京都市会だより第67号(HTML版)

平成25年(2013年)12月15日発行

京都市会ホームページ
http://www.city.kyoto.jp/shikai/

●発行/京都市会
●編集/市会事務局
●〒604-8571 京都市中京区寺町通御池上る
●TEL.075(222)3697 FAX.075(222)3713

【目次】
○9月市会定例会
○台風18号による豪雨災害に関する議案を緊急に可決
○関西広域連合議会の議員の選出
○USTREAMによる常任委員会等の生中継及び録画の配信を実施しています!
○本会議の代表質問から
○そのほかの主な質問
○意見書・決議
○9月定例会の審議結果
○付帯決議
○決算特別委員会の審査
○親子ふれあい議場見学会を開催
○お伝えします 市会の取組
○市会の豆知識
○11月定例会の審議結果等
 
<一般会計など22会計 平成24年度決算を認定
 
○9月市会定例会

 9月定例会は、9月24日から10月28日までの35日間開かれ、市長提出議案97件、議員提出議案13件を審議しました。
 市長提出議案のうち、平成24年度各会計決算及び関連議案23件については、決算特別委員会を設置して付託・審査のうえ、全て認定しました。平成25年度一般会計補正予算など3件についても、予算特別委員会を設置して付託・審査し、1件については付帯決議を付して、原案のとおり可決しました。また、追加で提出された台風18号による豪雨災害に関する議案4件についても、2件を修正可決、その他の2件については原案のとおり可決し、迅速な対応を行いました(下段記事参照)。
  さらに、執行機関の附属機関の設置等に関する条例の制定など、議案63件をそれぞれ担当の常任委員会で審査のうえ、原案のとおり可決し、人権擁護委員の推薦の議案4件についても、原案のとおり可決しました。
 議員提出議案については、台風18号による豪雨災害に関する意見書など、10件の議案を原案のとおり可決しました。

9月定例会で審議した主な議案の概要は次のとおりです。
(結果は平成25年第4回定例会 【議案・審議結果】のページを参照)

〔平成24年度決算〕(下段の表も御覧ください。)
◆一般会計  
 歳入総額が7,325億4,800万円に対し、歳出総額が7,265億2,100万円となり、歳入歳出差引額は60億2,700万円の黒字ですが、翌年度へ繰り越すべき財源が41億6,200万円あるため、実質収支は18億6,500万円の黒字となっています。
 単年度収支も、4億5,900万円で4年連続の黒字となりました。

◆水道事業
 総収益は、有収水量の減少に伴う給水収益の減少等で営業収益が減少したことなどにより、280億7,200万円(対前年度比1.6%の減)と減少する一方、総費用は、山ノ内浄水場廃止に伴う未償却資産の除却及び配水管の破損事故に伴う損害賠償に要する経費が58億4,300万円発生したことなどにより、335億7,300万円(対前年度比20.6%の増)と増加しました。この結果、55億円の赤字決算となりました。

◆高速鉄道事業  
 総収益は、5万人増客に向けた全庁を挙げた取組や利便性向上策の浸透に加え、駅ナカビジネスの拡大などにより、290億400万円(対前年度比5.8%の増)と増加する一方、総費用は、人件費や減価償却費の減少などにより、335億8,000万円(対前年度比4.2%の減)と減少しました。
 この結果、前年度に比べ改善は見られたものの、45億7,600万円の赤字となり、累積赤字は3,405億9,000万円となりました。

〔その他の主な議案〕
◆執行機関の附属機関の設置等に関する条例の制定  
 政策や施策、事業等について検討する審議会等のうち、要綱等により開催されているものの中で、条例で定める附属機関として設置する方が適当であると判断したものについて、必要な条項を定めようとするものです。
 なお、この議案については、付帯決議を付しました (付帯決議は平成25年第4回定例会 【付帯決議等】のページを参照)。

平成24年度一般会計及び特別会計歳入歳出決算
  歳入決算 歳出決算 歳入歳出差引 実質収支
一般会計 7,325億4,837万円 7,245億2,117万円 60億2,721万円 18億6,496万円
特別会計(※) 6,891億9,435万円 6,872億6,758万円 19億2,677万円 14億128万円
※ 公営企業会計を除く17会計

