議第1号 平成21年度京都市一般会計予算
(21年3月19日付帯決議) |
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平成21年度京都市一般会計予算は,市税収入の減収並びに地方交付税の減収と併せて,義務的経費の増加等により21年度の財源不足額はプランより4億円拡大した282億円となり,より一層厳しい状況となった。そうした中「京都未来まちづくりプラン」を策定し,その実現に取り組むことになるが,市民にも一定の負担をお願いすることになることから,理事者は市民に対するサービスの向上と明確な説明責任を果たすとともに,行財政改革については遅滞なく推進すること。 |
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厳しい財政状況の下,本市として人口の増加対策や地域経済の活性化に取り組み,市税増収の数値目標を掲げて自主財源の拡充を推進すること。 |
3 |
京都市交響楽団の京都市音楽芸術文化振興財団への移管に当たっては,「より一層市民に愛され,世界に誇れるオーケストラ」として京響を発展させるという趣旨に沿って,本市として以下の点に留意して取り組むこと。 |
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(1) |
楽団員の身分と給与等については従来どおり保障すること。 |
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(2) |
財団と協議のうえで戦略的な経営ビジョンを明確にし,京都市交響楽団組織の強化を図ること。その際,マネジメントに当たる音楽スタッフと演奏を行う楽員の役割を明確にし,楽員が質の高い演奏を追求できる環境整備に努めること。 |
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(3) |
京都市交響楽団の運営状況や,財団内に設置される京都市交響楽団事業特別会計(仮称)については,移管後も本市が責任を持って把握できる体制を作ること。 |
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(4) |
市民還元事業の実施を継続すること。小学生対象の音楽鑑賞事業についてもできるだけ市民負担を軽減して継続実施できるよう努めること。 |
4 |
京都市立浴場の在り方については,多額の委託運営費及び財団補助費が京都市から拠出されていることから,理事者は「京都市同和行政終結後の行政の在り方総点検委員会」最終報告で指摘をされた点について,市民の理解を得られるよう速やかに実施計画を明確にすること。 |
5 |
プール制については,(社)京都市保育園連盟との真しな協議を続けるとともに,現行のプール制の基本的な理念を尊重し,配分基準の在り方など関係者による積極的な議論を行い,新たなプール制を再構築すること。また,協議や監査の結果も踏まえ,保育の水準を下げないために必要な財源について余剰金の充当も含め検討すること。 |
6 |
この程の(社)京都市保育園連盟において公金の取扱いに対する不透明な実態が明らかになり,保育行政と公金の取扱いに対して,市民に不信感を与えたことは誠に残念である。市長は既に特別監査を請求し,当該監査結果が出るまで単費援助費の執行を一定留保するとともに,徹底した原因究明と対策を講じることを表明されているが,市民の信頼を回復し,平成21年度予算が適正に執行されるために,監査において真相と課題を徹底的に明らかにすることが重要である。また,監査結果を踏まえ,不正流用された公金については厳正に対処し,福祉行政に対する信頼回復に万全を図ること。 |
7 |
この程,本市の外郭団体である(福)京都福祉サービス協会において事前に理事会で諮られることなく,前理事長の専決によって,損失を生じるような資産運用が行われていたことが発覚した。資産管理や資金の運用をはじめ,法人運営全体に対して本市としてもチェック機能が働くよう改善し,厳正に対処,指導すること。
また,この度の外債運用を教訓にして,外郭団体における人事及び事務執行の在り方を抜本的に見直すべきである。また,外郭団体に市職員OBが再就職する場合には,その役割,処遇を明確にするなどの人事面や,外郭団体における資金運用規定をはじめとした事務執行基準の策定など制度面でのチェック体制を整備強化し,本市に準ずる団体として透明性を高めるべきである。 |