平成24年(2012年)5月15日発行
京都市会ホームページ
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【目次】
○総額1兆7千131億円の平成24年度当初予算を可決
○2月定例会で審議した主な議案の概要
○付帯決議(全文)
○24年度予算の審査
○本会議の代表質疑から
○全質疑項目
○2月定例会の審議結果
○意見書・決議(要旨)
○委員会の新体制が決まりました!
○市会の活動
○5月定例会の会議日程(予定)
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<○総額1兆7千131億円の平成24年度当初予算を可決 >
(予算に付けた付帯決議は平成24年第1回定例会【付帯決議等】のページを参照) |
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○2月市会定例会 |
2月定例会は、2月24日から3月27日までの33日間開かれ、市長提出議案104件、議員提出議案16件を審議しました。
市長提出議案のうち、24年度一般会計予算など予算案22件とその関連議案25件については、予算特別委員会に付託・審査のうえ、原案のとおり可決しました。23年度一般会計補正予算など予算案8件とその関連議案3件についても、予算特別委員会で、また、暴力団排除条例の制定など議案32件については、それぞれ担当の常任委員会で審査のうえ、全て原案のとおり可決しました。
さらに、京都市長等の給与の額の特例に関する条例の制定など議案14件についても、原案のとおり可決しました。
議員提出議案の技能労務職への職員の採用等に関する条例の制定については、経済総務委員会で審査のうえ、否決しました。
その他、議員報酬を10%削減する「市会議員の議員報酬の額の特例に関する条例の一部改正」など、12件の議員提出議案を原案のとおり可決しました。
定例会の経過
2月24日 |
本会議 |
会期の決定、議案の提案説明、予算特別委員会の設置など |
2月24日
27日
29日 |
予算特別委員会 |
正副委員長の互選、23年度補正予算の審査など |
3月 1日
2日 |
本会議 |
代表質疑、議案の処理など |
3月 5日 〜9日
3月12日
15日
16日
26日 |
予算特別委員会 |
24年度一般会計予算の審査など |
3月19日
21日
26日 |
常任委員会 |
付託された議案や請願の審査など |
3月27日 |
本会議 |
予算などの議案や意見書の議決など |
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○2月定例会で審議した主な議案の概要 |
【市長提出議案】
◆平成24年度一般会計予算など22会計予算
一般会計の24年度当初予算の規模は7千381億1千2百万円で、前年度当初予算に比べ、1.1%減となりました。また、公営企業会計などを合わせた合計では、1兆7千131億3千3百万円で、前年度当初予算に比べ、5.9%増となりました。
会計別の予算額は、下表のとおりです。
平成24年度当初予算額(会計別)
会計別 |
24年度
当初予算額 |
23年度
当初予算額 |
対前年度比較 |
金額 |
率(%) |
一般会計 |
7,381億
1,200万円 |
7,464億
7,500万円 |
△83億
6,300万円 |
△1.1 |
特別会計 |
6,982億
9,600万円 |
6,234億
2,200万円 |
748億
7,400万円 |
12.0 |
小計 |
1兆4,364億
800万円 |
1兆3,698億
9,700万円 |
665億
1,100万円 |
4.9 |
公営企業会計 |
2,767億
2,500万円 |
2,474億
8,600万円 |
292億
3,900万円 |
11.8 |
|
水道事業 |
654億
5,500万円 |
569億
2,500万円 |
85億
3,000万円 |
15.0 |
公共下水道事業 |
1,183億
1,600万円 |
1,003億
3,100万円 |
179億
8,500万円 |
17.9 |
自動車運送事業 |
222億
9,100万円 |
222億
1,100万円 |
8,000万円 |
0.4 |
高速鉄道事業 |
706億
6,300万円 |
680億
1,900万円 |
26億
4,400万円 |
3.9 |
合計 |
1兆7,131億
3,300万円 |
1兆6,173億
8,300万円 |
957億
5,000万円 |
5.9 |
◆平成23年度一般会計補正予算など8会計補正予算
一般会計において、保育所運営、障害者自立支援医療などに要する経費や国の3次補正による補助金を活用した防災事業に要する経費などを増額する一方、国庫補助認証に伴う公共事業費の減額及び中小企業金融対策預託金、生活保護扶助費など見込みを下回った事業費の減額を行うものです。
また、国民健康保険事業特別会計及び介護保険事業特別会計において、国庫支出金返還金などを補正するものです。
基金特別会計においては、動物愛護事業推進基金を新設し、寄附金を積み立てるほか、介護保険料の減収に伴い、介護給付費準備基金を追加で取り崩すなどの補正を行うものです。
補正額は、総額で△157億2千万円です。
その他、暴力団排除条例の制定、伝統的な木造建築物の保存及び活用に関する条例の制定、特定非営利活動促進法施行条例の制定、児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の制定などの議案を審議しました。(審議結果は、平成24年第1回定例会【議案・審議結果】のページを参照。)
【議員提出議案】
◆市会議員の議員報酬の額の特例に関する条例の一部改正
現下の厳しい財政状況を踏まえて、平成24年度も引き続き議員報酬を10%削減するものです。議員報酬の10%削減措置は、平成23年度から実施しています。
◆京都市会委員会条例の一部改正
委員会が参考人の出席を求める場合に、議長への事前通告を要しないこととする必要があるため、条例を改正するものです。
本条例改正は、市会改革の取組として実施したものです。
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○付帯決議(全文) |
2月定例会で審議した平成24年度一般会計予算に付けた付帯決議の全文は、次のとおりです。
