桃山御陵前地区バリアフリー移動等円滑化基本構想(素案)に対する市民意見の概要

1.市民意見募集の実施
(1)実施期間
平成19年5月9日〜6月8日(1箇月間)
(2)実施手法
 (ア) リーフレットの配布(2,000部)
 (イ) ホームページへの掲載
 (ウ) 伏見区役所及び京都ライトハウス点字図書館への点字リーフレットの配備

2.市民意見の概要
(1)市民意見の数
提 出 方 法
人  数
意 見 数
はがき,封書など
11
24
ファックス
電子メール
13
20
40

(2)市民意見の分類
提 出 方 法
意 見 数
基本構想の取組に対する感想
基本構想に対する意見
35
基本構想の枠組みを越えた意見
40

3.市民意見の内容
(1)基本構想の取組に対する感想(意見数2)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 一日も早くバリアフリー基本構想を実現してほしい。(2)  桃山御陵前地区の基本構想で定めたバリアフリー化事業の早期実現に向け,各事業者が取り組んで参ります。

(2)基本構想に対する意見(意見数35)
 (ア)近鉄桃山御陵前駅に関する意見(意見数1)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 近鉄桃山御陵前駅に下りエスカレーターかエレベーターを設置してほしい。  当駅のバリアフリー化につきましては,バリアフリー新法に基づき,旅客施設等の移動円滑化基準に定められているとおり,エレベーターの設置を計画しております。

 (イ)京阪伏見桃山駅に関する意見(意見数4)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 駅東側階段付近が滑りやすいので改善して欲しい。  京阪電気鉄道から,調査を行い,改善方法を検討いたしますとの回答を頂いております。
・ 伏見稲荷駅のように道路からスロープ等により改札口を通れるようにして欲しい。(2)  現状の駅敷地の制約及び構造的な制約から,スロープを設置することは困難です。京阪電気鉄道において,隣接する商業ビルから改札階への移動円滑化の経路を確保します。
・ 京阪伏見桃山駅に隣接する商業ビルのエレベーターを利用するには踏切を渡らなければならないので,西側にも勾配の緩いスロープを設置してほしい。

 (ウ)近鉄桃山御陵前駅及び京阪伏見桃山駅に関する意見(意見数3)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 近鉄桃山御陵前駅と京阪伏見桃山駅に一日も早くエレベーターを設置してほしい。  当駅のバリアフリー化につきましては,バリアフリー新法に基づき,旅客施設等の移動円滑化基準に定められているとおり,エレベーターの設置を計画しております。
・ 列車案内表示を改良して,次に来る電車の車両数や接近していることが分かるように表示を充実してほしい。  近鉄桃山御陵前駅おいては,車両数表示及び列車の接近注意表示が可能な運行情報提供設備を,公共交通特定事業として整備することとなりました。
 京阪電鉄から京阪伏見桃山駅では,列車接近表示装置は設置されていますが,行先表示を含め車両数等を表示する新たな装置の新設の予定はなく,現状の列車接近装置を改造して表示することも技術的,コスト的に困難であるとの回答を頂いております。
・ 待合室の出入り口のドアを車イスでも開けやすいものにしてほしい。また,待合室内に車イススペースを設置してほしい。  近鉄桃山御陵前駅においては,公共交通特定事業として,待合室の出入口の段差を解消し,ご利用しやすいように改善いたします。
 近畿日本鉄道からは,改善に合わせて,出入口ドアの構造,車いすスペースについても検討いたしますとの回答を頂いております。

 (エ)京阪伏見桃山駅に隣接する商業ビルに対する意見(意見数2)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 京阪伏見桃山駅にエレベーターが設置される事は大手筋商店街や伏見区役所を利用する高齢者にとってはありがたい。できれば京阪伏見桃山駅に隣接する商業ビルのエレベーター付近の照明をもっと明るくしてほしい。  京阪電気鉄道から,当該エレベーターは移動円滑化経路に含まれますので,改善方法を検討しますとの回答を頂いております。
・ 京阪伏見桃山駅に隣接する商業ビルにおいて,北側通路の石のタイルが滑るので改善してほしい。  京阪電気鉄道から,調査を行い,改善方法を検討いたしますとの回答を頂いております。

