(要旨)
JR西大路駅は平成12年に駅周辺地区のまちづくり構想が検討されたが,駅自体のバリアフリー化については触れられていなかった。それ以降も利用者,地元住民からは,「地下通路は狭く,ラッシュアワー時は利用者であふれ,歩くのもままならないし時間が掛かる,圧迫感で恐い」,「階段が急で危なく高齢者は利用しにくい」,「ベビーカーを持ち,子供や荷物を抱えてホームに上がれない」「駅員が二,三名しかおらず,車椅子の介護を頼むのが気が重いので,タクシーで京都駅に行ってしまう」などの声が寄せられている。
そのため,私達利用者や住民が2006年11月には市長に,また同年11月と2007年11月,さらに2011年に西日本旅客鉄道株式会社京都支社に対してバリアフリー化の実現の要望について話し合ってきた。しかし,JR西日本は「駅舎が東海道新幹線の橋脚下にあるため困難」という回答で,一歩も進展せず現在に至っていた。
しかし,この度,第2回京都市交通バリアフリー推進会議でJRの委員は「平成32年度までになんとか(バリアフリー化の)整備をしたい」と表明された。JR西日本のこの方針は利用者,地元住民の大いに歓迎するところである。しかし,平成32年と言えばまだ8年もある。高齢者の方は「生きている間に利用できるのか」と喜びも半分,障害者や幼児連れの母子など移動の不自由な方々は,まだまだ苦痛から解放されない。これまでの京都市の努力に敬意を表しながらも,なお一層JR西日本に早期実現のため市が力を注がれるよう願う。
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