菅原道真神製碑 碑文の大意
 
  *二首の五言律詩については「菅家文草・菅家後集」(岩波書店版『日本古典文学大系』72)に載せる川口久雄の解説を参照していただきたい
 
 前の摂政二条公(斉敬)が,前田斉泰は菅原道真の子孫なので碑を神社に建てることを勧められた。そこで「菅家文草」から五言律詩二首を選び,斉泰・慶寧の父子がそれぞれ一首を揮毫した。また斉泰の七男利鬯に命じ,碑に梅花を描かせた。「神製」という碑の題額は有栖川中務卿一品親王(幟仁親王)の筆で,ごいっしょにして碑を建てた次第である。明治二年己巳秋七月 斉泰つつしんで記す。