1 今後の公共工事の入札・発注については、市長マニフェストの重要施策の一つとしての「市内企業の受注と雇用の拡大、地域経済の活性化を目指して公契約基本条例を制定すると同時に入札制度を改革する」を実行するためにも、従来のような大手ゼネコン発注に傾倒しがちであった方法を改め、京都市内企業がより多く受注できる方法を採ること。
特に経済効果が期待される巨額物件については、可能な限り府や他都市が採っているものと同様な方法にするとともに、設計図書(発注仕様書)には、市内に本社や工場が所在する事業者から施設・資材・技術を含めて調達するよう努めなければならないことを明記すること。
(全会一致)
2 東日本大震災後、再生可能エネルギーが脚光を浴びている。本市も平成24年度に再生可能エネルギーの推進を一層充実することとしている。ただ、温室効果ガスの排出を抑制するためには、スマートシティ実証実験などの取組に加え、エネルギーを高効率に使用する省エネ政策を推進すべきである。
(全会一致)
3 全国的に土地の先行取得は減少してきており、土地開発公社の役割は失われつつある。そのため、千葉市、大阪市をはじめ、各政令市では土地開発公社の整理が進められている。国もこれら外郭団体の整理を促進させるために、平成25年度までの時限措置として第三セクター等改革推進債の発行を認めており、その支払利息の一部について、必要に応じて国が財政措置を講じることとなっている。本市においても京都市土地開発公社の存在意義は薄れており、平成24年度に行われる方針決定においては、組織の整理、縮小の方向で臨むこと。
(全会一致)
4 京都市の校内暴力行為の発生件数は、小・中学校とも全国平均を大きく上回る。これら暴力行為について、関係機関と連携のうえ、抜本的な解決に向け目標を定め全力で取り組むこと。
(全会一致)
5 今般、自主防災スーパーリーダーの養成の必要性については一定理解するところであるが、既に養成されたと言われている約18000人の自主防災リーダーとの連携が明確に示されていない。各地域における自主防災スーパーリーダーと既存の自主防災リーダーとの連携を市民に分かりやすく説明し、訓練にもそれがいかされるよう組織を構築すること。
(自=○、共=×、民=○、公=○、京=○、み・無=○)
6 本市では約34000人の認知症サポーターが養成されているものの、現場ではそれが十分にいかされているとは言えない状況である。多くのボランティアを養成するだけにとどまらず、行政との連携の下、活躍の場が広がるよう努めること。
(自=○、共=×、民=○、公=○、京=○、み・無=○)
7 有料指定袋収入は環境共生市民協働基金に繰り入れられており、有料化財源を効果的に活用するよう図られている。ごみの減量のための市民の努力に一層報いるよう、各事業への有料化財源の活用に当たっては環境政策局主導で明確な適用基準を定め、政策目的や内容によって適用事業を精査すること。
(自=○、共=×、民=○、公=○、京=○、み・無=○)
自民党=自由民主党京都市会議員団
共産党=日本共産党京都市会議員団
民主・都=民主・都みらい京都市会議員団
公明党=公明党京都市会議員団
京都党=地域政党京都党京都市会議員団
み・無=みんなの党・無所属の会
○=付帯決議に賛成
×=付帯決議に反対
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○24年度予算の審査 |
2月定例会では、3月2日に24年度一般会計予算など予算案22件とその関連議案25件を予算特別委員会に付託しました。同委員会では、局別の質疑や市長・副市長に対する総括質疑などによる審査を行い、3月26日に全ての審査を終了しました。
3月27日の本会議で委員長から審査の経過と結果の報告があり、報告の後、同委員会の付託議案に対し6名の議員が討論を行いました。討論の後、付託議案の表決を採り、全て原案のとおり可決しました。
なお、24年度一般会計予算に付けた付帯決議(全文)は、上記のとおりです。
以下、予算特別委員会の審査の過程における委員からの質疑・意見や理事者からの答弁のうち、主なものを御紹介します。
予算全般について
Q 今回の予算は東日本大震災を教訓に災害に強いまちづくりが大きな柱の一つとなっており、また、はばたけ未来へ!京(みやこ) プラン※の初年度としてこれからの長期を展望するうえでも重要な予算である。今後4年間の取組やスケジュールへの観点をしっかりと持ち、必要な経費の捻出方法を検討しながら進めてほしい。
A 東日本大震災の支援活動を続けると同時に安心安全なまちづくりを推進するための新たな事業を予算に組んだ。また、はばたけ未来へ!京(みやこ)プランやマニフェストの9割の事業について初年度に力強く着手し、経済の再生と雇用の創出に取り組み、公約の全ての事業を4年間で実施できるよう、持続可能な財政運営について行財政改革を断行しながら実行していく。
※ はばたけ未来へ!京(みやこ)プラン
京都市基本計画。平成23年度から10年間の京都市の都市経営の基本となる計画。
Q 今回の予算編成においては、社会保障関係費の自然増を補うための財源確保のために、これまで京都市と社会福祉関係の団体が共働して作ってきた成果である到達点や財産を崩すものになっているのではないか。
A 社会福祉関係費の自然増に要する経費は、聖域なく事務事業を見直し、その中で財源を生み出し、施策の内容についてはより効果的で効率的な執行方法の検討やサービス水準の妥当性を検証しながらあるべき制度に見直していく。
大都市制度、特別自治市等について
Q 関西広域連合への正式参加に向けたスケジュールと、「特別自治市」制度の創設についての考えを聞きたい。
A 市会の理解を頂きつつ、速やかに関西広域連合への参加に向けた手続を進め、5月市会において、正式参加するための連合規約改正案を議案として提出させていただきたい。
また、「特別自治市」制度の創設に向けて、引き続き、他の政令指定都市とも連携し、市民的な議論も深めながら、制度の在り方の調査研究を行い、国等に対して積極的な提案を行っていく。
◇「特別自治市」制度とは…
現行制度で国や道府県の事務とされているものも含め、地方が行うべき事務の全てを一元的に担う新たな大都市制度。
期待される効果はとしては、住民の利便性の向上、行政全体のコスト削減、地域の実情に応じた行政の推進、財政の自立などが挙げられる。
公契約基本条例の制定について
Q 公契約基本条例の制定に向けた考えと進め方を聞きたい。
A 現行の入札制度は、厳しい経済情勢や公共事業が減少している中、業者間の過当な価格競争が行われているなどの問題がある。これにより、社会資本がきちんと維持できなくなることや、そこで働く労働者の雇用条件の悪化などが懸念される。
