市民意見とこれに対する本市の回答について(烏丸地区

 

「基本構想に対する意見」(意見数11)

市民意見(要約)

回  答

・ 連絡通路には階段昇降機ではなく,抜本的な解決策としてエレベーターを設置してほしい。

・ 連絡通路には設置まで時間のかかる階段昇降機ではなく,早急な対策としてスロープを設置してほしい。(意見数2)

エレベーターの設置は,地下駅舎の構造上困難であり,また,連絡通路へのスロープ設置は,基準どおりの勾配をとった場合に,天井の形状により高さが確保できないなど設置が困難な状況です。

この度,設置を予定している階段昇降機は,従来の機種ではなく,誰もがいつでも利用できる安全性にも配慮されたものです。

・ 多機能トイレの改善について,車いすの対応も行ってもらいたい。

現在設置されている車いす対応型トイレを,さらにオストメイト機能等を付加した多機能トイレに改善する計画であり,車いすへの対応を考えております。

・ 多機能トイレへの改善の検討は短期で実施すべき。

阪急では,公共交通特定事業として,多機能トイレへの改善を短期で実施することとして頂きました。

京都市交通局では,多機能トイレへの改善を,四条駅だけでなく地下鉄全駅に関する課題として認識しており,改修内容,整備年次等の検討を全駅対象に行う必要があるため,長期目標とさせていただいております。

・ 事業内容について,歩行者優先策の検討,違法駐車・駐輪に対する抜本的な対策,横断歩道幅改良の検討など,もっと積極的な取組を提示してほしい。(意見数3)

・ 重点整備地区内の特定経路以外の道路について,歩行者優先策の具体例を入れてほしい。

頂戴しました御意見も参考にしながら,基本構想策定後に行う道路特定事業計画及び交通安全特定事業計画の検討の中で,具体的な整備手法等を検討させていただき,整備に役立てていきたいと思います。

その他の道路の整備手法に関しても,これとあわせて検討を行います。

また,これら2つの事業は,互いに調整が必要な関係にあるため,特定事業についても現在は「検討」と表現している部分がありますが,実施条件が整えばできるだけ早期の計画として取組を行います。

なお,京都府警においては,違法駐車に対して,地元の五条警察署が中心となり,府警本部駐車対策課とも連携して,計画的に指導・取締りを実施しており,今後とも強力に推進する予定です。駐輪対策についても,京都市自転車等放置防止条例に基づく撤去強化区域に指定し,京都府警と連携した撤去,取締り等を行っています。

今後共,関係機関・団体と協力し,違法駐車・駐輪防止についての広報・啓発活動に努めてまいります。

・ 高倉通を特定経路として指定し対策を講じてほしい。(意見数2)

現状の道路幅員からは,歩道の新設は困難なため,特定経路とできませんが,歩行者の安全確保については,道路特定事業計画の中で検討致します。

 

「基本構想に対する感想」(意見数2)

市民意見(要約)

回  答

・ 構想実現を楽しみにしているのでがんばってほしい。(意見数2)

今後も,多くの市民の皆さんに喜んでもらえるよう,基本構想の実現に向けて取り組んで参ります。

 


「交通バリアフリーの取組に対する意見」(意見数4)

市民意見(要約)

回  答

・ 今後の動き流れを一般の人に分かりやすく伝えてもらいたい。

京都市では,バリアフリー化の必要性,基本構想の内容,事業の推進態勢などを広く理解していただくため,今後共,公開で行う連絡会議やリーフレットの配布,ホームページでの情報提供などで,分かりやすくお伝えしていきたいと思います。

・ 真の意味で利用しやすい計画のためには,担当の方も車椅子やベビーカーを使う生活を一週間継続して体感してもらうことが必要です。

全ての人が,相手を理解し,その立場になって考えられることが必要であり,体験・研修・交流などにより「心のバリアフリー」を推進していくことが大切だと考えておりますので,これに必要なソフト施策に,市民や事業者の皆さんと一緒に取り組んでまいりたいと思います。