平成24年度公営企業会計決算
  総収益 総費用 損益 累積損益
水道事業 280億7,235万円 335億7,306万円 △55億71万円 △2億139万円
公共下水道事業 449億1,053万円 414億7,559万円 34億3,494万円 34億3,494万円
自動車運送事業 196億5,900万円 170億4,559万円 26億1,341万円 △10億3,485万円
高速鉄道事業 290億428万円 335億7,994万円 △45億7,567万円 △3,405億9,049万円

注 文中及び表中の金額は、下位を四捨五入しています。

○台風18号による豪雨災害に関する議案を緊急に可決しました。
 第一弾の復旧復興対策として、41億7,800万円の補正予算を緊急に審議し、削減した議員報酬をその財源に活用する修正を行い、可決しました。
 また、国に対して、台風18号による被害の1日も早い復旧と復興のための支援措置を要望する意見書を可決しました(下段参照)。

○関西広域連合議会の議員の選出
 関西広域連合議会の議員定数見直しに伴い、9月30日、同議員として、曽我 修議員(公明党・伏見区)が新たに選出されました。
 平成24年8月に選出された連合議会議員 井上与一郎議員(自民党・右京区)は、変更ありません。
 なお、関西広域連合議会の活動については、関西広域連合のホームページで御覧ください。(http://kouiki-kansai.jp/)

○USTREAMによる常任委員会等の生中継及び録画の配信を実施しています!
 市会改革の取組の一つとして、市会からの更なる情報発信を行うため、11月5日から常任委員会、予算・決算特別委員会(局別質疑)、市会改革推進委員会のUSTREAM(ユーストリーム)による生中継及び録画の配信を実施しています。
 京都市会のホームページからアクセスできますので、ぜひ御覧になってください。

○本会議の代表質問から
 10月1日・2日の本会議では以下の15人の議員が各会派を代表して、市政の各般にわたって市長や関係理事者に質問を行いました。 本号では、その主なものをお伝えします。

自民党=自由民主党京都市会議員団
共産党=日本共産党京都市会議員団
民主・都=民主・都みらい京都市会議員団
公明党=公明党京都市会議員団
京都党=地域政党京都党京都市会議員団

小林 正明議員 (自民党)
寺田 一博議員 (自民党)
よし井 あきら議員 (自民党)
椋田 隆知議員 (自民党)
くらた 共子議員 (共産党)
井上 けんじ議員 (共産党)
玉本 なるみ議員 (共産党)
今枝 徳蔵議員 (民主・都)
山岸 たかゆき議員 (民主・都)
山本 ひろふみ議員 (民主・都)
谷口 弘昌議員 (公明党)
井上 教子議員 (公明党)
青野 仁志議員 (公明党)
佐々木 たかし議員 (京都党)
江村 理紗議員 (京都党)


市の基本方針

【行財政改革】 自民党 小林 正明議員(北区)

Q 職員の削減等の行財政改革を進め、徹底的に合理化を図るべきであるが、行き過ぎた場合は、職員のモチベーションを下げ、市民サービスの維持を困難にするおそれがある。職員数の削減と事務事業の効率化を市長はどのように両立し、対処していくのか。
A 大幅な職員の削減等の実施により、職員一人一人の責任や役割が増しているため、業務の電算化や適切な人員配置等によるメリハリのある組織体制を構築してきた。職員の意欲を高める人事評価制度の確立や業績を上げた職員への積極的な表彰等により、全ての職員が気概を持って職務に精励できる意識の醸成に努めている。今後も職務の効率化や時間外勤務の縮減等の取組に併せ、職員の意欲向上に資する取組を進める。

【京都府との連携】 自民党 寺田 一博議員(上京区)
Q 市内には、市立と府立の類似施設が併存し、二重行政とも指摘される。本市単独で計画・建設される予定であった動物愛護センターについては、府議会議員とも連携し、市と府との合同施設の実現に向けて強く提言し、合同施設の方針が決定した。建設費用で約10億円、ランニングコストで年間数千万円単位の経費削減になる。今後も府との連携を密にするため、協議の進捗管理を行う窓口機能を更に強化し、迅速に問題の解決に当たるべきである。
A 全庁を挙げて類似施設を洗い出しており、更なる施設の一体化等について検討を進める。今後、府との調整窓口である総合企画局による進捗管理の下、年度内に府と協議を開始し、一層効率的・効果的な行政を推進する。