そのことを踏まえて、公共工事・サービスでの市内中小企業の受注機会の拡大や適正な労働条件の確保、地元雇用の創出などを総合的に目指す、公契約に関する基本条例を4年間のうちに制定する。
他都市の先行事例を研究しながら、本年4月には、条例の制定に向けたプロジェクトチームを発足させる。
東日本大震災後の防災対策、原子力災害への対応、再生可能エネルギーへの転換について
○ 関係局等が連携した防災危機管理体制の構築と指揮命令系統の明確化による円滑な危機対応。
○ 技術の向上や状況の変化に応じた被害想定の適宜見直し。
○ 女性の視点を活かした避難所運営マニュアルの作成。
○ 災害廃棄物の受入れ基準を明確にしたうえでの支援の必要性及び受入れに対する本市の早期の意思表明。
○ 原子力発電事故が起きた場合の他府県との連携も含めた琵琶湖の放射能汚染への対処。
○ エネルギー政策推進のための組織体制の強化。
○ 上下水道局施設におけるメガソーラーや水力発電などの再生可能エネルギー設備の設置拡大。
その他議論された主な事項
○ 官民が連携したエネルギー政策の推進による地元経済の活性化。
○ 古典の日の法制化に向けた本市の今後の取組。
○ 京都会館の再整備について十分な議論を尽くす必要性。
○ 市民の伝統産業への理解を深め普及させるための公共施設での率先した伝統産業品の活用。
○ 府内自治体との格差解消に向けた子ども医療費支給事業の更なる拡充。
○ 地域特性を活かした細街路対策の推進。
○ 重要橋りょう耐震化予算の増額により耐震化計画を前倒しする考え。
○ 長寿社会を迎えてますます出動要請の増加が見込まれる救急隊の充実と活動の強化。
○ 市独自の取組による少人数学級の拡充。
○ 魅力ある店舗の出店など駅ナカビジネスの充実によるビジネスチャンスの拡大。
○ 老朽化配水管の更新の着実な推進。 など
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○本会議の代表質疑から |
3月1日・2日の本会議では以下の16人の議員が各会派を代表して、平成24年度一般会計予算などについて市長や関係理事者に質疑を行いました。
本号では、その主なものをお伝えします。
自民党=自由民主党京都市会議員団
共産党=日本共産党京都市会議員団
民主・都=民主・都みらい京都市会議員団
公明党=公明党京都市会議員団
京都党=地域政党京都党京都市会議員団
み・無=みんなの党・無所属の会
橋村 芳和議員 (自民党)
内海 貴夫議員 (自民党)
大西 均議員 (自民党)
中村 三之助議員 (自民党)
山中 渡議員 (共産党)
玉本 なるみ議員 (共産党)
樋口 英明議員 (共産党)
隠塚 功議員 (民主・都)
中野 洋一議員 (民主・都)
松下 真蔵議員 (民主・都)
ひおき 文章議員 (公明党)
曽我 修議員 (公明党)
平山 よしかず議員 (公明党)
中島 拓哉議員 (京都党)
江村 理紗議員 (京都党)
森川 央議員 (み・無)
市の基本方針
【本市の防災対策】 自民党 橋村 芳和議員(伏見区)
Q 市民は、安心安全な暮らしを願っている。東日本大震災から得た教訓と防災対策として最優先に取り組むべき課題は何か。
A 震災の教訓は、想定を超えた場合への備えの重要性、そして市民が相互に助け合うつながりの重要性である。防災対策の総点検で取りまとめた最終報告書では、自助、共助の取組や公共施設、住宅の耐震化促進などを優先課題とし、必要なものから予算化することとした。また、全庁一丸で対処する体制の強化に向け、防災等に関する事務を消防局から行財政局に移管するとともに、区役所・支所に防災担当職員を配置し、地域防災拠点の機能を強化する。
【京都と皇室との関わり方】 自民党 内海 貴夫議員(東山区)
Q 関西広域連合が提出した堤言(※1)では、首都圏被災時に京都御所等で皇室機能のバックアップを担うことが記載されている。本市が関西広域連合に加盟するなら、皇室の京都御居住についての見解を市民に表明するべきである。
A 「京都の未来を考える懇話会(※2)」でも、皇室の方々に一定期間、京都にお戻りいただくことや、皇室の一部機能の誘致を進めるべきと議論している。今後も、京都の持つ1200年を超える皇室とのゆかりを大切にしつつ、府知事、経済界や文化関係者をはじめ幅広い市民と共に、京都が皇室機能の一部を担うにふさわしい都市であることを発信していく。
※1 提言
首都機能バックアップ構造の構築に関する提言。
※2 京都の未来を考える懇話会
京都市長、京都府知事、京都商工会議所会頭、京都大学総長や有識者が30年後の京都の「ビジョン」を語り合い、オール京都で京都の未来像を検討していくための懇話会。
【宗教文化に対する行政の関わり】 自民党 大西 均議員(左京区)
Q 京都の文化の継承・発展には、公教育の場での宗教教育が欠かせない。また、宗教行事等で学校をはじめ公共施設が使えるよう行政が関わることも文化の保護に必要と考えるがいかがか。
A 本市では、小学校の授業で昔から続く地域の祭り等について学んだり、子どもたちがそれらの祭りに参加するなどの取組を進めて いる。また、地域に根付いた伝統文化・芸能の体験活動にクラブ活動等で取り組んでいる。宗教に関わるものでも、京都の生活に息づき伝統文化となっている行事については、子どもたちの体験の場を広げるためにも、学校等としての協力の在り方を検討する。
【市長選挙結果と今後の市政運営】 共産党 山中 渡議員(下京区)
Q 市長は当選されたが、託された票は全有権者の2割で、市政に対する厳しい批判の広がりが対立候補に票を投じられる結果となった。対立候補と共通する政策が多いとの認識であれば、今後、公契約条例など共通の政策を進める責任があると考えるがいかがか。
A 引き続き市長の重責を担うこととなり、身の引き締まる思いである。今回の選挙は、市政運営の実績や実行力の評価と、マニフェストへの大きな期待の結果と考える。厳しい社会情勢や市民生活など、選挙で多くの課題を実感した。市民意見を真摯に受け止め、公契約基本条例なども含めマニフェストを全て実現していく。
【人件費の削減】 み・無 森川 央議員(西京区)
Q 大阪市においては、市長をはじめ職員の退職金や給料をカットするなど、市長が率先して強い改革への姿勢を示して公務員給与を大幅に削減しようとしている。市長の退職金、報酬についてどう考えるか。また公務員の総人件費の削減についてはどうか。
