監査の種類 | 財政援助団体監査 |
監査の対象 | 京都魚アラリサイクル推進協議会,サマーナイトコンサート京都実行委員会,花と緑の市民フェア実行委員会,社会福祉法人京都ライトハウス,社会福祉法人平安養育院,京都府医師会看護専門学校,社団法人京都市シルバー人材センター,社会福祉法人フラットビュー福祉会,あけぼの会共同作業所,精神障害者共同作業所京都希望の家,財団法人京都市学校給食協会及び財団法人京都府私学退職金財団並びに当該団体に対する補助金に関する事務に係る本市所管課等
なお,本市所管課等は,平成14年度のものである。 |
監査の対象期間 | 平成13年4月から平成14年3月まで |
監査の実施期間 | 平成14年12月から平成15年5月まで |
監査の方法 | 各団体の補助金に係る出納その他の事務及び本市所管課等の当該団体に対する補助金に関する事務について,関係帳簿,証書類等を審査し,文書及び口頭による質問調査を行い,必要なものについて実地調査を行った。 |
1 | 京都魚アラリサイクル推進協議会
(1) | 団体の概要
京都魚アラリサイクル推進協議会(以下「推進協議会」という。)は,平成8年3月に設立され,京都市域における魚腸骨の適正な処理と再資源化を図り,もって環境の保全に資することを目的として,次の業務を行っている。
ア | 魚腸骨の適正処理事業の計画及び実施に関すること。 |
イ | 魚腸骨の処理対策に係る調査研究に関すること。 |
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(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 魚腸骨の再生処理ルートを確保することにより資源の有効利用と公害防止等の環境保全を図るため,推進協議会に対して交付する京都魚アラリサイクルセンター(以下「魚アラセンター」という。)の運営補助としての化製場経営改善補助金及び化製場人件費補助金 |
イ | 金額 | 3,909万6,262円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
ア | 推進協議会は魚アラセンターを設置している。
推進協議会は,京都魚アラリサイクル推進協議会規約及び京都魚アラリサイクル推進協議会会計処理規則を定めており,会計処理は公益法人会計基準(以下「会計基準」という。)に準拠している。
また,魚アラセンターは,京都魚アラリサイクルセンター定款及び京都魚アラリサイクルセンター経理規定を定めており,会計処理は企業会計原則に基づいて処理を行っている。
この会計処理については,
(ア) | 推進協議会と魚アラセンターはそれぞれ異なる会計処理を行っているにもかかわらず,収支予算書は推進協議会と魚アラセンターを合算していた。 |
(イ) | 魚アラセンターにおいて支出しているものに,推進協議会の名義で処理していたものがあった。 |
推進協議会と魚アラセンターの会計については,各々の団体において規定しているにもかかわらず,一部で混在していたので,2つの会計が明確になるよう検討されたい。 |
イ | 経理事務については,
(ア) | 決定書及び支出命令書に勘定科目の記載がなかったものがあった。 |
(イ) | 費用については未払金を計上しているが,未払金を執行した伝票等の作成がなかった。 |
適正な事務処理をされたい。 |
また,本市所管課の当該補助金に関する事務はおおむね適正に処理されていると認めた。 |
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2 | サマーナイトコンサート京都実行委員会
(1) | 団体の概要
サマーナイトコンサート京都実行委員会(以下「コンサート実行委員会」という。)は,毎年,年度当初に設立され,明日の京都の文化を担う青少年の吹奏楽を中心に,市民の音楽活動の振興を図るとともに,文化活動に取り組む人達の相互交流を深める場として,また,野外で開催し,夏の夕暮れから夜に移る風景の変化と合わせて,集団演技のすばらしさを多数の市民に楽しんでもらうことを開催目的としている。
なお,コンサート実行委員会は,事業完了後解散することとなっている。 |
(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 京都市の芸術文化の振興を図るうえで有効と認められる「第13回サマーナイトコンサート京都」の開催に伴う補助金 |
イ | 金額 | 1,700万円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
ア | 予算及び決算については,
(ア) | 当初予算及び予算変更について,コンサート実行委員会の承認を受けていなかった。 |
(イ) | 決算についてコンサート実行委員会の承認を受けていなかった。 |
適正な予算及び決算手続をされたい。
また,コンサート実行委員会は事業完了後解散することとしているが,決算において収支差引残額を翌年度に繰り越していた。事業残額の処置については,規程整備等を検討されたい。 |
イ | 支出事務については,
(ア) | 金融機関への払込手数料の支出決定がなかった。 |
(イ) | 出演委託料の算定根拠の記載がなかった。 |
(ウ) | 契約事務について,サマーナイトコンサート京都実行委員会事務局規程に則した取扱いとなっていなかったものがあった。 |