【繁華街における客引きの規制】 民主・都 山本 ひろふみ議員(伏見区)
Q 居酒屋等の客引き行為については、京都府迷惑行為防止条例により規制しているが、所持品を取り上げるなど、特に執ようなものしか対象とならない。市民や観光客の安心安全、地域での犯罪の未然防止、更には京都の都市格(※)を守り、引き継ぐため、商店街や警察とも連携を取りながら、不適切な客引き行為を規制すべく、条例の制定も見据えた取組が必要。
A 地域での自主的なパトロールや府警による集中取締り等にもかかわらず、客引きで市民や観光客が不快な思いをしていると、地元からの改善要望がある。府警に更なる集中取締りを要請するとともに、府に対し風俗店以外の業種へも客引き行為を禁止するよう条例改正を要望する等、ふさわしい規制の在り方を検討する。

※ 都市格
   都市を人間に例えた場合の人格に相当するもの。

【不祥事の根絶】 自民党 小林 正明議員(北区)
Q 信頼回復と再生のための抜本的改革大綱(※)で問題視された、事業所での所属長等による管理監督の不十分さと管理監督職員の経験不足や現場職員との接点の少なさが、現在の行財政改革の中で全庁的にどう改善されてきたのか。また、昨今の不祥事には、その根絶に向けどう対応するのか。
A 事業所等と本庁が一体となった指導体制の強化等により、かつて不祥事が続発した環境政策局の第一線の現場では、市民から高い評価を得るようになった。今年度に入り不祥事が続いているが、職場ごとの危機管理意識の温度差や職員の緊張感の緩みが要因と考える。局長が定期的に現場に出向くなど、全庁的な監察体制を強化し、不祥事のない組織風土の構築のため全庁を挙げて取り組む。

※ 信頼回復と再生のための抜本的改革大綱
   本市職員の不祥事の根絶に向けた改革について、平成18年8月に取りまとめたもの。

【消費税増税の中止】 共産党 井上 けんじ議員(南区)
Q 消費税増税は暮らしと営業を直撃し、報酬の引き上げで対応できない診療所等が地域からなくなるおそれがある。増税による財源は、社会保障ではなく大型開発に利用されかねず、格差の拡大を招く。消費税増税による景気悪化や大企業等への減税が、更なる財政悪化の原因となることも考えられる。消費税の増税を中止するよう政府に要求するべき。
A 消費税率引上げに当たり、低所得者や中小企業者への影響を最小限にとどめる対応策が国により講じられると考える。併せて、日本経済再生のための追加的な経済対策も行われようとしている。これらの施策が京都においても経済の活性化や安定した雇用の創出につながるよう、経済界等と連携し、必要な政策を推進する。

被災者支援と防災対策

【台風18号による被災者の支援】 共産党 くらた 共子議員(上京区)
Q 台風18号による床上・床下浸水の被害は、判明しているだけで1,490戸に上る大規模なものであり、被災者の生活支援が急務である。市は、被害の全容を把握するとともに、土砂災害などの二次災害を防止する必要がある。また、生活再建支援法の適用や激甚災害指定など、被災者救援のために法制度の柔軟な活用を国に要請すると同時に、法制度に上乗せした市独自の対策も実施すべき。
A 国への要望の結果、本市は被災者生活再建支援法の適用を受け、農地等についても激甚災害の指定を受ける見込みである。今市会には、本市独自の補助制度の創設や、中小企業者等への低利融資等、総額42億円の補正予算を追加提案しており、今後の防災・減災対策にも取り組んでいく。