A 4年前の市長就任以来、自ら給料、地域手当、期末手当を減額している。職員の人件費は、職員数の削減等の取組を進め、24年度予算でピーク時の平成11年度比で319億円、22%の大幅な減とした。 今後、行政サービスのニーズが高まり、多くの増員要素がある中でも、平成27年度までに更に100億円以上、人件費を削減する。
大都市制度とまちづくり
【リニア中央新幹線の誘致】 共産党 山中 渡議員(下京区)
Q 24年度予算にリニア中央新幹線の誘致促進費を計上しているが、 費用の負担について知事と合意したのか。京都駅ルートの地下駅建設費だけで2200億円が必要との試算を承知のうえか。地下鉄の財政問題を抱える中、巨額の財政負担を伴う事業は市民に説明できない。撤回すべき。
A リニア誘致に当たり、府や各団体と要望を重ねてきた。京都駅ルートは新たな国土軸を形成する国家戦略としても不可欠であり、 引き続き国及びJRに訴える。費用についてはJRが負担する方針を示し、府市で負担を議論したことはない。2200億円もJRが試算した標準的経費である。
【大都市としての京都市の在り方】 公明党 ひおき 文章議員(北区)
Q 府市協調、関西広域連合への参加、特別自治市(※1)制度の創設に関する取組は進んでいるが、市民、議会、行政それぞれで十分議論がなされず、具体的内容が市民に知られていない。三者一体となり「新しい京都市の在り方」を議論する組織を創設してはどうか。
A 府市行政協働パネル(※2)の実施や関西広域連合への正式参加など、現行制度下での課題克服に取り組むとともに、特別自治市制度の創設を国に提案している。今後、大都市としての京都市の在り方に関し調査研究を進める際は、有識者等の意見の聴取方法を検討する。また、市民に積極的な情報発信を行い、市民的議論を深める。
※1 特別自治市
現行制度で国や道府県の事務とされているものも含め、地方が行うべき事務の全てを一元的に担う新たな大都市制度。
※2 府市行政協働パネル
実務者レベルで、府市の共通する課題や問題を提起し合い、府民・市民の視点から府市で協働できることや、二重行政の回避策などについて協議を行う場。
【「歩いて楽しい東大路」の実現に向けた今後の計画】 民主・都 中野 洋一議員(東山区)
Q 東山区の主要道路の東大路には、観光時期の車道や歩道の渋滞等の問題がある。東大路改革は、今こそ早急に完成に向け取組を始め、交通計画や詳細設計等を目に見える形で実施すべきである。いつまでにどういう形で何を実施し、いつ完成とするのか。
A 22年度策定の「歩いて楽しい東大路整備基本構想」を受け、3月の東大路通歩行空間創出推進会議での合意後、24年度早期に市民意見募集を実施のうえ、市の整備構想として策定する。同構想に基づき円滑な交通処理の検討等を行い、極力早期に詳細設計を実施し、歩いて楽しい歩行空間と無電柱化の整備に着手していく。
【北泉通への橋の新設】 共産党 樋口 英明議員(左京区)
Q 北山通の松ヶ崎橋は重要橋りょうだが、耐震化未着手である。 花折断層が近く、地震発生時は住民への影響が大きい。松ヶ崎橋耐震化を放置する一方、8億円かけて北泉通に橋を新設する計画がある。住民から反対意見が相次いでおり、計画を中止し、重要橋りょう耐震化を最優先すべき。
A 北泉通については、左京区総合庁舎移転を契機に整備を決めた。橋りょう新設等により総合庁舎へのアクセスが向上し、災害時には避難・輸送経路が確保できるため、耐震補強と同様、防災上重要な事業である。地元からも早期完成の要望がある。今後も丁寧な説明を行い、完成を目指す。
【今後の山科区のまちづくり】 民主・都 松下 真蔵議員(山科区)
Q まちづくりを進めるに当たっては、市の基本計画と地域の基本計画を同次元で考えず、地域計画をより重視すべきである。今後、 山科区においては修復・修正型のまちづくりを行うとのことだが、 これからの4年間で、どのようなまちづくり政策を行うのか。
A 近年の都市基盤充実による生活利便等の大幅向上を踏まえ、昨年度策定の同区基本計画ではハード整備からソフト施策へ重点を移すこととした。同区では、地域の強い絆と高い自治の伝統で本市重要施策を先導する取組をしてきており、今後も区民と区役所の共汗・協働のまちづくりに取り組み、同区基本計画の実現を図る。
経済産業の振興
【コンテンツ産業(※1)発展への取組】民主・都 隠塚 功議員(左京区)
Q マンガやアニメのほか、音楽、映画等もコンテンツ産業である。 産業観光局以外の他局所管のコンテンツも含め広く同産業を育成するため、支援の在り方や学生への積極的な活動の場の提供を考える一体的な組織が必要である。同産業を本市に根付かせ、発展させる戦略を展開すべき。
A 同産業の市場創造と人材育成の土壌整備が必要であり、マンガクラスター(※2)形成に向けた京都版トキワ荘事業や企業の見本市、 同産業の融合を促進するための事業の充実に取り組む。今後も産業観光局を中心に関係部局が連携し、府等と特区申請を行うなど国を代表する同産業の集積拠点を目指す。
※1 コンテンツ産業
音楽・音声、映像、イラストなどの内容(コンテ ンツ)を通じて、大衆に娯楽や休息を提供する産業。
※2 マンガクラスター
京都国際マンガミュージアムを核に、マンガに関連する機関(大学、企業など)が地理的に集中し、 競争しつつ同時に協力している状態のこと。
【力強い経済の再生と雇用の創出】 自民党 橋村 芳和議員(伏見区)
Q 京都経済と雇用情勢に対する現状認識はどうか。そして、市長のマニフェストに掲げられた、中小・零細企業、地場産業の支援強化や、企業誘致の促進等による京都経済の再生、さらには、雇用対策にどう取り組むのか。
A 経済活動全般で厳しい状況が続いている。マニフェスト実現に向け、各種経営相談機能の融合等により地域に密着した支援体制を強化し、「知恵産業創造支援制度(※1)」も創設する。また、企業立地促進助成制度の充実と実効性あるワンストップ窓口を実現する。
雇用支援では、ウェブサイト(※2)の充実や合同企業説明会の開催等、特に若年者の就職活動を支援する。
※1 知恵産業創造支援制度
伝統産業と先端産業の融合をはじめ、京都の地域特性や企業独自の強みを活かした事業活動を促進するため、知恵産業創出の担い手である市内中小企業者の事業活動を対象とする助成制度。
※2 ウェブサイト
「京都企業・就業情報データベースシステム」〜京のまち企業訪問〜。若者が就職活動先とする企業の選択肢を広げるとともに、企業の人材確保に寄与することを通じて、雇用のミスマッチ解消を目指すため、魅力ある京都企業を閲覧・検索できるウェブサイト。
保健福祉と教育の充実
【京都市版地域包括ケアシステムの構築】 公明党 曽我 修議員(伏見区)
