■ 平成18年第6回定例会 【採択請願】 |
(18年11月21日採択)
(要旨) | |
宅地開発地は醍醐寺北側山手(伏見区醍醐北端山25番地5ほか)に位置し,開発地に通じる道路は醍醐寺北側の東西路一本である。開発業者は,道路幅員4メートルに10トンを超える大型車通行を強引に求めているが,18箇月の工期の間予定されている3万台から4万台の大型車通行により,幼児,小学生,老人など弱者の歩行も妨げられ,また,振動,騒音,粉じん,排気ガス等住環境の悪化を恐れ,住民はパニック状態である。 市側においても,工事協定等の指導をしているが,十分な折り合いが行われないまま,開発業者は事実上の工事に着工しようとしている。 よって,7町住民約300軒の安心と安全を守るために,住民と協定書締結までは,開発工事の着工をしないように,強力な行政指導を願う。 |
(18年11月21日採択)
(要旨) | |
伏見区醍醐北端山25番地5ほかにおいて,平成18年6月14日から宅地造成工事の準備行為が行われている。この間,地元町内会等との工事協定の締結や道路幅6メートル未満の箇所の拡幅を,市が行政指導しているが,地元との話合いが十分に行われないまま,事実上の造成工事を着手しようとしている。 そもそも,この地域は,市街化区域編入前の昭和30年代後半以来,違法開発により,既存の不安定な石積み擁壁が造られ,危険なまま放置されてきた。また,市街化区域編入後は,平成11年7月に開発許可がされ,開発許可の地位の継承により開発業者が何度も替わった。 この地域は,京都市防災マップにおいても,土石流による被害のおそれのある地域であり,計画地には土砂崩れ跡のガリも現存し,普通河川の天田川源流域にも当たる。今回の開発には,流路の短い天田川の流下能力,コンクリート擁壁への変更に伴う調整池など排水計画の慎重な再検証が必要である。 さらに,この地域は,世界文化遺産の醍醐寺を中心とする,歴史的風土の保存地域に連なる緩衝地域である醍醐北端山地域と北伽藍町とにまたがり,景観や環境に及ぼす影響も重大である。 よって,開発に当たっては,住民の不安解消のために,誠実な地元説明を尽くし,工事協定の締結なしに着工しないよう,強力な行政指導を願う。 |
(18年12月15日採択)
(要旨) | |
京都市は,今「景観,文化,観光の戦略的な推進による歴史都市・京都の創生」を重点政策として掲げているが,ユネスコ世界文化遺産に登録されている醍醐寺は,山上の上醍醐には国宝の薬師堂をはじめ多くの伽藍が建ち並び,ふもとの下醍醐には,京都で一番古い木造の建築物といわれる国宝の五重塔がある。また,豊臣秀吉が豪華けんらんな「醍醐の花見」を行った景勝の地もここにある。京都にとってはもちろんのこと,我が国の歴史的建造物であり,国内にとどまらず世界の人々が訪れる観光の拠点でもある。 したがって,この醍醐寺周辺地域は,私たち住民にとって日々の暮らしの中で心がいやされる憩いの場所でもある。さらに,内外から訪れる観光客にとっても,この景観がもたらす魂の安らぎは,現代人が求める究極のいやしともなる。 しかし,世界遺産醍醐寺門前近くの伏見区醍醐中山町25-5に,高さ15メートルにも及ぶ高層マンション建設計画が持ち上がっている。高層マンションが醍醐寺の境内より高くそびえることになれば,仁王門から眺める参道の美しい桜並木や伽藍のたたずまいが持つ荘厳な景観を台なしにするのではないかと危ぐされる。 醍醐山と一体となった自然環境と千百有余年の歴史と,そこに凝縮された伝統文化を後世に伝えていくためにも,私たち住民は,世界遺産醍醐寺周辺の自然環境保全に万全を講じていただくことを願っている。 よって,醍醐寺周辺にふさわしい建物になるように強く行政指導するよう願う。 |
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