 (オ)違法駐車・駐輪対策に関する意見(意見数7)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 駅周辺の放置自転車対策として自転車駐車場を整備してほしい。(3)  本市では,平成12年3月に策定した「京都市自転車総合計画」(以下,「総合計画」という。)に基づき,自転車等駐車場の整備などの自転車利用環境の整備と同時に,放置防止啓発や自転車撤去により,自転車利用マナー・ルールの確立を図るため取り組んでいるところです。
 自転車等駐車場の整備については,総合計画のなかで近鉄桃山御陵前駅及び京阪伏見桃山駅を「整備を検討していく対象駅」40駅の一つとして位置付けております。今後,用地確保に努めるとともに,鉄道事業者や地域の御協力を要請しつつ取組を進めてまいりたいと考えております。
 また,大手筋周辺の放置自転車対策につきましては,本市においても多数の自転車が放置されていることを把握しており,長期間放置されている自転車の撤去等の取組を実施するとともに,本市において「京都市自転車等放置防止条例」に基づく即時撤去の対象区域として,放置車両対策課において定期的に撤去しております。今後とも引き続き,効率的な撤去に努めて参ります。
 放置自転車問題は利用者のマナーによるところが大きく,解決することが困難ではありますが,今後とも自転車利用マナー・ルールの確立を図るため取り組んで参りますので,御理解と御協力をお願い致します。
・ 駅周辺には自転車駐車場が無く,放置自転車が散乱しているので対策を講じてほしい。
・ 京町通と大手筋通にある横断歩道に自転車が駐車されているため渡りにくい。
・ 歩行者の通行の支障となるので駅前に並んでいるタクシーを何とかしてほしい。  京都府警察では,客待ちタクシーの問題につきましては,業界に対して自主規制を申し入れるとともに,改善が見られない場合には取締りを実施します。
・ 桃山御陵前駅・伏見桃山駅周辺地域は,大手筋通と交差する細街路が多いにもかかわらず,進入車両が多く安心して歩けるエリアではないので,通行料の徴収(ロードプライシング)や駐車場・駐輪場の確保,道路や交差点,バス停名の命名権を売りに出す事(ネーミングライツ)などの抜本的な交通対策を講じてほしい。  市街地中心部への自動車の流入を抑制する手段として,ロードプライシング(通行料の徴収)は海外で導入されている事例はありますが,本市では,現在のところ検討は行なっておりません。また,道路や交差点等の命名権を売りに出すようなことも行っておりませんが,ご意見については今後の参考とさせていただきます。

 (カ)交通規制・信号機・標識に関する意見(意見数8)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 大手筋商店街内は終日車の乗り入れ禁止,昼間時間帯は自転車乗り入れ禁止にしてほしい。  京都府警察では,大手筋通を終日車両通行禁止にすることは,店舗への商品搬入車両の通行を確保する必要があり困難と考えています。また,現在,12時〜20時の間は歩行者用道路規制を実施し,この時間帯は自転車の通行を禁止しております。
・ 大手筋商店街内において,車やバイクと同様に自転車も12時〜20時の間通行禁止にしてほしい。  京都府警察では,現在,12時〜20時の間は歩行者用道路規制を実施し,この時間帯は自転車の通行を禁止しております。
・ 大手筋通において自転車・バイクの走行を厳しく禁止してほしい。  京都府警察では,バイクのみならず悪質な自転車運転者についても検挙しており,今後も継続的に取締りを実施します。
・ 商店街では,土・日・祝日は歩行者のみの道路として利用できると安全である。  交通規制は,誰にもわかりやすいことも重要であり,京都府警察では,大手筋通において年間を通じて同一時間帯に歩行者用道路規制を実施しております。
・ 近鉄桃山御陵前駅での客待ちタクシーの列が大手筋通だけでなく京町通も塞いでいるので,安全性・回遊性のためにも,大手筋商店街を歩行者天国にすることや京町通からの車両流入規制などの抜本的な改善が必要である。  京都府警察では,客待ちタクシーの問題について,業界に対して自主規制を申し入れるとともに,改善が見られない場合には取締りを実施します。
 また,大手筋商店街の歩行者用道路化や京町通からの車両流入規制については,交通管理の観点から周辺に及ぼす影響が極めて大きく,また,沿道住民の合意形成が大前提となるものであり,現時点での実現は困難です。
・ 南部町通の毛利橋通から油掛通にかけて,7時〜21時の間南行一方通行であるにもかかわらず,バイクが知らずに逆走してくるので,目立つ標識を立てるなどしてほしい。  京都府警察では,市道南部町通には,法令に規程された標識を設置しております。また,違反車両については取締りで対応します。
・ 納屋町通と龍馬通の間の横断歩道に信号を設置し,油掛通などを一方通行のコミュニティ道路にして欲しい。  京都府警察では,納屋町通・龍馬町通と油掛通の交差点には,信号設置箇所や歩行者が安全に信号待ちできる箇所がないために現状のままでの設置は困難と考えます。また,油掛通の一方通行化については,大手筋通が歩行者用道路の交通規制を実施していることや,東西方向の交通導線を確保する必要があることから,広範囲にわたる地元の合意形成や周辺の全体的な交通体系を抜本的に見直すこととなるため,現時点での実現は困難です。
・ 自転車が交通ルールを守るように標識を設置してほしい。  現在,歩行者用道路規制を実施中の時間帯(12時〜20時)は,大手筋商店街において自主的に看板を掲出していますが,更に,分かりやすい内容とした看板を作成します。