Q 独居高齢者等の増加が見込まれる中、医療・生活支援サービス等を地域で提供する「京都市版地域包括ケアシステム」の構築を大いに期待する。24年度予算案にある市民後見人(※1)養成も積極的に進めてほしい。プラン(※2)の要となるシステム構築のため、体制充実や機能強化にどう取り組むのか。
A 地域包括支援センターの専門職員を3割増員し、独居高齢者世帯の全戸訪問を行う。また、市民後見人の養成等マニフェストに掲げた主な施策を予算案に計上している。さらに、今後4年間で介護保険施設等における2千人分以上の定員整備や、300箇所の高齢者の居場所づくりを進める。
※1 市民後見人
弁護士、司法書士等の資格は持たないものの社会貢献への意欲や倫理観が高い一般市民の中から、成年後見に関する一定の知識・態度を身に付けた良質の第三者後見人のこと。
※2 プラン
第5期京都市民長寿すこやかプラン(計画年度:平成24年度〜26年度)
【動物愛護センターの整備推進】 自民党 中村 三之助議員(上京区)
Q 老朽化した家庭動物相談所を建て替え、夜間救急診療機能やドッグランを設けた動物愛護センターが整備されるが、 市民に開かれたセンターとし、愛護団体やボランティアとの連携協力のもと運営すべき。動物愛護精神を育む教育施設の機能も必要である。
A センターは単なる愛護施設ではなく、「いのち」を大切にするまちを築く拠点施設とするため、命の尊さを学ぶ動物ふれあい教室の開催等に取り組むとともに、「まちと共生できるペット」の養成のため、正しい飼い方の啓発やしつけ方教室の充実を図る。市民やボランティアとの共汗により運営し、全国一のセンターとする。
【放射線の内部被曝対策】 共産党 玉本 なるみ議員(北区)
Q 4月から放射性セシウム基準値が一般食品で100ベクレルになる。本市の学校給食基準値は50ベクレルだが、安全という保障はない。基準値を限りなくゼロとすべきである。放射能検査結果の情報開示も、分かりやすく迅速に行う必要がある。検査機器も増やして体制を強化すべきである。
A 福島県及びその周辺から入荷する農水産物や、と畜(※)する牛の放射能検査を実施している。学校給食では国より厳しい基準を独自に設定し、保育園等にも周知している。昨年12月には検査機器を更新し、体制を強化した。引き続き、検査結果を速やかに公表するなど市民の不安解消に努める。
※ と畜
食肉用に家畜を殺すこと。
【東山泉小・中学校における6年生の給食】 自民党 内海 貴夫議員(東山区)
Q 平成26年度開校予定の東山泉小・中学校における学校給食について、保護者から、6年生にも自校方式の温かい給食を食べさせてほしい、との声が上がっている。授業時間を一部短縮し、給食の時間を増やせば、配膳、食事、後片付けの時間が確保でき、6年生も温かい給食を食べられるのではないか。保護者の意見を十分に聞いていただきたい。
A 6年生については、中学生と同じ校舎で、同様の50分授業を受けることから、給食も、中学校に準拠した方式を提案しているが、 PTAや地域の方々と更に協議し、本年秋頃を目途に最終的な実施方法を決定したい。
【男性介護者に対する支援】 公明党 平山 よしかず議員(西京区)
Q 在宅介護を担ってきた専業主婦が減少し、男性介護者が増加しているが、介護休暇制度は利用しづらいため、退職し 収入が減るケースが増えている。今後の支援策の創設も視野に入れ、男性介護者の実態を把握し、介護と仕事の両立支援の第一歩とすべき。
A 従前から家族介護者の負担軽減に取り組んでいるが、近年男性介護者が増加し、仕事との両立が新たな課題となっている。現在分析中である企業や就労者、介護者への調査結果も踏まえ、引き続き男性介護者の実態把握に努め、制度創設による在宅サービスの拡充や中小企業向け補助制度の活用等による支援を進めていく。
【総合選抜制度の「バス停方式」廃止】 京都党 江村 理紗議員(右京区)
Q 公立高校の入学者選抜制度について、現行の「バス停方式」は、 意識調査で不満感が浮き彫りとなった。現方式における複雑なニー ズを補完するが故の多様化は限界に達している。通学圏内で生徒の望む特色に応じ、自由な高校選択が可能となる単独選抜制度への移行がふさわしい。
A 第T類の総合選抜制度は、地理的条件により希望校に入学できない等生徒の希望を生かす仕組みが限定されている面がある。現在、中高関係者や保護者等からなる懇談会で、公立高校の入試制度等を議論している。今年夏頃に頂くまとめを基に、主体的に進路選択が図れる制度を構築する。
全質疑項目
3月1日
自民党
市長選挙の総括と今後の市政運営/マニフェスト実現に向けた予算の確保/マニフェスト実現に向けた執行体制/力強い経済の再生と雇用の創出/府市協調による二重行政打破の取組/関西広域連合への参加/本市の防災対策/地下鉄事業の経営健全化の取組と可動式ホーム柵の設置/日本酒の振興
京都と皇室との関わり方/リニア中央新幹線の誘致促進/伝統産業の活性化/東山泉小・中学校における6年生の給食
二元代表制と市政推進/被災地のがれき処理とエネルギー政策の転換/学校給食食材に関する放射性物質基準値/市バス事業におけるICカードの導入/高齢者入所施設整備の充実/和装着用の推進/宗教文化に対する行政の関わり/町の文化と行政区の関係/町環境、文化の保存
動物愛護センターの整備推進/LED電球購入助成制度の創設/長期宿泊・自然体験推進事業の推進/教師の事務量の軽減と効率化/地域コミュニティ活性化推進条例の推進/「一日保育士体験」事業の創設/児童養護施設からの進学に対する資金貸出制度の創設/伝統産業及び和装の振興
共産党
市長選挙結果と今後の市政運営/消費税増税の影響/TPPへの参加/京都高速道路3路線の見直し/焼却灰溶融施設の稼働中止/リニア中央新幹線の誘致/特別自治市と関西広域連合/原子力発電への対応/市バス・地下鉄事業の取組
放射線の内部被曝対策/東日本大震災の被災者支援/子どもの医療費助成の拡充/保育所の待機児童対策/子ども・子育て新システムの導入/教育環境整備/国民健康保険料の引下げ等/介護保険料等の見直し/交通不便地域の交通対策
公契約基本条例の制定/耐震改修助成制度の拡充/重要橋りょうの耐震化/北泉通への橋の新設/岡崎地域活性化ビジョンの見直し/京都会館再整備計画の進め方/バスによる区役所へのアクセス改善/久多地域住民の「足」の確保
3月2日
民主・都
門川市長の再選後の決意と府市協調への取組/来年度予算編成における事業見直しと予算配分の視点/重要橋りょうの耐震化/木質ペレットボイラーの普及/生活保護関連事業の推進/コンテンツ産業発展への取組/野生鳥獣被害対策/学校給食に関する取組の推進