適正な事務処理をされたい。 |
また,本市所管課の当該補助金に関する事務は適正に処理されていると認めた。 |
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3 | 花と緑の市民フェア実行委員会
(1) | 団体の概要
花と緑の市民フェア実行委員会(以下「フェア実行委員会」という。)は,昭和56年4月に設立され,花と緑の市民フェアを開催することにより,市民参加の都市緑化推進の一環として,緑豊かな市民生活を推進し,花き園芸の振興を図っている。 |
(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 本市産業の振興のために必要と認めたフェア実行委員会が行う花と緑の市民フェア開催のための補助金 |
イ | 金額 | 1,000万円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
ア | フェア実行委員会には,経理事務の基準に関する取り決めがなかった。
経理の明りょう性を確保するため,繰越金の取扱いを含め,規程の整備をされたい。 |
イ | 収支決算書によると,事業負担金を収入し,展示装飾費として同額を支出したこととなっているが,預金通帳及び会計出納簿には,それらの記帳がなかった。
収支決算書には,実際の収支のみを記入されたい。 |
ウ | 現金の出納事務については,
(ア) | 収入金の一部を預金に預け入れずに,直接支出に充てていた。 |
(イ) | 現金出納簿を作成していなかった。 |
適正な事務処理をされたい。 |
また,本市所管課の補助金に関する事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
京都市産業振興事業補助金交付要綱によると,補助金の額は,市長が必要と認める当該事業費に2分の1を乗じて得た額以内の額とし,市長が特に必要と認めたときは,この限りでないとされている。
フェア実行委員会に対する補助金の交付額は,当該事業の実質事業費の2分の1を超える額となっていたが,交付決定書には,市長が特に必要と認めた理由が記入されていなかった。
適正な事務処理をされたい。 |
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4 | 社会福祉法人京都ライトハウス
(1) | 団体の概要
社会福祉法人京都ライトハウス(以下「ライトハウス」という。)は,昭和36年4月に設立され,視覚障害者が,個人の尊厳を保持しつつ心身共に健やかに育成され,又はその有する能力に応じ自立した日常生活を地域社会において営むことができるよう支援することを目的として,次の社会福祉事業を行っている。
ア | 第一種社会福祉事業
(ア) | 養護老人ホーム(盲老人ホーム)「船岡寮」の設置経営 |
(イ) | 視覚障害者更生施設「鳥居寮」の設置経営 |
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イ | 第二種社会福祉事業
(ア) | 視聴覚障害者情報提供施設点字図書館及び点字出版所の設置経営 |
(イ) | 身体障害者の更生相談に応じる事業(在宅視覚障害者巡回歩行訓練事業,視覚障害乳幼児母子通園療育施設あいあい教室の受託経営及び視覚障害者生活相談事業) |
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(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 日本でも数少ない視覚障害者のための総合福祉施設を運営しているライトハウスの行う事業で,本市の障害者福祉施策に資すると認めた,点字図書館事業,点字出版事業及び生活訓練事業に対する補助金 |
イ | 金額 | 1億4,057万4,201万円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
ア | 補助金交付決定書によると,補助金の交付を受けた者は,補助対象事業終了後,直ちに収支決算書を提出することとされている。
ライトハウスが,この収支決算書を提出したのは,事業終了後5箇月を経過した平成14年9月であった。
また,補助金交付申請の際に提出した収支予算書においては,事業全体の共通経費を各事業費にあん分していたが,提出した収支決算書においては,共通経費を管理費として一括計上していた。
提出書類の記載方法を検討されるとともに,適正な事務処理をされたい。 |
イ | 社会福祉法人京都ライトハウス会計規則によると,資金の借入れ及び返済は,すべて本部会計において行うこととされている。
京都ライトハウス施設会計の郵便貯金口座における資金の借入れ及び返済については,所定の処理が行われていなかった。
適正な事務処理をされたい。 |
また,本市所管課の当該補助金に関する事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
補助金の支出に関する事務については,事業の完了確認が遅延していた。また,事業完了前に補助金の額が確定しているときは,前金払により補助金を支出することができるとされているが,補助金の額が確定していない時期に,補助金を前金払で支出していた。
適正な事務処理をされたい。 |
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5 | 社会福祉法人平安養育院