【台風18号による小栗栖森本町の浸水被害への対応】 公明党 谷口 弘昌議員(伏見区)
Q 台風18号により、小栗栖森本町の多くの世帯で浸水被害が発生した。本市が管理する排水機場のポンプの一時停止による影響を踏まえ、浸水被害で発生したごみの収集期間の延長や家財購入に係る融資制度の創設等の支援が必要。ポンプの一時停止による被害には、正確な調査に基づく賠償等、誠意ある対応が求められる。
A ポンプの一時停止と浸水被害の関係については、プロジェクトチームを設置し、調査している。今後、客観的な検証と原因分析を行うため第三者委員会を設置し、被害への補償に対処する。また、被災者住宅等再建支援補助等の支援制度の周知に努め、現在、り災証明書の提示が必要であるごみの無料収集についても、被災地域の状況に応じて柔軟に対応する。

【路面下空洞調査の実施】 公明党 青野 仁志議員(中京区)
Q 全国で路面下の空洞化による道路の陥没事故が多発しており、路面下空洞調査の必要性が高まっている。災害発生時に陥没で緊急輸送道路が寸断されてはならない。花折断層地震や南海トラフ地震の発生が確実視される中、計画的に対策を講じるため、直ちに調査を実施し、本市全体の路面下の実態を把握するべきである。
A 大規模地下構造物が設置されて以降、空洞や陥没が発生している四条通や烏丸通を重点的に、毎年路面下空洞調査を実施している。その他の道路についても必要な路線を選定し、計画的に調査していく。調査に当たり国費の活用など財源確保に努めるとともに、国の実績や最新の技術開発に係る情報等を収集・分析し、調査対象路線の拡大に向け検討する。

まちづくりと文化・観光

【下京区西部エリアの活性化】 民主・都 今枝 徳蔵議員(下京区)
Q 下京区西部エリアは、京都水族館やリサーチパーク、鉄道博物館等、民間による整備が進んでいる。同エリアの開発が進む中、市バスの循環バスルートの在り方や停留所の設定について検討する必要があるのではないか。梅小路公園内にある緑の館についても有効活用するべきである。
A 循環バスなど市バスサービスの向上策や停留所の設定については、来訪者のニーズに合わせて精力的に検討を進める。緑の館についても、自然観察会や民間事業者との連携による庭園ウェディング等、有効活用に取り組む。今後、「下京区西部エリアの活性化を目指す検討会議」等での検討結果を盛り込みながら、来年度に将来構想を策定し、多くの市民や企業と共にまちづくりを進める。

【京都刑務所の敷地活用】 自民党 井 あきら議員(山科区)
Q 京都刑務所の広大な敷地の活用を検討することは京都市全体の発展に必要不可欠である。例えば、大学や文化芸術、スポーツ施設の誘致などにより「世界の文化首都・京都」へと飛躍するうえで重要な役割を果たすことができる。短期的に実現できるものではないが、法務大臣にも直接要望しており、市長からも、将来的な活用に向け、国で検討されるよう働き掛けてほしい。
A 山科区の京都刑務所周辺は、田園地帯から住宅地へと変貌し、地下鉄東西線の開通等により交通の利便性が高まっている。このような状況から、敷地の活用は京都の発展に計り知れない可能性を秘めていると考える。中長期の構想として検討するよう、要望していく。

【伏見桃山城築城50周年記念事業と大河ドラマの活用】 民主・都 山岸 たかゆき議員(伏見区)
Q 来年の伏見桃山城築城50周年は、耐震基準を下回り一般市民の立入りができない天守閣の活用等、その将来を考える機運を盛り上げる絶好の機会である。今後の検討に弾みを付けるため、地元や区役所、関係局が一体となって記念事業を展開すべき。また、黒田官兵衛を主役とする来年の大河ドラマにあやかり、酒どころ伏見をPRすることで京都経済・観光を活性化するとともに、築城50周年を更に盛り上げてはどうか。
A 今後、地元と連携しながら、築城50周年事業をはじめ、その魅力を発信する取組を検討する。黒田官兵衛ゆかりの地等、伏見には魅力的な場所が点在するが、史跡等の具体的な形が残っておらず、古地図活用マップの制作等、地元の協力を得た取組が必要。