政策の融合による「雨に強いまちづくり」の推進/区役所改革/「歩いて楽しい東大路」の実現に向けた今後の計画/路地を活かしたまちづくり/二条城及び美術館における増収策/地域で取り組む安心・安全な生活への支援
財政体質強化への取組/新景観政策の今後の方向性/太陽光発電助成制度の改善/公共地下道の活用/資源ごみ(紙パック)の拠点回収事業の見直し/今後の山科区のまちづくり
公明党
市長選挙の投票率向上に向けた取組/大都市としての京都市の在り方/来年度予算の執行体制/「市民オンブズマン制度」の導入/市政への市民参加の取組
再生可能エネルギーの利用促進/メガソーラーの設置/京都のスポーツ力の向上/動物愛護行政の推進/成人用肺炎球菌ワクチン予防接種助成制度の周知及び拡充/京都市版地域包括ケアシステムの構築/障害児に対する療育の充実
市有地の計画的活用/区役所の権限強化/若者の就職支援/生活保護受給者に対する就労支援/高齢者に対する住宅政策/男性介護者に対する支援
京都党
二元代表制の在り方/技能労務職の採用再開/技能労務職業務の今後の方向性
京都市の今後の教育方針/総合選抜制度の「バス停方式」廃止/特別自治市と府市協調
み・無
財政情報の開示/二重行政の解消と特別自治市構想/区役所改革/人口減少問題への取組/人件費の削減/関西電力への株主提案権の行使
代表質疑の模様は、市会ホームページのインターネット議会中継で録画放映を御覧いただくことができます。
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○2月定例会の審議結果 |
2月定例会で審議した市長提出議案104件、議員提出議案16件の審議結果は、平成24年第1回定例会 【議案・審議結果】のページを御覧ください。
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○意見書・決議〔要旨〕 |
2月定例会では、意見書5件(いずれも国への要望)と決議5件を可決しました。(審議結果は平成24年第1回定例会 【議案・審議結果】のページ参照。全文は平成24年第1回定例会【意見書・決議】のページで御覧いただけます。)
意見書については、内閣総理大臣など、関係機関に提出しました。
介護保険におけるショートステイの食費の1食単位での設定義務付けを求める意見書
介護保険における施設入所者やショートステイ利用者の食費及び居住費(滞在費)については、平成17年の制度改正で保険給付から外され、利用者と施設等との契約により利用者が負担することとなった。国は、ショートステイについては入所期間も短いことから、1食ごとに設定することが望ましいとしつつ、利用者と施設等との契約により定められる事項であることから、1食単位での設定を義務付けることまではしていない。
ショートステイについて、1日単位での食費設定の施設等がなくなるよう、必要な措置を講じること。
父子家庭支援策の拡充を求める意見書
1 遺族基礎年金の父子家庭への拡充策として、死別の父子家庭の父においても支給対象とするとともに、父と子が共に暮らしていても子に遺族基礎年金が支給されるよう改正すること。
2 母子寡婦福祉資金貸付金、高等技能訓練促進費等事業及び特定就職困難者雇用開発助成金の対象を父子世帯にも拡大すること。
介護保険制度の安定的な運営のための対応を求める意見書
1 介護サービスの増加に伴い上昇する介護保険料について、費用負担の在り方をはじめ、持続可能なものとなるよう、早急に検討すること。とりわけ、低所得者の保険料や利用料の負担について軽減策を強化すること。
2 質の高い介護サービスが安定的に確保できるよう、引き続き、介護職員の処遇改善をはじめとして必要な対策を講じること。
3 制度改正や介護報酬改定については、利用者や利用の実態を踏まえ、その効果や課題を的確に把握、検証したうえで、必要な見直しを適切に行うこと。
若者雇用を巡るミスマッチ解消を求める意見書
1 新卒応援ハローワークの機能強化と中小企業に関する情報提供体制の充実を図ること。
2 企業現場での実習(OJT)を行う「有期実習型訓練」を実施する中小企業に対する助成金制度を拡充すること。
3 ジョブカフェ強化型事業や「ドリームマッチング・プロジェクト」の継続又は同様の取組の拡充を図り、学生と中小企業の接点を強化すること。
4 地域の中小企業と関係団体が協力し、新入社員への基礎的な職業訓練・能力開発を一体的に実施するなど、中小企業への定着支援の充実を図ること。
戸別所得補償制度の見直し等、農業政策の立て直しを求める意見書
1 地域の特性や実情に応じた水田活用が進むよう、制度・予算の両面から充実を図ること。
2 政権交代直後に大幅に削減された農業農村整備事業及び強い農業づくり交付金などに十分な予算を復活すること。
3 計画的な食料自給率の向上や農地の規模拡大など、目指すべき政策目標を明確にし、計画的に実現できるような予算編成・執行をすること。
介護保険料軽減に向け、国及び京都府に対し取組強化を求める決議
介護保険料軽減に向け、京都府とも連携し、国に対して国庫負担割合の引上げを求めるとともに、京都府に対しては、介護保険料軽減に資する交付金の更なる拡充を強く求めること。
東日本大震災で発生したがれきの受入れに関する決議
国の責任において、科学的な知見により放射能の影響を検証し、 放射線量の測定等十分な体制を整え、処理費用を国が負担すること、また、安全な最終処分地を確保することを条件に、関西広域連合の示した基準を参考にして安全と判断される災害廃棄物の早期受入れを検討するよう、京都市に対して強く要請する。
なお、受入れに際しては、岩手県及び宮城県のがれきについて、 運搬、焼却及び埋立ての情報を開示し、国及び京都市が市民への説明責任を履行し、地域住民に理解を求める努力をするべきである。
技能労務職への職員の採用の再開に関する決議
市長は、技能労務職の在り方や民間委託化をはじめとする技能労務職業務の再構築に関する方針において直轄業務として維持すべきと判断した2業務(ごみ収集、道路河川等維持管理)の今後の方向性については、改めて、市会における議論を経て、理解を得るなど、十分に説明責任を果たすよう強く求める。
今後は、京都市人材活性化プラン及び京都市職員コンプライアンス推進指針の取組状況を定期的に市会に報告すること。
京都市子ども医療費支給制度に関する決議
1 受診機会の多い低年齢層に対して、京都市独自の努力により、限られた財源を重点的に配分するなど、1年1年検証する中で、現実的かつ計画的な制度拡充に努めること。
2 1箇月の通院分が3000円を超える償還払い制度を見直し、速やかに高額療養費制度と同様に、3000円までの窓口負担とすること。