・ 道路特定事業は,市全体としてどのような計画になっているのか。

市では,京都市交通バリアフリー全体構想により14の重点整備地区を選定しましたが,地区ごとに基本構想を策定し,順次,道路特定事業計画に基づくバリアフリー化事業を行っていく計画となっています。

・ 特定経路の整備により高倉通等の生活道路へのしわ寄せが懸念される。

道路事業を行う際に,幹線道路の整備事業実施中の交通処理等については,できる限り周囲の交通に影響の無いよう配慮したいと思います。

 

「早期事業化の要望」(意見数2)

市民意見(要約)

回  答

・ 階段昇降機の設置だけでも本年度に完成してほしい。

本階段昇降機は従来からある設備ではないこともあり,設計,機器の製作,設置工事等に相当な期間を必要とするため,今年度中の完成は困難な状況です。

・ 市バスの車いす対応バスをもっと早急に増やしてほしい。

交通局では,ノンステップバスの導入の目標を定め,車両のバリアフリー化に取り組んでいるところです。これは,平成20年度末で80%,平成22年度末で90%という,短期で高い目標値を設け,全ての人に優しい公共交通を目指しています。

 

「個別の改善要望」(意見数25)

阪急烏丸駅に関する改善要望(意見数2)

市民意見(要約)

回  答

・ 阪急烏丸駅の東口に,ホームから地下へのエスカレーターが無理ならば,エレベーターを設置してほしい。

地下駅舎の構造上,東口付近へのエレベーターの設置は極めて困難と考えております。

・ 阪急のホームから地下鉄四条駅の北口及び地上へのエレベーターを設置してほしい。

阪急烏丸駅ホームから地下鉄四条駅北口へ直接連絡するエレベーターは,駅の構造上,設置が極めて困難ですが,西側改札付近へのホームから改札へのエレベーターの設置について,基本構想の中で公共交通特定事業として位置付け,具体的な位置・工法を検討しているところです。

また,地上へは,地下通路に面した2箇所のビルに設置されたエレベーターを利用頂いていますが,阪急では,今後も周辺ビルの地下道への接続協議があれば,ビル所有者と協議を行いたいと考えております。

 

地下鉄四条駅に関する改善要望(意見数6)

市民意見(要約)

回  答

・ エレベーターの場所表示が分かりにくい。(意見数2)

より分かりやすい案内サインのあり方について検討いたします。

・ 車内アナウンスでエレベーターの位置を放送してほしい。

現在,烏丸線のエレベーターの位置については,駅の出発時の車内放送で,次駅の案内と合わせて案内を行っております。

・ エレベーターの場所を再考してほしい。

駅の構造上,変更することは困難です。

    階段にもエスカレーターをつけてほしい。

既設の出入口の施設を全て改築する必要があり,極めて困難です。

・ 有人改札の出入口が扉で狭くなっているが,阪急みたいに幅の広い自動改札を設置してほしい。

可動式ゲートの撤去については,今後の検討課題とさせていただきたいと思います。

 

隣の地下鉄烏丸御池駅に関する改善要望(意見数1)

市民意見(要約)

回  答

・ 地下鉄烏丸御池駅東北側の階段がきついので改善してほしい。

全ての出入口にエレベーターを設置することは困難ですので,設置済みのエレベーターをご利用頂きますようお願いします。

 

烏丸駅・四条駅共通の改善要望(意見数6)

市民意見(要約)

回  答

・ 阪急烏丸駅と地下鉄四条駅を同じ駅名に統一してほしい。

阪急では,開業以来,烏丸駅の名称を使用しており,駅名の変更は混乱を招く恐れがある,

また,交通局では,地下鉄烏丸線は,交差する通りの名称を駅名とすることを基本としております。

・ 阪急と地下鉄の乗換改札口を一つにしてほしい。

地下駅舎の構造上,地下通路の通行を妨げずに乗換改札口を一つにすることは困難な状況です。

    エレベーターの場所表示がわかりにくい。

    トイレの場所を分かりやすくしてほしい。

より分かりやすい案内サインのあり方について検討してまいります。

・ 地上への主要な階段は弱視者にも容易に視認できる識別用のシール等を施してほしい。

地上への主要な階段は周辺ビルに設置されているため,阪急では,行政サイドと協調しながらビル管理者に働きかけたいと考えていただいております。

・ オストメイト対応トイレにもマークを付けてほしい。

多機能トイレ整備時に,オストメイト対応のサインを表示してまいりたいと考えております。

 