【五山の送り火の無形文化遺産登録の申請】 京都党 江村 理紗議員(右京区)
Q 京都に訪れてこそ感じる魅力を象徴する無形文化遺産を、今後更に世界へ発信するべきだと考える。ユネスコ無形文化遺産への登録は、その対象の知名度を上げる絶好の機会となり、保存活動への理解や援助も得られやすくなる。歴史ある五山の送り火のユネスコ無形文化遺産への登録に向け取り組んではどうか。
A 無形文化遺産についての発信は、観光振興上も重要な取組である。今年度、本市独自の無形文化遺産制度を創設し、第一号として、「京の食文化」を選定した。五山の送り火については、市の民俗文化財に登録しているが、ユネスコ無形文化遺産への登録前に国の文化財指定が必要であり、その可能性について文化庁等関係者と研究しているところである。

保健福祉と環境政策

【高齢者福祉の充実】 公明党 井上 教子議員(下京区)
Q 本市の介護サービスの質的向上を図るため、市民や介護事業者を対象に、介護される本人を中心に考える先進的な取組を紹介する研修会等を開催すべき。また、団塊の世代の方々に、これまで培ってきた能力をいかし、地域のネットワーク作りの支え手となってもらえる取組が必要である。
A 今後、セミナーなどで先進的事例等の紹介を行い、利用者本位の質の高い介護サービスが提供されるよう理念や実践の普及に努める。また、団塊の世代の方々が持つ知恵や経験、技能等をいかしていただくため、知恵シルバーセンター(※)事業の一層の周知等を図る。さらに、自治会活動への参加等、地域で頼られる存在として活躍いただけるよう区役所等とも連携していきたい。

※ 知恵シルバーセンター
   様々な知恵や経験、知識を有する高齢者団体の情報を登録し、インターネット上で公開するとともに、当該高齢者団体の活動の場となる団体等のあっせん、紹介を行う。

【敬老乗車証への応益負担導入】 共産党 玉本 なるみ議員(北区)
Q 敬老乗車証制度について、本市社会福祉審議会の答申を受け、所得に応じた負担から利用頻度に応じた負担への変更が計画されているが、低所得者ほど負担が増える応益負担は問題である。8年前に一部負担金が導入され、交付率が50%に激減したが、更なる交付率の後退が懸念される。無料に戻すのが本来の姿ではないか。また、負担が増える今回の提案で、高齢者の社会参加や地域の経済効果が損なわれるおそれがある。
A 社会参加促進対策や低所得者対策を具体化していく中で、より多くの高齢者の新たな利用につながる制度となるものと受け止めている。今回の答申や市民意見を踏まえ、利用者のみならず、現役世代にも理解が得られる制度の検討を進める。

【本市のエネルギー政策】 自民党 寺田 一博議員(上京区)
Q 原子力発電の安全神話が崩れた中で、生活様式を大きく変えることなく、原発に頼らない街を構築するには、徹底した省エネが必要になる。家庭用ごみ袋の有料化財源等をいかし、環境に優しい住宅の普及促進制度を創設すべきである。また、本市のエネルギー政策に関する方向性を明確に示し、市民と共に高い環境意識を持ち続ける必要がある。
A 既存住宅の省エネを進める取組として、京都版スマートハウスの実証実験を進めている。既存住宅の省エネ改修助成制度の来年度の創設に向け、ごみ袋有料化財源の活用も含め、検討する。また、「エネルギー政策推進のための戦略」の策定に当たっては、市会での議論をはじめ、広く市民等の意見を聞き、年内に策定する。

【焼却灰溶融施設整備工事の契約解除とごみ減量】 自民党 椋田 隆知議員(南区)
Q 焼却灰溶融施設は、全国で214施設が稼働し、一定の技術が確立しているものだが、東部山間埋立処分地での整備事業では、度重なるトラブルにより期限とされた本年8月末までの引渡しが出来ず、契約解除に至った。請負業者の技術力不足に憤りを感じる。業者への今後の対応と契約解除の決断時期について伺いたい。また、同処分地の使用期限を延ばすため、ごみ減量施策の充実を求める。
A 二次試験運転中のトラブル後、学識経験者も交えた性能評価会議を3回開催し、本年7月31日に契約解除を判断した。業者に対しては、本市の被った全損害について請求していく。ごみの減量に関しては、「生ごみ3キリ運動(※)」の積極的なPRや雑がみ分別の全市展開等に取り組む。   