 (キ)歩道に関する意見(意見数4)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 近鉄桃山御陵前駅入口部分のL型ブロックによる数センチの段差を解消してほしい。  駅入り口の段差につきましては,鉄道事業者と連携を取りながら道路特定事業計画の中で検討します。
・ 車道と歩道との間に柵を設置してほしい。  柵を設置することによって歩道の有効幅員が小さくなるため,現況の歩道幅員を考慮に入れながら道路特定事業計画の中で検討します。
・ 車道と歩道の段差を低くしてほしい。  段差解消の手法につきまして,道路特定事業計画の中で検討します。
・ 歩道を広くしてほしい。  現道の幅員の中で再配分が可能か検討します。

 (ク)道路に関する意見(意見数2)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 竜馬通と納屋町通を新しく改修してほしい。  納屋町通につきましては,大手筋からハローワーク伏見までを生活関連経路として位置づけること予定をしており,道路特定事業計画の中で手法の検討をします。また,竜馬通は以前別の事業で整備をしておりますが,維持補修が必要であれば対応します。
・ 夜間に安全に安心して移動できるように照明を整備するべきである。  周囲の条件やランニングコストを踏まえて検討していきます。

 (ケ商店街に対する意見(意見数2)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 商店街の道路を広くするため,商品をはみ出ないように置くようにしてほしい。  伏見大手筋商店街振興組合では,伏見警察署等の関係機関と協力・連携を図りながら,大手筋商店街で安全に買い物を楽しめるように,これまで看板・商品等の道路へのはみ出しなどについて,さまざまな取組を行っています。今後も継続して取組を進めます。
・ 大手筋商店街に車イス対応型トイレを設置してほしい。  大手筋商店街においては,ご来店いただいたお客様がご利用いただけるように,大手筋文化センター「ひまわり」の建物内に車イス対応型のトイレを設置しています。

 (コ)その他の意見(意見数2)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 御香宮神社の燈籠が道に出張っているため,信号待ちの車で通行しにくい。  改善手法につきまして,道路特定事業計画の中で検討します。
・ 御香宮神社の石段を撤去して歩道を拡幅してほしい。  石段を撤去すると,御香宮神社の入り口がなくなるため実現は困難です。従いまして,現道の幅員の中で安心して移動できるよう検討します。

(3)基本構想の枠組みを越えた意見(意見数3)
市民意見(要約)
京都市の見解の方向性
・ 大手筋商店街活性化のために,現在の丹波橋駅で近鉄電車と京阪電車を連絡するのではなく,地下道を建設して近鉄桃山御陵前駅と京阪伏見桃山駅で相互に乗り入れることができる構造にしてほしい。  地下道設置及び京阪伏見桃山駅の高架化に関しては,大規模な工事となるため,整備することは極めて困難と考えられます。
・ 京阪伏見桃山駅を高架化若しくは,大手筋商店街に接する京阪踏切に地下通路を設置してほしい。(2)

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