(1) | 団体の概要
社会福祉法人平安養育院は,昭和39年11月に設立され,多様な福祉サービスがその利用者の意向を尊重して総合的に提供されるよう創意工夫することにより,利用者が個人の尊厳を保持しつつ,心身ともに健やかに育成されるよう支援することを目的として,次の社会福祉事業を行っている。
ア | 第一種社会福祉事業
(ア) | 児童養護施設「平安養育院」の設置経営 |
(イ) | 知的障害児通園施設「京都市むくの木学園」の受託経営 |
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イ | 第二種社会福祉事業
青少年自立相談援助ホーム「東樹」の設置経営 |
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(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 義務教育を終了して,就労生活が安定しない児童に対し,生活の場を提供しつつ,社会的自立を援助する事業を行っている「東樹」に対する運営費補助金 |
イ | 金額 | 1,740万676万円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
ア | 収入金及び手もと金の管理については,
(ア) | 収入金を銀行預金口座に払い込まずに,手もと金と混同して支払いに充てていた。 |
(イ) | 社会福祉法人平安養育院経理規程では手もと金の額は10万円以内と定められているが,この限度額を超えていた。 |
収入金は手もと金と混同することなく速やかに銀行預金口座に入金するとともに,手もと金に関する規定を実情に即したものに整備し,適正な事務処理をされたい。 |
イ | 予算に計上されていない科目から支出していたものがあった。
適正な事務処理をされたい。 |
また,本市所管課の当該補助金に関する事務はおおむね適正に処理されていると認めた。 |
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6 | 京都府医師会看護専門学校
(1) | 団体の概要
京都府医師会看護専門学校は,昭和22年11月に設立され,看護師及び准看護師として必要な知識と技術を習得させるとともに,教養の向上と人格の形成を図り,広く社会の医療及び公衆衛生活動に貢献できる人材を養成している。 |
(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 看護師等の安定的な供給を図るための看護師等養成所に対する運営費補助金 |
イ | 金額 | 3,060万円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
ア | 決算書の財産目録については,
(ア) | 会計基準では財産目録は貸借対照表の区分に準じて作成することとされているが,この区分が貸借対照表と異なっていた。 |
(イ) | 会計基準では財産目録は正味財産の額を示すこととされているが,土地及び建物について面積で記載していた。 |
(ウ) | 構築物の額を誤っていた。 |
決算書は正確に作成されたい。 |
イ | 収入金及び手もと現金の管理については,
(ア) | 収入金を速やかに銀行預金口座に払い込まずに,一部を手もと現金と混同して支払いに充て,残りを毎月3回まとめて銀行預金口座に払い込んでいた。 |
(イ) | 収入金を収入のつど記帳せずに,毎月月末にまとめて記帳していた。 |
(ウ) | 京都府医師会経理規定細則では看護専門学校特別会計の手もと現金の最高額は20万円と定められているが,この限度額を超えて手もと現金として支出していた。 |
収入金は適正に仕訳伝票を作成し,速やかに銀行預金口座に入金するとともに,適正な事務処理をされたい。 |
また,本市所管課の当該補助金に関する事務は適正に処理されていると認めた。 |
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7 | 社団法人京都市シルバー人材センター
(1) | 団体の概要
社団法人京都市シルバー人材センターは,昭和61年10月に設立され,定年退職後等において,臨時的かつ短期的なもの又はその他の軽易な業務を通じて,自己の労働能力を活用し,自らの生きがいの充実と社会参加を希望する高年齢者の就業機会の増大と福祉の増進を図るとともに,高年齢者の能力を生かした,活力ある地域社会づくりに寄与することを目的として,主に次の事業を行っている。
ア | 高年齢者の就業に関する情報の収集及び提供 |
イ | 高年齢者の就業に関する調査研究 |
ウ | 高年齢者の就業に関する相談 |
エ | 臨時的かつ短期的な就業(雇用によるものを除く。)又はその他の軽易な業務に係る就業(雇用によるものを除く。)を希望する高年齢者のために,これらの機会を確保し,及び組織的に提供すること。 |
オ | 高年齢者に対する簡易な仕事に関する知識及び技能の付与を目的とした講習等の実施 |
カ | 臨時的かつ短期的な雇用による就業又はその他の軽易な業務に係る就業(雇用によるものに限る。)を希望する高年齢者のための無料職業紹介事業 |