※ 生ごみ3キリ運動    
   買った食材を使い切る「使いキリ」、食べ残しをしない「食べキリ」、ごみを出す前に水を切る「水キリ」、を推進する運動。

そのほかの主な質問

○「ごみ屋敷」への対策(自民党)
○イズミヤ堀川丸太町店の建設計画(共産党)
○職員資質の向上(民主・都)
○動物愛護センター「動物アイランド・京都」の整備(公明党)
○安心医療都市「京都」の実現(京都党)

○意見書・決議(要旨)
 9月定例会では、意見書9件(いずれも国への要望)と決議1件を可決しました。(審議結果は平成25年第4回定例会 【議案・審議結果】のページ参照。全文は平成25年第4回定例会 【意見書】 のページで御覧いただけます。)
 意見書については,内閣総理大臣など,関係機関に提出しました。

台風18号による豪雨災害に関する意見書
1 被害を受けた被災者の生活再建に対する支援制度の柔軟かつ迅速な運用をすること。
2 被災した社会福祉施設等が、サービス等の提供を安定的に再開できるよう、災害復旧に対する整備助成制度を拡充し、柔軟かつ迅速に運用すること。
3 風評による観光客離れを防ぐため、積極的な情報発信等の取組に対して財政支援を行うとともに、国においても国内外に広く情報発信を行うなど風評被害対策への支援を行うこと。
4 被災した商店街の復興に活用できるよう、商店街向け補助事業の募集期間の延長をすること。
5 雇用調整助成金の給付条件を緩和し、被災した事業者も適用対象とするとともに、売上高減少率の確認期間も短縮すること。
6 国庫補助対象外の応急復旧経費や、支援金・助成制度に係る財政負担軽減のため、特別交付税による十分な支援を行うこと。
7 公共土木施設災害復旧事業補助の要件緩和など柔軟な制度の運用と速やかな事業採択を行うこと。
8 農地、農業用施設、林道、森林等の災害復旧事業の早期採択を行うとともに、農林家負担の軽減のため、国費補助率算定基準の緩和を行うこと。
9 河川敷農地等の営農の早期再開に向け、更に迅速な対応をすること。
10 農林産物の被害に対する支援を行うこと。
11 冠水被害を受けた地下鉄東西線の復旧に要する費用について、鉄道災害復旧事業に対する補助対象要件を緩和し対象経費を拡大するとともに、振替輸送費等に対する財政措置を行うこと。
12 桂川流域の緊急対策として堆積土砂のしゅんせつなどの対策を実施するとともに、桂川等全体の洪水対策を強力に推進すること。
13 帰宅困難者対策も含めた災害備蓄物資の充実、保管場所の整備など、防災対策を一層強力かつ計画的に推進するために支援制度の拡充を行うこと。
14 要配慮者を対象とした「福祉避難所」について災害備蓄の支援制度や人的支援に対する補助制度を創設すること。

京都御苑周辺の環境保全に関する決議
 マンション建設については計画の中止も含め事業者と十分協議を行い、解決を図るべくあらゆる努力を行うこと。

地方税財源の充実確保に関する意見書
1 地方交付税の増額による一般財源総額の確保について   
(1) 地方単独事業を含めた社会保障関係費の増など地方の財政需要を、地方財政計画に的確に反映することにより、一般財源総額を確保すること
(2) 特に地方の固有財源である地方交付税については、本来の役割である財源保障機能・財源調整機能が適切に発揮されるよう増額すること。
(3) 財源不足額については、臨時財政対策債の発行等によることなく、地方交付税の法定率の引上げにより対応すること。
(4) 依然として厳しい地域経済を活性化させる必要があることから、地方財政計画における歳出特別枠を維持すること。
(5) 地方公務員給与の引下げを前提として、平成25年度の地方交付税が削減されたが、地方の固有財源である地方交付税を国の政策誘導手段として用いることは、避けること。
2 地方税源の充実確保等について
(1) 地方が担う事務と責任に見合う税財源配分を基本とし、当面、国と地方の税源配分を「5:5」とすること。その際、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系を構築すること。
(2) 固定資産税は、市町村の基幹税目であることから、その安定的確保を図ること。特に、償却資産の根幹をなしている「機械及び装置」に対する課税等については、現行制度を堅持すること。
(3) 法人住民税は、均等割の税率を見直すこと。
(4) ゴルフ場利用税は、ゴルフ場所在の市町村にとって貴重な税源となっていることから、現行制度を堅持すること。
(5) 地球温暖化対策において地方自治体が果たしている役割を踏まえ、地球温暖化対策譲与税を新たに創設するなど、地方税財源を確保する仕組みを構築すること。

