白川女碑

SA236

しらかわめのひ
石碑(0028831)石碑周辺(0028832)

 白川女は北白川に住み,四季の草花を頭上に載せて京都市内を売り歩いた女性。平安時代初期に三善清行のすすめで,切り立ての草花を内裏に献上したことに始まるという伝承を持つ。江戸時代には紺木綿の筒袖に紺絣の三幅前だれを着し,白い腰巻と脚絆をつけ白手ぬぐいをかぶる,頭上には箕に入れた草花を載せるという服装であった。時代祭には白川女献花列が白川女風俗保存会により1966年から参加している。この碑は白川女風俗保存会15周年記念として建立されたものである。

所在地左京区北白川仕伏町(北白川天神宮内)
位置座標北緯35度01分46.5秒/東経135度47分43.9秒(世界測地系)
建立年1963年
建立者白川女風俗保存会
寸 法高176×幅79×奥行14cm
碑 文
[北東]
華香白川里【篆額】
【以下上下二段のうち上段】
錦の都白川の清き流れは幾千年   かはらぬ御代の花の里花の姿は白川女」
大宮人に親しみの深きまへたれ三ははにて   花の香高き箕をかさし行くや大路の白川女」
   【銅鋳白川女レリーフ/右下隅に「光平作」銘】
玉とすめる真清水の鏡にうつせる姿さへ   心も清きかんはせに花もはちらふ白川女」
里をうつめて咲きにほふ花にくらして平安の   昔も今もかはりなく濁りにそまぬ白川女」
【以下上下二段のうち下段】
白無垢の下着無地の着物三巾前垂
に両褄をからげて箕にあでやかな
花をかざし都大路にひさぐ姿は京
都を訪れた人の忘れ難い情緒であ
る之はゆかり深い京の花売白川女
であるこの清らかな風俗は千数十
年昔参議宮内卿三善清行が白川の
花を御所のお使い用と定められた
時献花に始まるという言い伝えが
ある此献花は一時中絶の時代もあ
つたか今尚毎年続けておる帯は
後水尾天皇の皇后東福門院よりご
下賜の御所染である
      にこるてふこと白川の花売女
            花の姿そほこりなりける
                                                川根義之一撰
                                                内田福太郎書
[南西]
昭和三十八年四月建之
      白川女風俗保存会結成十五周年記念
調 査2010年9月20日
備 考

位置図
位置図

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