(14.5.24提出)
昭和26年に制定された准看護婦制度(当時)により,多くの准看護師が育成されてきた。現在,全国で40万人,京都市内では約2,800人の准看護師が,地域医療に大きく貢献しているところである。
一方,社会の急速な高齢化の進展や慢性疾患を中心とする疾病構造の変化への対応など,准看護師にも高度な知識と技術が求められている。
よって国におかれては,看護体制を充実し,安心できる医療を確保するために,すべての准看護師が働きながら学べることも含め看護師への移行教育が速やかに実施されるよう必要な措置を講じることを強く要望する。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
(提出先)
衆議院議長,参議院議長,内閣総理大臣,総務大臣,厚生労働大臣
(14.5.24提出)
国民の価値観が多様化する中で,住民のニーズも多様化し,かつ増大している。こうしたニーズに対し,行政のみでは,対応することが極めて困難になりつつある。こうした状況の中で,平成10年にNPO法(特定非営利活動促進法)が施行され,本年4月19日現在で6,000団体を超えるNPO法人が誕生し,また平成13年10月からNPO優遇税制がスタートしたところである。しかし,NPO法人に対し,個人や企業が寄付を行う場合,その一定額を所得控除や損金算入の対象とすることができる,寄付金控除制度を利用できる「認定NPO法人」となるための認定要件が厳しく,これまで認定されたのは,わずか5法人にすぎない。
よって国におかれては,一層NPOを育成・支援し,活動しやすい環境整備を図るため,下記の事項を早期に実行することを強く求めるものである。
記
1 | 収入に占める受入寄付金総額が3分の1以上という現行の優遇税制認定の要件を緩和すること。 |
2 | 寄付金に関しては複数事業年度を通じて会計処理ができることとし,各年度に平均額の寄付があったものとして計上できるよう単年度主義を改善すること。 |
3 | 損金算入限度額を,公益法人や社会福祉法人と同等とすることなどの「みなし寄付金制度」の導入を図ること。 |
4 | 複数の市区町村での活動という要件を,一つの市区町村の活動範囲でよいとするよう緩和すること。 |
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
(提出先)
衆議院議長,参議院議長,内閣総理大臣,総務大臣,財務大臣
(14.5.24提出)
本年に入り,加藤紘一前衆議院議員をはじめ,鈴木宗男衆議院議員,鹿野道彦衆議院議員,井上裕前参議院議長等,公設・私設秘書のあっせんにかかわる悪質な事件が多発し,政治家と金を巡る問題が改めて大きく問われている。
昨年,「あっせん利得処罰法」が施行されたが,更なる国会議員など政治家や秘書の自己規律が強く求められるとともに,早期に事件の再発防止の仕組みを確立することが求められている。
また,近年,国・地方公共団体の職員が入札談合等に関与している事例,いわゆる官製談合が多発しており,平成8年以降,公正取引委員会に摘発された事件のうち,実に10件が官製談合であったと報告されている。しかしながら,現在の法体系では,公正取引委員会にこれらの事件に対処する有効な権限がないなど,官製談合を排除及び防止するための法的整備がなされていないのが現状である。
よって国におかれては,政治倫理及び公正な入札を確立するため,下記の事項を内容とする法律を速やかに制定するとともに,所要の措置を講じ政治に対する国民の信頼を回復すべきである。
記
1 | あっせん利得罪の再発防止の強化を図る観点から,私設秘書まで対象範囲を拡大した「あっせん利得処罰法」の早期改正を図ること。 |
2 | 官公需分野における競争の促進や予算執行の適正化を図る観点から「入札談合等関与行為の排除及び防止に関する法律」の早期制定を図ること。 |
3 | 政治と行政に対する国民の信頼を回復するために,国民に対する説明責任を果たすとともに,不祥事の再発防止に万全を期すこと。 |
(提出先)
衆議院議長,参議院議長,内閣総理大臣,総務大臣,経済産業大臣
(14.5.24提出)
国民健康保険制度を安定的に維持していくためには,医療保険制度の一元化等抜本的改革が必要であるが,今回の医療保険制度改革の中身については,その点が不十分である。
市町村が運営する国民健康保険は,我が国の医療保険制度の中核を成すものであるが,高齢者及び低所得者の増大等により,財政運営の厳しさが一段と増しており,安定的な医療供給の観点からは財政の健全化が急務となっている。
よって国におかれては,国民健康保険財政の安定化のため,今後引き続き医療保険制度の抜本的改革に向け最大限努力すべきである。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
(提出先)
衆議院議長,参議院議長,内閣総理大臣,総務大臣,厚生労働大臣
(14.5.24提出)
現在,政府提出の「武力攻撃事態法案」,「自衛隊法改正案」,「安全保障会議設置法改正案」の有事関連三法案が国会で審議されている。
従来より,武力攻撃事態という,国及び国民の安全にとって最も緊急かつ重大なる事態への対応を中心に,国全体としての基本的な危機管理態勢の整備を図る必要性が指摘されてきた。
現行の自衛隊法では,外部から武力攻撃が起きた場合に対処するための,防衛出動の規定はあるが,実際に防衛出動となった場合に自衛隊のみならず,警察,消防,あるいは国の諸機関と地方公共団体との協力をどのように行うかなどについては,明確になっていない状況にある。
したがって,我が国を防衛するための対処措置の明確化と,そのために必要な法的ルールを定めることが不可欠である。
よって国におかれては,武力攻撃事態に対処するための明確な基本方針とルールを定めた「武力攻撃事態対処関連三法案」を制定するよう求めるものである。
また,この法案の成立に際して,国は,国民と近隣諸国などに対し,丁寧な説明を行うとともに,地方公聴会の開催,地方議会や地方自治体の首長など国民各層の意見を十分に聴き,冷静かつ慎重な審議を深め,国民の不安を払しょくし国民の合意を得られるよう努めるべきである。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
(提出先)
衆議院議長,参議院議長,内閣総理大臣,防衛庁長官,総務大臣
元市幹部職員の不祥事に関する徹底糾明と一層の綱紀粛正を求める決議
(14.5.24決議)
この度の本市環境局東部クリーンセンターの井戸掘削工事に関し,元市幹部職員が競争入札妨害容疑で逮捕されたことは極めて遺憾であり,本市公共工事の入札に対する市民の信頼を大きく損ねるものである。
よって市長は,全庁的な組織として設置した「対策委員会」において,事実と原因を徹底的に糾明し,再度かかる事態が生じないよう,環境局(工事依頼部局)や都市計画局(工事実施部局)における積算金額を一層厳重に管理し,適正,公平な入札制度を害することのない方策を早急に講じるべきであり,この事件を全庁的問題としてとらえ,職員の服務規律の厳守と綱紀粛正に最大限努力すべきである。
以上,決議する。
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