3 子ども医療費支給制度の拡充は、子どもの命を守るセーフティネットとして、また、子育て世代の負担軽減策として、国の責任において、全国一律の制度を創設するよう、国に求めること。
原子力発電に依存しないエネルギー政策への転換と再生可能エネルギーの普及拡大に関する決議
第一に、国や電力事業者に対して、当面は、既設の火力発電所等の活用による必要な供給力の確保と電力需要の低減に努めることを求めるとともに、必要最低限の原子力発電所の再稼働を行う場合であっても、原子力発電所の安全性の確保と立地地域の住民の同意を得ることを大前提とすることを強く望む。
第二に、国に対しては、原子力発電所のできる限り早期の全廃に向けて、エネルギー政策の抜本的な転換や再生可能エネルギーの利用拡大推進のために必要な助成措置、規制緩和等を講じるとともに、発電部門や電力小売部門の自由化を進めることを強く求める。
第三に、本市がエネルギーの大消費地であることを深く自覚し、市民、事業者等と一体となった徹底した省エネルギー対策や、再生可能エネルギーの普及拡大及び地産地消に向けた先駆的な取組について、最大限の支援を行うこととする。
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○市会が採択した請願 |
○阪急西院駅のバリアフリー化
○JR桃山駅のバリアフリー化
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○委員会の新体制が決まりました! |
3月27日の本会議で常任委員会及び市会運営委員会の委員を選任し、本会議後に開会した合同委員会で正副委員長の互選を行いました。各委員会の構成は次のとおりです。
◎=委員長 ○=副委員長 △=理事
市会運営委員会
市会内部の連絡交渉などのために置かれているもので、本会議の議事運営をはじめ会議規則、議長の諮問事項その他市会の運営について協議をします。
(定数15人)
◎△加藤 盛司 (自民・中京) ○△井坂 博文 (共産・ 北 )
○△隠塚 功 (民主・左京) ○△曽我 修 (公明・伏見)
△寺田 一博 (自民・上京) △加藤 あい (共産・左京)
田中 明秀 (自民・西京) 山本 恵一 (自民・ 北 )
井あきら (自民・山科) くらた共子 (共産・上京)
倉林 明子 (共産・中京) 青木よしか (民主・右京)
山本ひろふみ(民主・伏見) 湯浅 光彦 (公明・右京)
田 孝雄 (公明・上京)
※ オブザーバーとして、地域政党京都党京都市会議員団の村山祥栄議員及びみんなの党・無所属の会の清水ゆう子議員が参加。
常任委員会
常設の委員会で、条例などの議案や請願・陳情の審査などを行うとともに、それぞれの委員会が担当する市の事務に関する調査などを行っています。
経済総務委員会
(定数13人)
(所管) 行財政局、総合企画局、産業観光局、会計管理者、選挙管理委員会、人事委員会及び監査委員の所管に属する事項並びに他の常任委員会の所管に属しない事項
◎玉本なるみ (共産・ 北 ) ○中川 一雄 (自民・伏見)
○国本 友利 (公明・左京) 井上与一郎 (自民・右京)
繁 夫 (自民・伏見) 寺田 一博 (自民・上京)
井坂 博文 (共産・ 北 ) 西村 善美 (共産・右京)
青木よしか (民主・右京) 天方 浩之 (民主・西京)
今枝 徳蔵 (民主・下京) 大道 義知 (公明・ 南 )
村山 祥栄 (京都・左京)
くらし環境委員会
(定数13人)
(所管) 環境政策局及び文化市民局の所管に属する事項
◎中野 洋一 (民主・東山) ○西村 義直 (自民・西京)
○佐々木たかし(京都・中京) 下村あきら (自民・下京)
富 きくお (自民・山科) 井あきら (自民・山科)
くらた共子 (共産・上京) 宮田えりこ (共産・山科)
山中 渡 (共産・下京) 小林あきろう(民主・上京)
松下 真蔵 (民主・山科) 井上 教子 (公明・下京)
湯浅 光彦 (公明・右京)
教育福祉委員会
(定数13人)
(所管) 保健福祉局及び教育委員会の所管に属する事項
◎山本 恵一 (自民・ 北 ) ○河合ようこ (共産・西京)
○山本ひろふみ(民主・伏見) 大西 均 (自民・左京)
小林 正明 (自民・ 北 ) 桜井 泰広 (自民・左京)
橋村 芳和 (自民・伏見) 井上けんじ (共産・ 南 )
加藤 あい (共産・左京) 鈴木マサホ (民主・左京)
久保 勝信 (公明・山科) 津田 早苗 (公明・伏見)
江村 理紗 (京都・右京)
まちづくり委員会
(定数13人)
(所管) 都市計画局及び建設局の所管に属する事項
◎中村三之助 (自民・上京) ○隠塚 功 (民主・左京)
○青野 仁志 (公明・中京) 内海 貴夫 (自民・東山)
田中 英之 (自民・右京) 椋田 隆知 (自民・ 南 )
岩橋ちよみ (共産・右京) 西野さち子 (共産・伏見)
樋口 英明 (共産・左京) 宮本 徹 (民主・右京)
田 孝雄 (公明・上京) 中島 拓哉 (京都・ 南 )
清水ゆう子 (み・無・伏見)
交通水道消防委員会
(定数17人)
(所管) 消防局、交通局及び上下水道局の所管に属する事項
◎平山よしかず(公明・西京) ○田中 明秀 (自民・西京)
○とがし 豊 (共産・左京) 加藤 盛司 (自民・中京)
島本 京司 (自民・ 南 ) 橋泰一朗 (自民・伏見)
津田 大三 (自民・中京) 山元 あき (自民・右京)
北山ただお (共産・山科) 倉林 明子 (共産・中京)
片桐 直哉 (民主・ 北 ) 安井つとむ (民主・伏見)
山岸たかゆき(民主・伏見) 曽我 修 (公明・伏見)
谷口 弘昌 (公明・伏見) ひおき文章 (公明・ 北 )
森川 央 (み・無・西京)
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○市会の活動 |
市会の1年
平成23年の京都市会では、本会議や委員会で議案などの審議を行ったほか、次のようなできごとがありました。
2月 |
22 第2回定例会開会 |
3月 |
14 市会改革推進委員会が報告書を市会運営委員会に提出
15 第2回定例会閉会
〃 東日本大震災に係る被災地支援として、見舞金の送付と街頭募金活動を実施 |
4月 |
10 京都市会議員選挙
28 議長が仙台市を訪問し、仙台市議会と意見交換を行うとともに、被災地の支援活動を行っている本市職員を激励 |
5月 |
16 第3回定例会開会
18 小林正明議員が第77代議長に、安井つとむ議員が第86代副議長に就任