公共事業における国産材の活用を求める意見書
 公共建築物の内外装・道路の木製ガードレール等、公共事業において国産材(地域産材)の更なる利活用を推進するよう強く求める。

鳥獣被害防止対策の充実を求める意見書
1 地方自治体への財政支援を充実させるとともに、鳥獣被害防止総合対策交付金の予算を拡充すること。
2 狩猟者の確保・育成に向けた対策の強化と支援を拡充すること。また、狩猟者の社会的役割に対する国民的理解と狩猟者の社会的地位の向上の促進を図ること。

認定こども園の認定権限等の移譲を求める意見書
 全ての認定こども園の認定権限等を政令指定都市等に移譲することを求める。

地域の中小企業へ更なる支援を求める意見書
1 閣議決定された「中小企業憲章」の理念を実践し、我が国の雇用・産業の基盤である中小企業を積極的に支援すること。
2 中小・ベンチャー企業の起業・創業・育成の支援体制強化を図るため、ものづくり指導者の養成・活用による技術・技能の継承を推進し、中小企業が人材確保・育成・定着を図るまで、一体的な支援を進めること。また、若年層に対する長期インターンシップを行う中小企業等の支援等を行うこと。
3 中小企業を支援する税制(事業承継、印紙税、交際費課税等)の改善、中小企業の代表者本人以外の第三者連帯保証を禁止する、といった万全の体制で資金繰りを支援すること。
4 「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」を的確に運用し、中小企業が円滑に消費税増税分を適正に転嫁することができるよう臨むこと。

福島原子力発電所の汚染水対策の強化を求める意見書
 汚染水問題の解決に向けた施策を強力に進めることを求める。

若い世代が安心して就労することができる環境等の整備を求める意見書
1 世帯収入の増加に向けて、政・労・使による賃金の配分に関する協議を進めること。また、正規・非正規間の格差是正、子育て支援など、総合的な支援を行うとともに、最低賃金の引上げに向けた環境整備を進めること。
2 労働環境が悪いために早期に離職する若者も依然として多いことから、若年労働者に劣悪な労務環境下で仕事を強いる企業に対して、違法の疑いがある場合等の立入調査の実施や悪質な場合の企業名の公表などを検討し、対策を強化すること。
3 個人のライフスタイルに応じた多様な働き方を可能とするために、地域限定や労働時間限定の正社員など、多元的な働き方を普及・拡大する環境整備を進めるとともに、短時間正社員制度、テレワーク、在宅勤務などの導入を促進すること。
4 仕事や子育て等に関する行政サービスについて、若者支援策がより有効に実施・活用されるよう、利用度や認知度の実態を踏まえ、必要な運用の改善や相談窓口等の周知、浸透等に努めること。

新聞への消費税の軽減税率の適用を求める意見書
 消費税率が8パーセント、10パーセントいずれの段階においても、新聞への軽減税率を導入されるよう強く求める。

○市会が採択した請願
○公衆トイレの設置 2件(北区)
○河合橋の歩道の安全対策(左京区)
○保育園建設の指導等(中京区橋本町)

○9月定例会の審議結果
 9月定例会で審議した市長提出議案97件、議員提出議案13件の審議結果は、平成25年第4回定例会 【議案・審議結果】のページを御覧ください。

○付帯決議(要旨)
〔一般会計補正予算〕
 焼却灰溶融施設は、本市にとって唯一の最終処分場である東部山間埋立処分地を長期にわたり活用していくため、技術的にも確立した有効な施設であるが、遺憾ながら住友重機械工業の技術力問題により契約解除に至った。  
 よって今後は、市民に対し、しっかり説明責任を果たすことはもとより、住友重機械工業に対しては「本市に対して一切の負担を掛けないよう真摯に対処する」とした約束を履行させるように毅然とした姿勢で対応するよう強く求める。
(自=○、共=×、民=○、公=○、京=○、無=○)

