■ 平成21年第3回臨時会 【採択請願】 |
(要旨) ノーマライゼーション,共生,人権尊重の地域づくりは,行政,地域住民の双方に共通する重要問題である。病気や障害など,様々な困難を抱えていたとしても,自立を願い努力する人たちを応援することは極めて重要なことであり,それらを支える仕組みを地域の中に作っていくことが強く求められている。 介護保険サービスや障害者自立支援法などにより,本市における高齢者,障害のある人の暮らしの問題への対応は,一定の進展を見てきている。しかし,特に近年,高齢者や障害のある人が地域で暮らしていくうえで,防災,防犯,福祉,介護予防,虐待防止など,様々な分野にまたがる多様な課題が生まれ,顕在化してきている。社会情勢,家族構成が大きく変化する中で,施策の谷間にある暮らしの問題が様々に発生しており,生活の大きな不安材料となっている。 こうした社会情勢の大きな変化の中で,住民と行政が協働してこれらの問題に対処するため,今までとは違った,新しい,効果的な「見守りと支援」の制度を作る必要がある。とりわけ,虐待防止,認知症サポート,地域福祉権利擁護,悪質商法防止などに焦点を合わせ,それらに包括的に対処していく地域の体制づくりが求められている。 門川新市長の下で打ち出された「京都未来まちづくりプラン」は,厳しい財政状況の中,マニフェストで約束された施策を実現するため,「共汗」・「融合」の理念を打ち出した,時宜を得た大変すばらしいプランである。このプランで示された「誰もが安心で健やかに暮らす」ための施策を一層実効あるものとする必要がある。 ついては,新たに「地域あんしん生活支援員」(仮称)制度を創設し,高齢者をはじめとする住民を対象に,暮らしの問題に関して,支援活動を担う人材を地域の中に育成することにより,今までとは違った,地域における「弱者」の多岐にわたるニーズに包括的に対処,支援していくよう願う。 また,高齢者支援,障害者自立支援のみならず,子育て支援,人材育成の分野においても,現行施策のより一層の充実に取り組むことを期待する。 |
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