摘録

最終更新日:平成30年12月14日

平成30年12月7日

報告案件


<11月市会の議案審議結果>

 私からの報告の一点目は,本日終了しました平成30年定例会11月市会の審議結果についてであります。
 11月市会につきましては,11月22日から12月7日までの16日間の会期で開催いたしました。
 お手元の11月市会審議結果総括表を御覧ください。
 市長から提出されました議案は,「平成30年度京都市一般会計補正予算」など計121件ございました。
 市会では,本会議で市長,副市長から提案説明を聞いた後,予算特別委員会や各常任委員会において,十分な議論を行ったうえで,全121件を可決いたしました。
 また,議員提案である市会議案といたしましては,意見書については4件を可決し,決議については1件を否決いたしました。
 なお,11月28日には8名の議員が市政一般にわたり代表質問を行いました。
 今市会では,地震・豪雨・台風など相次ぐ災害による被害に対し,9月市会における補正予算の際の議論に引き続き,市民の皆様の安心・安全の確保のための議論をおこなったほか,市政全般にわたり,代表質問や委員会をとおして,市長らと活発に議論を交わしました。
 また,11月市会の審議期間中に,来年度の当初予算に向けて検討されている新規・充実事業の概要も示されたところであり,この点も踏まえながらしっかりと議論しました。これを2月市会で審議する来年度予算の議論にもつなげていくなど,今後も引き続き,常任委員会等をとおして,議論を深めてまいりたいと考えております。
 11月市会における議案審議結果は以上でございます。

<第4回国際政治フォーラム「Unity in Diversity(多様性の結束)」の参加報告>

 次に,第4回国際政治フォーラム「Unity in Diversity(多様性の結束)」の参加報告についてであります。
 去る11月5日から7日にかけまして,イタリア共和国・フィレンツェ市で開催されました,第4回国際政治フォーラム「Unity in Diversity(多様性の結束)」に,湯浅光彦京都市会副議長が京都市を代表して出席しました。
 本フォーラムは,世界の各都市が有する課題について,都市間で共有し,対話を進めることが,ひいては国レベルでの対話につながるという考えのもと,本市の姉妹都市であるフィレンツェ市長の呼び掛けにより,各国の都市が集まり開催されたものです。
 2015年に第1回が開催されてから,今年で4回目を迎えた今回は,「文化政策が社会の結束,平和,発展に与える影響」を主要テーマとして,都市経営における文化施策の役割等が議論されました。
 湯浅副議長からは,京都市が都市の理想像として掲げる「世界文化自由都市宣言」の意義と,文化芸術を基軸とした京都市の政策等について発表を行いました。
 また,ナルデラ・フィレンツェ市長をはじめ,参加都市と交流を深めてまいりました。
 住民にとって身近な存在である都市間でしっかりと対話を行い,交流を深めることは,ひいては,国レベルでの交流の促進と,安定した関係の構築につながるものと考えております。
 京都市も,姉妹都市やパートナーシティとの交流をはじめ,幅広い分野で交流を進めてまいりました。
 京都市会では本年だけでも,6月には台南市議会との友好交流協定を締結したほか,10月には姉妹都市であるキエフ市議会議員団を,11月にはパートナーシティであるイスタンブール市議会議員団をお迎えし,意見交換等を行ったところであり,引き続き,更なる国際交流に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でありますが,せっかくの機会ですので,現地での話など湯浅副議長からお話していただければと思います。

副議長
 では,私の方からお話をさせていただきたいと思います。
 今回の会議の主要のテーマは,「文化政策が社会の結束,平和,発展に与える影響」であり,京都市が取り組んでいる文化芸術を基軸とした政策を世界に発信できる場として大変光栄であり,貴重な機会を頂けたと思っております。
 私からは,二条城における保存と活用を目指した取組や,2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて政策を推進していることなどを紹介いたしました。
 また,1978年に行い,今年で40周年の節目を迎えた「世界文化自由都市宣言」を紹介しましたところ,いくつかの参加国から感銘を受けたと評価を頂きました。この宣言が京都の市政を考える指針となるだけでなく,世界共通の平和に向けたメッセージであるのだということも改めて感じた次第でございます。
 今回,国際政治フォーラムに参加し,世界の各都市の課題や施策を知り,改めて都市間での共有や交流,結束の重要性を感じたところでございます。
 私が発表した取組の詳細でございますが,世界文化自由都市宣言の紹介のほか,特にヨーロッパの都市が多いものですから,東洋の目から見た,違った形での文化というような話をしてほしいということがございまして,一つには具体的な取組の事例,京都には文化芸術資産がたくさんありますが,二条城の取組を紹介しました。来ていただく方,特に外国の方々にとりましても,文化や二条城の重要性を分かりやすくお伝えできるように,8つの言語でパンフレットを作成し,実際に非常に好評であると紹介したほか,二条城ではユニーク・べニュー(特別な会場)といった取組をいたしまして,その収益を保存に使わせていただくということで,文化財を,単なる保護から活用にということを具体的に説明させていただきました。
 また,京都は来年2019年にICOM(国際博物館会議)があり,また2020年に東京オリンピック・パラリンピック,そして2021年には生涯スポーツの祭典であるワールドマスターズゲームズがアジア初となる関西で開催されますので,この件につきましてもアピールさせていただきました。その他,文化庁が京都に移転してくることも報告させていただきました。
 東洋からは私どもだけの参加でもございましたし,京都の持つブランドと言うのでしょうか,京都というだけで参加国の皆さんが御挨拶に来ていただけるようなこともありまして,やはり京都の持つ国際性というもの,世界に通じるブランドと言いますか,期待というものも感じました。このような機会を市長,議長から与えていただき,参加させていただき,大変貴重な体験ができたと思っております。