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(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 自らの生きがいの充実や長年培ってきた知識や経験,能力を生かす高齢者の就業機会の拡大と社会参加の促進を図り,活力ある地域社会づくりに寄与するための運営費補助金 |
イ | 金額 | 6,143万311万円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
ア | 会計に関する事項は社団法人京都市シルバー人材センター定款に定めのある場合のほか社団法人京都市シルバー人材センター財務規約に基づき事務処理を行うこととされているが,
(ア) | 京都市からの補助金を返還する場合は,収入した科目から支出することとされているが,他の科目から支出していた。 |
(イ) | 予定価格が100万円以上の請負契約や50万円以上の売買契約を締結する場合は,指名競争入札をしなければならないこととされているが,指名競争入札をしていなかった。 |
(ウ) | 随意契約したものについて,二人以上から見積書を徴していなかった。 |
適正な事務処理をされたい。 |
イ | 社団法人京都市シルバー人材センター事務処理規約によると,予定価格が50万円以上の物件の調達又は工事,修繕,工作等に関することは理事長が決定することとされているが,事務局長が決定していた。
適正な事務処理をされたい。 |
また,本市所管課の当該補助金に関する事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
団体から提出された事業実績報告書の収支決算書において,京都市からの補助金収入額が誤っているにもかかわらず受領していた。
適正な事務処理をされたい。 |
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8 | 社会福祉法人フラットビュー福祉会
(1) | 団体の概要
社会福祉法人フラットビュー福祉会は,平成8年9月に設立され,多様な福祉サービスがその利用者の意向を尊重して総合的に提供されるよう創意工夫することにより,利用者が,個人の尊厳を保持しつつ,自立した生活を地域社会において営むことができるよう支援することを目的として,次の社会福祉事業を行っている。
ア | 第一種社会福祉事業
軽費老人ホーム(ケアハウス)「キョートケアハウス」の設置経営 |
イ | 第二種社会福祉事業
老人デイサービス事業(「キョート老人デイサービスセンター」の運営) |
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(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 軽費老人ホームの運営に要する費用に対する補助金 |
イ | 金額 | 4,053万8,700万円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
ア | 施設整備借入金利子に係る補助金の収入科目を誤っていた。
適正な事務処理をされたい。 |
イ | 経理区分間繰入金収入の科目において,繰入金収入と繰入金支出を差引きし,その差額を計上していた。
収入科目と支出科目は明確に区分し,適正な事務処理をされたい。 |
ウ | 社会福祉法人フラットビュー福祉会経理規程によると,すべての会計処理は会計伝票で処理することとされているが,振替伝票の金額の記入を誤っていたものがあった。
適正な事務処理をされたい。 |
また,本市所管課の当該補助金に関する事務は適正に処理されていると認めた。 |
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9 | あけぼの会共同作業所
(1) | 団体の概要
あけぼの会共同作業所は,昭和45年4月に設立され,障害者の自立と社会復帰,人権の確立をめざし,明るく,楽しい共同作業所づくりや,みんなの力で支えられ,運営される共同作業所にすることを運営の基本としている。 |
(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 精神障害者の自立更生と社会復帰の促進を図ることを目的として通所訓練,作業指導,生活指導及び社会適応訓練等を行う共同作業所の運営に必要な経費に対する補助金 |
イ | 金額 | 1,673万9,400万円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
ア | 京都市精神障害者通所訓練事業補助金交付要綱(以下「交付要綱」という。)では,補助金の交付を受けた者は,精神障害者通所訓練事業実績報告書(以下「実績報告書」という。)等を提出することとなっているが,実績報告書の記入方法を誤っていた。
交付要綱に基づく適正な事務処理をされたい。 |
イ | あけぼの会共同作業所運営規則(以下「運営規則」という。)では会計監査委員を2名選任することとなっているが,1名しか選任されていなかった。
運営規則に基づき,選任されたい。 |
また,本市所管課の当該補助金に関する事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
交付要綱によれば,補助金の精算は,実績報告書により行うとされているが,実績報告書の事業内容や事業経費内訳の確認が不十分であったことなど,実績報告書が精査されていなかった。