道路等に関する改善要望(意見数4)

市民意見(要約)

回  答

・ 東洞院・高倉・三条・六角通を改善してほしい。

・ 重点整備地区内の視覚障害者用誘導ブロックを視認しやすい色に改修してほしい。

・ 公共施設(ウィングス京都,京都芸術センター)への経路は,歩道のカラー舗装を行ってほしい。

視覚障害者用誘導ブロックの配色が見づらい箇所については,道路特定事業計画策定の中で,特定経路を優先的に見やすい配色とするよう検討して参ります。

また,その他の道路についても,道路特定事業策定の中で検討いたしますが,短期的な対応が困難な状況もあり,頂いた御意見を烏丸地区の今後の整備に役立てて参りたいと考えております。

・ 地下鉄まで行くのに歩く(動く)歩道をつけてほしい。

距離的に設置の必要性は無いものと考えております。


交通規制・信号機に関する改善要望(意見数4)

市民意見(要約)

回  答

・ 四条烏丸交差点をスクランブル交差点にしてほしい。

スクランブルの導入に当たっては,交差点形状や交通総量など交差点の交通環境のほか,近接した信号機との系統など総合的に検討する必要があります。

当該交差点は,近接して多くの信号交差点があり,これらとの系統を考えた場合,1交差点だけでのスクランブル化は現在のところ困難であります。

・ 四条通をトランジットモールにしてほしい。

トランジットモールにするには,荷捌き施設の新設,タクシー乗降場所の集約等,道路環境の大規模な改良が不可欠であり,また,都心部幹線道路の車両通行規制を実施した場合,迂回交通が原因となる交通渋滞の発生のみならず,市民生活に大きな影響を与えることから,現在のところは困難であります。

・ 三条通は時間を決めて歩行者専用にすべきである。

三条通については,生活道路であり,現状でも,危険な交通状態を単純化するために,京都府警で一方通行規制を実施しています。

車両通行禁止規制を実施するのは,車両の通行による交通の危険を防止し,安全かつ快適な生活環境を保持するためですが,地元や利害関係者の総意が必要であり,現在のところは困難であります。

・ 重点整備地区内の交差点をLED式歩行者用灯器に変更してもらいたい。

京都府警では,西日対策や擬似点灯防止など必要性の高いものから順次整備を進めております。

 

その他の改善要望(意見数1)

市民意見(要約)

回  答

・ 建築物の出入口やエレベーターなどを身体障害者が使いやすいように考えてほしい。

ハートビル法,移動円滑化基準等に沿った整備,改良について,各施設管理者で取り組んでいただきたい,また,市としても建築等の行為に対して,京都市建築物等のバリアフリー化促進条例に基づき,基準への適合や一定の努力を求めていきたいと思います。

 

「基本構想の枠組みを超えた意見」(意見数3)

市民意見(要約)

回  答

・ 身体障害者の人には,介助犬などを貸与して,市の施設や地下鉄へ介助犬を同伴したらもっと自立でき,社会参加になってよい。

交通バリアフリーの枠組を超えた御意見として,他の施策を進める上での参考にさせていただきたいと考えております。

(阪急:平成14年度制定の身体障害者補助犬法を受け,社内で周知徹底の上,営業規則で条件を定め,他のお客様にも駅等で閲覧していただけるようにしております。今後は,ホームページに「バリアフリーに関するご案内」の項目を新たに設け,これらの案内を掲出する予定となっています。)

・ 一定規模以上の集客施設には,納品・来店の車両並びに駐輪についての設備を義務づけてほしい。

京都市駐車場条例に基づく付置義務駐車場及び京都市自転車等放置防止条例に基づく自転車駐車場の整備の推進を図って参りたいと考えております。

・ 阪急の駅にトイレットペーパーを取り付けてほしい。

阪急では,補充や器具点検等,日常管理に多くの費用がかかるため,設置は考えておりません。



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