バリアフリー化事業計画の概要を順に説明します。

　まず，近鉄伏見駅及びバス車両のバリアフリー化事業計画の概要について説明します。

　鉄道駅において実施する公共交通特定事業計画としては，近畿日本鉄道が，近鉄伏見駅において，平成２２年を目標年次として，改札階から上り・下り各ホームへのエレベーターの設置，南西側出入り口のスロープの整備を行います。また，多機能トイレの設置，トイレの案内表示の改善，トイレのレイアウト図の設置，券売機のけりこみの改善，料金表への点字設置，構内案内図の設置，階段手すりの点字設置，２段手すりへの改善，視覚障害者誘導用ブロックの整備，ホーム縁端警告ブロックへの内方線の整備，改札及び階段に誘導チャイムの設置及び列車接近表示装置の増設を行います。

　公共交通特定事業以外の事業計画としては，事業実施時期は未定ですが，近鉄伏見駅において，様々な設備の改善の検討，鉄道事業者における共通課題の検討を挙げており，できるだけ早く事業実施できるよう検討を行います。

　バス車両の公共交通特定事業計画としては，平成２２年を目標年次として，京都市交通局が伏見地区のバス停を発着する車両の約９０％をノンステップバスにする計画です。

　次に，道路及び交通安全施設などのバリアフリー化事業計画の概要について説明します。

　生活関連経路とした道路については，道路管理者が道路特定事業として，段差・勾配の改善をはじめとするバリアフリー化事業を重点的に実施します。

　国道２４号においては，現在取組中の｢国道２４号電線共同溝事業｣の中で，可能な限りバリアフリー化基準に適合させた整備を実施します。

　また、重点整備地区内のその他の道路について，道路特定事業以外の施策を含め，できる限り一体的にバリアフリー化を図れるよう努めます。

　交通安全特定事業計画としては，京都府公安委員会が，すべての生活関連経路において，違法駐車の指導・取締り及び広報・啓発を継続的に推進していきます。

　また，国道24号と師団街道との交差点においては，視覚障害者用付加装置（音響装置）の設置等を検討します。

　その他の取組について説明します。

　伏見地区内の生活関連施設である伏見税務署，伏見郵便局，京都伏見しみず病院，第一岡本病院，イズミヤ伏見店ショッピングセンターでは，これまでエレベーター，車いす用トイレを設置するなど，様々なバリアフリー化の取組を行っています。今後も，高齢者や障害のある方などが利用しやすくなるように，バリアフリー化の取組を進めます。

　また，住吉児童公園においては，段差・勾配の改良による公園入口及び公園内経路の改善並びにベンチなどの休憩施設の改善の取組を進めます。

　ソフト施策（コミュニケーションのバリアフリー化）の概要について説明します。

　バリアフリー化設備の整備にあわせ，市民が高齢者や障害のある方などに対する理解を深め，手助けなどの積極的な協力を行うことのできる環境を整備するため，市民，公共交通事業者，行政機関などが互いに連携し，広報・啓発や教育・研修などのソフト施策を展開することにより，国民すべての責務である「心のバリアフリー」を推進していきます。

　また，バリアフリー化された施設が有効かつ適切に機能するようにするための情報提供や，駅や歩行経路における分かりやすい案内情報の提供，伝達方法の確保・充実などのソフト施策に取り組むことにより，「情報のバリアフリー」を推進していきます。