24 アメリカ合衆国の核性能実験に対する抗議文を市長及び議長連名で送付
30 第3回定例会閉会
〃 更なる市会改革を推進するため、協議・調整の場として市会改革推進委員会を設置 |
7月 |
21 アメリカ合衆国の臨界前核実験に対する抗議文を市長及び議長連名で送付 |
8月 |
2 第4回臨時会開会
〃 井上与一郎議員が第78代議長に就任
〃 第4回臨時会閉会
10〜12 まちづくり委員会他都市調査(盛岡市、平泉町)
22〜24 経済総務委員会他都市調査(札幌市、帯広市)
22〜24 くらし環境委員会他都市調査(北海道、札幌市、千歳市) 23〜25 教育福祉委員会他都市調査(名古屋市、さいたま市、横浜市)
24〜26 交通水道消防委員会他都市調査(神戸市、福岡市、熊本市)
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9月 |
27 第5回定例会開会 |
10月 |
31 第5回定例会閉会 |
11月 |
3 親子ふれあい議場見学会
13〜14 市会改革推進委員会他都市調査(流山市、所沢市)
25 第6回定例会開会 |
12月 |
12 第6回定例会閉会 |
1月 |
6 アメリカ合衆国の核性能実験に対する要請文を市長及び議長連名で送付 |
市会改革の取組
京都市会では、議会機能の充実・強化及び「開かれた市会」のより一層の推進を図るべく、議員による協議・調整の場として平成23年5月30日に「市会改革推進委員会」を設置して以降、市会改革に向けた様々な議論を精力的に行っています。
平成24年3月末までの間に、計12回の委員会が開催されていますが、その中で検討された事項のうち、実施することとなった主な取組内容を御紹介します。
○ 所属議員が4人以下の会派も代表質疑・質問を実施できるようにしました。
○ 本会議の代表質疑・質問において、平成23年9月定例会から傍聴者に質疑・質問項目の一覧を配布しています。
○ 委員会における審査内容を事前に市会ホームページで公表しています。
○ 委員会モニター視聴者に委員会資料をより見ていただきやすくするよう、自席で閲覧することができるようにし、部数も増やしました。
○ 議員間討議に積極的に取り組んでいくこととしました。
○ 議員の質問に対し、論点を明確にするため、積極的に質問趣旨の確認をしても差し支えないことを執行機関側に周知しました。
○ 紹介議員による請願書の趣旨説明について、京都市会会議規則第98条及び標準市議会会議規則第135条第2項の趣旨を踏まえて積極的に活用していくこととしました。
(参考)
・京都市会会議規則
第98条 委員会は、審査のため必要と認めるときは、紹介議員の説明を求めることができる。
・標準市議会会議規則
第135条(第1項は京都市会会議規則第98 条と同旨であるため省略)
2 紹介議員は、前項の要求があったときは、これに応じなければならない。
○ 委員会審査の参考とするための公聴会、参考人招致については、どちらも現行の制度の趣旨をしっかりと認識したうえで、積極活用に向けて取り組んでいくこととしました。また、参考人制度については、議長への事前通告を省略することによって手続の簡素化を図ることとしました。
○ 議案の審査等に関し、学識経験者等の専門的知見の積極活用を図っていくこととしました。
○ 委員会から執行機関への政策提案については、常任委員会において研究すべきテーマの有無を議論し、検討が必要なテーマがあれば積極的に取り組んでいくこととしました。
超党派による政策研究会の設置は、事案が発生した段階で、各会派から代表を出して設置していくこととしました。
どちらも現状の中で前向きに取り組むことを優先し、今後必要があればルール化についても検討することとしました。
○ 正副委員長主導による委員会運営については、委員会前に打合せを行い、委員会資料や委員会で議論される内容の確認を行うなど、正副委員長が今まで以上にコミュニケーションを図り、正副委員長がいない会派にも正副委員長で確認したことを伝えて、公平、公正かつ円滑な委員会運営及び委員会活動を行っていける環境づくりに努めていくこととしました。
◎ 京都市会の基本理念を検討するため、平成24年2月16日に、市会改革推進委員会の中に基本理念検討グループを設置し、同年3月、中間報告書の取りまとめ作業を行いました。引き続き検討を進めていきます。
◎ 市会における「新たな情報発信」として、平成24年2月市会の日程等を周知する印刷物(チラシ、ポスター)を試行的に作成し、市公共施設等に配架・掲出をするとともに、議員による配布を行いました。
◎ 平成24年度以降の市会の新たな情報発信や市会だよりのリニューアルを図るとともに、その他の様々な取組強化に役立てていくことを目的として、市民アンケート調査を実施しました。(詳細については、次号でお伝えします。)
市会改革推進委員会
(定数20人)
委員名簿 (平成24年3月27日現在)
◎加藤 盛司 (自民・中京) ○くらた共子 (共産・上京)
○隠塚 功 (民主・左京) ○曽我 修 (公明・伏見)
田中 明秀 (自民・西京) 寺田 一博 (自民・上京)
富 きくお (自民・山科) 橋村 芳和 (自民・伏見)
山本 恵一 (自民・ 北 ) 井あきら (自民・山科)
井坂 博文 (共産・ 北 ) 加藤 あい (共産・左京)
樋口 英明 (共産・左京) 鈴木マサホ (民主・左京)
松下 真蔵 (民主・山科) 山本ひろふみ(民主・伏見)
平山よしかず(公明・西京) 湯浅 光彦 (公明・右京)
村山 祥栄 (京都・左京) 森川 央 (み・無・西京)
◎=委員長 ○=副委員長
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○5月定例会の会議日程(予定) |
5月定例会は5月14日(月)から5月28日(月)までの予定です。
また、各会派の代表質問は5月17日(木)に本会議場で行われる予定です。
○市会ホームページでも、会議日程などを確認できます。
会派名 |
議員数 |
電話番号 |
自由民主党京都市会議員団 |
23人 |
222-3718 |
日本共産党京都市会議員団 |
15人 |
222-3728 |
民主・都みらい京都市会議員団 |
13人 |
222-3724 |
公明党京都市会議員団 |
12人 |
222-3732 |
地域政党京都党京都市会議員団 |
4人 |
222-4035 |
みんなの党・無所属の会 |
2人 |
222-3739 |
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