伏見義民丸屋九兵衛碑 碑文の大意
 (この碑の主人公は)姓は松村氏,名は九兵衛。その家は丸屋と号し,正義感の強い人間として知られていた。天明年間には伏見町の年寄を勤めた。その当時,伏見奉行の小堀政方は苛酷な民政を行い,伏見の町人は弱りきっていた。そこで彼は文殊九助らと相談し幕府に直訴した。幕府は小堀を罷免しその所領を没収し,久留島某に伏見奉行を命じた。久留島は文殊九助と丸屋九兵衛を投獄しきびしく糾問したが,二人とも屈せず,天明八年正月23日に獄死した。二人の行為は他のために自分を犠牲にすることであり,人々を感動させるものである。ここにその事跡を記し,後世に伝えるものである。