豊太閤三百年祭記念碑 碑文の大意
 豊太閤は慶長3年8月18日に亡くなった。享年六十三である。東山の阿弥陀峰に葬り,後陽成天皇は正一位を追贈され豊国の神号を与えられた。明くる年4月17日,朝廷のお使いが墓所に赴き,天皇の命を伝えた。碑に刻む「振兵威於異域之水施恩沢於率土之間」の十六文字は,その時の宣命に記された語である。
 現在世界の国々は領土を争い,武力を誇示している。この時代にあたり,わたし(筆者久米民之助)は豊太閤の武勲を先駆者として誇りに思うものである。三百年祭にあたり豊公の偉勲が永遠に伝わるようにここに記す次第である。