な説明及び合意がなされるよう指導を行うこと。
2 ホテルアバンシェル京都の建物解体に当たり,住民への事前説明や住民の理解がない解体工事が行われないよう指導すること。
3 解体工事に当たっては,解体時の騒音,振動,粉じんの防止及び産業廃棄物の搬出に掛かる,搬出車両からの粉じん等の飛散防止に併せて,アスベストの調査及び飛散防止のための施策と検証体制について,地域住民の生活環境への悪化を及ぼさないための施策に対し,指導を行うこと。
4 解体工事,産業廃棄物の搬出に掛かる工事車両,運搬車両について,地域の交通事情にも鑑み,交通安全の確保を行うため,保安誘導員の配置及び大型車両の使用について控える等,十分な指導を行うこと。
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