平安遷都紀念塔 碑文の大意
 明治28(1905)年は平安京遷都から千百年にあたる。京都市は記念祭を行い大規模な式典を実施した。今ここにその時の紀念祭協賛会幹事であった西村捨三・内貴甚三郎・竹村藤兵衛らが協力して,この塔を建立し記念とすることにした。小松宮彰仁親王はこのことを聞いて喜ばれ,表面に刻む題字(タイトル)の原稿を賜った。この塔のいただきは比叡山延暦寺の塔の相輪を模した。これは比叡山のふもとに桓武天皇の平安京を造るという偉大な計画を顕彰し,伝教大師最澄の功績を明らかにし,あわせて京都の繁栄を祈るためである。わたし(筆者村田寂順)は求めに応じてこの塔の建立経緯を書いてここに刻むものである。