質疑応答

<発表案件に関する質疑>

記者
 議長にお伺いします。今年は地震,豪雨,台風などの災害が相次ぎ,市会でも補正予算をたくさん審議されたと思いますが,年末ということで,一年間を振り返って今年はどういった年だったのか,所感を頂きたいと思います。

議長
 今年の夏は災害が多かったというのと,もう一つ特徴としましては,風の被害,あるいは水の被害であったり,停電であったり,被害の形態がいろいろあったほか,やはり山林部などで台風の被害が広がっておりました。その被害の全体を把握するのに時間が掛かるということございまして,被害の全体を把握するまで待っては災害復旧が遅れますので,我々としましては,分かったところからとりあえず補正予算を出してもらう,通年議会をしていることもありますので,議会としても本会議をその都度開いてタイムリーに対応していこうということで市長サイドと連携し合っておりました。先ほど市長とも話をしましたけども,今後も引き続き,把握できている部分だけでもタイムリーに補正予算として提案していただき,我々も迅速に対応していきたいと思います。
 また,先ほど国際交流の話が出ましたけども,議会として初めて他都市との交流協定を台南市と結ばせていただきました。これに関しましては,もちろん行政側が色々なことをやっていくということがベースになるわけですけども,当然議会といたしましても,議会との様々な交流が大事だと思っております。ただ,議会の構成の在り方の違いもありますので,その辺はなかなか簡単にいくものではないということも実感しましたし,今後どういう形が良いのかということは考えていかなければいけないと思っています。
 それから明治150年という年でもありましたので,明治時代を振り返る一年間であったと思っています。議会といたしましても来年が130周年ということで,これも明治時代に第一回の京都市会が開かれたわけですが,130周年を迎えるにあたって,例えば市民の皆さんに,一般開放という形で初めて議場見学をさせていただきました。また,これは続けていることですが,子ども達の議場見学,これが相当数増えてきており,やはり市民の皆さんにとっての身近な議会,前回の会見で少しお時間を頂いて広報の紹介をしましたけど,市民の皆さんとの距離感をグッと縮めたいなという思いを強くした一年でございました。


記者
 副議長にお伺いします。第4回国際政治フォーラムで,二条城の保存,活用などを中心に話されたということですが,他国から好評だった取組や,意外に日本でしかやっていない取組とか,手応えがあったようなお話があれば教えてください。

副議長
 スピーチの後で来られた方々との話の中で,保存だけではなくて,活用して財源を見出して,そしてまた綺麗にしていくということについては,いくつかの都市からは具体的な取組として非常に参考になったということをおっしゃっておられました。

発表案件以外に関する質疑

記者
 先日,自民党議員の小林正明先生がお亡くなりになられました。議長と同じ自民党で長年活動されてきましたが,率直な思いを聞かせてください。

議長
 本当に我々も予想していなかったというか,急に体調を崩されたということでありますので,非常にショックな部分がございます。
 長年,自民党議員団で,あるいは京都市会でも議長を経験されましたし,御活躍されました。特に,御本人は「一番市バスに乗っている議員だ」というふうにおっしゃっていましたし,市バスに対する思い,公共交通に対する思いを非常に強くお持ちの方でございましたので,今,運転手不足であったり,燃料のことであったり,様々に環境が厳しい中で,交通局がこれからどうしていくのかという話もありますが,そういったことも含めて,小林先生の思いも受け継いでしっかりと我々が仕事をしていかなければいけないと思っているところです。

記者
  政務活動費の報告書の提出日について,提出が遅れたにも関わらず,期限前に出したと報告した事案がありました。この件に関して,議長はどのように思われているのかということと,今後,再発防止のためにどのような対策を進めていかれるのかを教えてください。

議長
 そもそも政務活動費については,議員自らがしっかり説明をしていくという中で,市民の皆さんには7月から公開するわけですが,丁寧な説明をしたいがためか,報告書の提出日は守りつつも,公開日が近づいても,再提出であったり,なかなか最終形にならなかった議員がいたこともありまして,これは議長の判断ですが,来年に向けてはしっかりとやってもらわないといけないという思いをもってその議員に対して話をさせていただいた。
 4月の決まった日に提出ができなかった方がおられたということですが,もちろん提出日に間に合わせるのは当たり前のことですが,提出日に間に合わなかった方々は,公開日までに色々と時間が掛かったという方ではなく,提出日を過ぎて出されたけれども,ほとんど訂正箇所もなかったということでしたので,事務局の負担という意味では,先ほど申し上げた議長からの注意の対象ではなかったのですが,今回,提出日に間に合わなかったということが分かりましたので,当然これはしっかり守っていただくということでございます。
 再発防止につきましては,議員はルールを守るということが当然のことですから,来年は皆さんがしっかりと守っていただけると思っています。政務活動費についてしっかり説明しなければならないという思いの中,書類を早期に作成し,当然,提出期限はしっかり守ってもらわないとなければいけないと思っております。