〔執行機関の附属機関の設置等に関する条例の制定、職員の分限に関する条例の一部改正、公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例の一部改正、補助金等の交付等に関する条例の一部改正〕
 
京都市の要綱等により開催されている審議会等は199件と、他都市と比べても大変多い状況にあり、近年増加を続けている。
 また、それぞれが要綱等により設置されているため、統一的な基準はなく、定員、任期、報酬額等には大変な差異がある。これは、既に法律及び条例により設置されている既存の附属機関(80件)も同様となっている。
今回提案の条例等により附属機関となる89件の審議会等は当然であるが、既に附属機関であるものはもちろんのこと、今後も要綱等により開催される審議会も含め早期に基準を設け、可能な限り差異の解消を図るとともに、今後も更に精査し、整理を進め経費削減に努めること。
 また、決算時において活動状況及び経費を議会に報告すること。
(全会一致)

〔○=付帯決議に賛成、×=付帯決議に反対〕

○決算特別委員会の審査
 9月定例会では、24年度決算を審査するため、9月30日に決算特別委員会を設置しました。  
 決算特別委員会には一般会計決算など決算22件及び関連議案1件を付託し、局別の質疑や市長・副市長に対する総括質疑を行うなどの審査を行いました。10月28日の本会議で委員長から審査の経過と結果の報告があり、報告の後、全て原案のとおり認定しました。
 なお、24年度決算に付けた意見は次のとおりです。

〔水道事業特別会計〕  
 有収率は前期の中期経営プランで24年度末の目標が87.4パーセントだったのに対し、86.7パーセントと目標達成できなかった。これは、老朽管の更新や鉛製給水管の取替えの遅れによるものである。
 よって、平成25年度からの後期の中期経営プランにおいては、有収率の更なる向上を目指し、老朽管の更新等、計画どおり着実に取り組むこと。                  
(全会一致)

○親子ふれあい議場見学会を開催
 11月3日(日)に、「京都市会 親子ふれあい議場見学会」を開催しました。当日は、43組(92名)の児童と保護者が参加され、市会議場などを見学しながら、市会の仕組みや役割を学ばれました。

○お伝えします 市会の取組
◆ 11月12日に開かれた市会改革推進委員会において、議会活動の理念、原則、制度などの基本的な事項を定める議会基本条例の案を取りまとめ、11月13日から12月13日までの間、区役所等で配布したリーフレットや市会ホームページを通じて、条例案に対する市民の皆様から御意見を募集しました。今後、皆様から頂いた御意見について検討を行ったうえで、条例案の最終的な取りまとめを行い、平成26年2月定例会での議案提案を目指します。
◆ 動物愛護に関して海外行政調査を行った調査団が、調査で得られた情報や知見を市長に提言するとともに、市民の皆様や調査に参加しなかった他の議員に対し、報告会を行いました。

○市会の豆知識
Q 付帯決議って何?

A 議会が条例や予算などの議案を議決 するときに、その議案に対して議会と しての意見や要望を付けることがあり、 これを付帯決議と言うんだ。付帯決議 に法的な拘束力はなく、市長などはこ れを尊重する政治的・道義的責任があ るとされるよ。

○11月定例会の審議結果等
 11月26日(火)に開会しました11月定例会の内容につきましては、次号(2月15日発行予定)でお伝えします。
 なお、市会ホームページで審議結果や本会議の様子などを御覧いただけます。

                                            (平成25年10月28日現在)
 会派名  議員数 電話番号 
 自由民主党京都市会議員団 23人 222-3718
 日本共産党京都市会議員団 14人 222-3728
 民主・都みらい京都市会議員団 13人 222-3724
公明党京都市会議員団 12人 222-3732
地域政党京都党京都市会議員団  4人 222-4035
無所属(清水ゆう子) 2人  222-3739
無所属(森川 央) 222-4034


紙面に関する御連絡・お問い合わせは
市会事務局調査課(TEL:075-222-3697)

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