補助金の精算に当たっては,実績報告書を裏付ける資料の提出を求め,内容を確認するなど適正な事務処理をされたい。 |
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10 | 精神障害者共同作業所京都希望の家
(1) | 団体の概要
精神障害者共同作業所京都希望の家は,昭和58年10月に設立され,在宅障害者(以下「障害者」という。)で回復途上・社会復帰途上にある者に対し,集団的に「生活・作業・機能回復」「自律生活・社会復帰」の指導訓練及び相談活動の「場」を開設し,障害者の福祉の向上と差別と偏見をなくする運動を他の障害者と連携して展開し,障害者の「完全参加と平等」の具現を目的としている。 |
(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 精神障害者の自立更生と社会復帰の促進を図ることを目的として通所訓練,作業指導,生活指導及び社会適応訓練等を行う共同作業所の運営に必要な経費に対する補助金 |
イ | 金額 | 1,673万9,400万円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
ア | 交付要綱では,補助金の交付を受けた者は,実績報告書等を提出することになっているが,実績報告書の記入方法を誤っていた。
交付要綱に基づく適正な事務処理をされたい。 |
イ | 共同作業所京都希望の家経理規程(以下「経理規程」という。)によると,すべての取引は,伝票等により行うと定めているが,伝票等のなかったものや記載に不備のあるものがあった。
経理規程に基づく適正な事務処理をされたい。 |
また,本市所管課の当該補助金に関する事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
交付要綱によれば,補助金の精算は,実績報告書により行うとされているが,実績報告書の記入方法に誤りがあるなど,内容確認が不十分であった。
実績報告書を裏付ける資料の提出を求め,内容を確認するなど適正な事務処理をされたい。 |
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11 | 財団法人京都市学校給食協会
(1) | 団体の概要
財団法人京都市学校給食協会(以下「給食協会」という。)は,昭和38年11月に設立され,京都市立学校給食事業の運営の円滑をはかり,その発展に寄与することを目的として,学校給食用物資の調達,あっせんを主に行っている。 |
(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 学校給食の安全,円滑な運営と保護者負担の軽減を図るための運営費補助金 |
イ | 金額 | 4,136万3,455万円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めたが,一部に次のような事項があった。
ア | 給食協会の会計処理は,京都府学校給食会から分離独立後も同会の会計処理を踏襲するということで,独自の会計処理規程を有していなかった。
会計処理規程を整備されたい。 |
イ | BSE対策として廃棄した食材があったことから,追加の補助金を受けていたが,決算書類のうえでは事業収入として処理されていた。そのため京都市からの補助金支出額と協会の補助金収入額とが一致していなかった。
適正な事務処理をされたい。 |
ウ | 退職給与引当預金等について,複数の金融機関に1,000万円を超える定期預金を有していた。
ペイオフ対策を講じられたい。 |
また,本市所管室の当該補助金に関する事務は適正に処理されていると認めた。 |
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12 | 財団法人京都府私学退職金財団
(1) | 団体の概要
財団法人京都府私学退職金財団は,昭和42年4月に設立され,私立学校法第3条に定める学校法人その他学校を設置するもの又は私学興団体に対し,これらが京都府内に設置する学校等に勤務する教職員で常勤のものに支給する退職金に必要な資金の交付等を行い,もって教職員等の福祉の増進及び私学教育の振興に寄与することを目的として次の事業を行っている。
ア | 学校法人等が教職員等に給付する退職金の資金の交付に関する事業 |
イ | 学校法人等が行う私学教育の振興上必要と認められる事業の資金の貸付に関する事業 |
ウ | その他,目的を達成するために必要な事業 |
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(2) | 監査の対象とした補助金
ア | 内容 | 京都府内の私立学校等に勤務する教職員の人材確保と福利厚生の増進を図り,京都の私学教育に寄与するための退職金給付事業に対する補助金 |
イ | 金額 | 1億9,194万9,000万円 |
ウ |
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(3) | 監査の結果
監査の結果,団体の経理事務はおおむね適正に処理されていると認めた。
また,本市所管課の当該補助金に関する事務は適正に処理されていると認めた。 |
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